恐怖 かくれ不眠の真実

2022年2月6日(日)放送 【第493回】
恐怖 かくれ不眠の真実

サマリーSummary

ゲスト:高田秋
ドクター:獨協医科大学 副学長 脳神経内科 医学博士 平田幸一
現在、日本人の5人に1人が不眠症だといわれています。さらに、軽度な不眠状態を放置している人や、そもそも睡眠不足に気づいていない人のなかに「かくれ不眠」が潜んでいる可能性もあるのだとか。「かくれ不眠」を放置すると高血圧や糖尿病、さらには寿命に悪影響を及ぼす可能性があるといいます。そこで今回は「かくれ不眠」について徹底リサーチ。原因や対策法を専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~高血圧・糖尿病のリスクも!?~恐怖!かくれ不眠の真実

現在、日本人の5人に1人が不眠症だといわれています。さらに、軽度な不眠状態を放置している人や、そもそも睡眠不足に気づいていない人のなかに「かくれ不眠」が潜んでいる可能性もあるのだとか。「かくれ不眠」を放置すると高血圧や糖尿病、さらには寿命に悪影響を及ぼす可能性があるといいます。そこで今回は「かくれ不眠」について徹底リサーチ。原因や対策法を専門医に教えてもらいました。

「不眠症」とは?

<不眠症の定義>
(1)「入眠障害」寝付くのに2時間以上かかる
(2)「中途覚醒」2回以上目が覚めてしまう
(3)「熟眠障害」ぐっすり眠った感じが得られない
(4)「早朝覚醒」予定より2時間以上 早く目が覚めてしまう
不眠症とは、上記の状況が週に2回以上かつ1か月以上持続していて、不眠のために自らが苦痛を感じている場合や社会生活または職業的機能を妨げられている状態の事をいうそうです。

「かくれ不眠」とは?

かくれ不眠とは、不眠症の診断基準には当てはまらないものの、良質な睡眠がとれず日常生活に影響がある人、睡眠の重要性に対して認識の低い人や気づいていない人の事を指します。睡眠は、食事や運動と同様に健康維持のために不可欠な要素。そのため、決して放っておかずに眠りに対する意識を見直す事が大切だそうです。

質の良い睡眠とは?

眠りは、深い眠りである「ノンレム睡眠」から始まり、その後浅い眠りの「レム睡眠」へと移行します。先生によると、約90分間のこの周期が一晩に3~5回繰り返されるのが、質の良い睡眠とされているのだとか。睡眠時間が長くても、睡眠の質が悪いとかくれ不眠になってしまうそうです。

不眠がもたらす健康への悪影響

<不眠がもたらす危険な症状>
睡眠の質が悪いと、脳が休息できず集中力や作業効率が低下しがちになります。すると、生活に支障をきたしたり、居眠りをして交通事故を起こしたりする危険があるそうです。また、入眠がうまくいかない人や途中で目が覚める人は、将来糖尿病を発症しやすく、高血圧になりやすいというデータも。さらに、睡眠時間が6時間以下の場合、認知症(アルツハイマー病)を発症するリスクが高まる可能性も考えられるそうです。

<睡眠時間は長すぎてもダメ!?>
睡眠時間と死亡危険率の関係では、6時間半~7時間半眠る人が最も危険が低く、それより短くても長すぎても生活習慣病のリスクが高まり、寿命が短くなってしまうというデータがあります。つまり、7時間くらいの睡眠時間で質の良い睡眠をとる事が健康長寿につながると考えられるそうです。

あなたは大丈夫!?「かくれ不眠セルフチェック」

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

下記の項目に1つでも当てはまる場合は、かくれ不眠の可能性があるそうです。

<かくれ不眠セルフチェック>
(1)思ったより早く起きてしまう事がある
(2)就寝時間は毎日バラバラだ
(3)平日はあまり眠れない 休日に寝だめする
(4)自分は眠らなくても平気なほうだ
(5)集中力が続かずイライラする事が多い
(6)なかなか寝つけない事がよくある

かくれ不眠の原因と対策

・運動不足
日本人の1日あたりの平均歩数は、男性が6,793歩、女性が5,832歩。これを下回る場合は、運動不足によるかくれ不眠が考えられるそうです。先生のオススメ対策法は、午前中の運動習慣。この時間に太陽を浴びる事で、睡眠を誘うホルモン「メラトニン」を夜に増やす効果が期待できるのだとか。ちなみにアメリカでの研究によると、睡眠の質を上げるのに必要な歩数は、1日7,000歩ほど。距離にして5km弱だそうです。

・ブルーライト
テレビやパソコン、スマホなどから発せられるブルーライトを就寝前に多く浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、睡眠の質が低下するそうです。実際、夜間就寝前にブルーライトを遮光したところ自覚的に眠気が増強したというデータもあるのだとか。そのため、就寝前はブルーライトを避けるようにすると良いそうです。

・食事
就寝前に食事をすると、身体が消化吸収に集中してしまうため、眠りが浅くなりがちになってしまうのだとか。そのため、眠る90分前までには食事を済ませた方が良いそうです。また、先生によると質の良い睡眠のためには、1日3食をバランス良く食べる事が大切との事。特に朝食は、心身を覚醒させるため大事だそうです。睡眠に悩む人にオススメなのは、サバをはじめとした青魚に含まれている「DHA」。DHAには、メラトニンの分泌を促進する働きがあると考えられており、イギリスの研究ではDHAを摂取した人はしなかった人に比べ、睡眠時間が1時間延び、途中で目が覚める回数も減少したという結果が出ているそうです。

・照明
白い蛍光灯の下で約3時間過ごすと、睡眠ホルモンのメラトニンが半減するといわれています。そのため、眠る前に過ごす部屋は日が落ちる頃から暖色系の電球色に変えたり、間接照明を使用したりするのがオススメだそうです。

・入浴
入浴は40℃前後のぬるめのお湯に20~30分を目安にゆっくり浸かるのがオススメ。心身ともに眠りに向けての準備が整うそうです。

(2022年2月6日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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