宇連ダムが貯水率0%へ。地元住民の声は?
愛知県の東三河地方で、深刻な水不足が続いています。今年1月以降から特に低下していた貯水率は、とうとう0%になるとも言われています。そんな中、3月17日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』には、地元のリスナーからも投稿が寄せられました。生きていくのに決して欠かすことのできない水がなくなってしまうかもしれないという不安の中、地域で暮らす人々は一体どのような生活をしているのでしょうか。
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宇連ダムは、愛知県新城市の豊川水系宇連川にあるコンクリートダムです。
豊川用水の主要な水源として、愛知県の東三河地方(豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市など)および渥美半島全域、一部静岡県湖西市の地域へ、農業・水道・工業用水を供給しています。
今回の水不足は1994年に起こった深刻な渇水に匹敵する状態で、冬場としては異例の事態です。昨年の8月頃から続く記録的な雨不足が主な原因であるとされており、今年1月に愛知県は渇水対策本部を設置して対応に尽力していますが、このまま貯水率0%を迎える見込みです。
貯水率が0%になった場合、普段は使わない「底水」をポンプでくみ上げて使用する予定とのこと。底水はダム最低水位以下の水のことを指しますが、砂や泥が混じりやすいため、取水や活用には注意が必要であるとされています。
地元の人は
ダム水を利用している地域に住むリスナーから、こんな投稿が寄せられました。
「我が町は水不足で、私は夜は水を使わないようにしています。毎日沢から水を汲んでしのいでいます」(Aさん)
沢水とは、山間部の谷間や谷川を流れる地表水のことです。雨水や雪解け水が地中に浸透したものが再び地表に湧き出したもので、一般的には透明ですが直接の飲用は出来ません。
小高「飲み水じゃない用途には使えるんでしょうか?」
つボイ「近々雨が降る予報ですが、どうでしょう」
18日水曜日は若干量の降水予報ですが、ダムが問題なく運用できるほどの貯水率に戻ることはなさそうです。
小高「いずれの地域の方も、今は節水を一生懸命頑張っていらっしゃるでしょうね」
農家の悲鳴
「夏の雨が降らない時期に貯水が減るのは時々ありますが、春先にこんなに貯水が減るのはあまり記憶がありません。素人の素朴な考えですが、ダムをもっと深く大きく掘っておいて、梅雨の時にたくさん水を貯められるようにすることは出来ないのでしょうか」(Bさん)
小高「宇連ダムはかなり大きいダムなんですけどね」
そんな宇連ダムですら現在はすでに底が見えており、豊川用水では初めてだと言われる底水の使用に踏み切っている状況です。
それでも、ポンプでくみ上げた底水の想定は10日分程度。節水や再利用が必須になってきます。
小高「農家さんも困っていますよね」
実は東三河の農業は、全国でもトップクラスの生産量を誇っています。農家の間では、4月から始まる田植えへの影響が懸念されています。県によると、農業用水は区域ごとに時間と順番を決めて水を供給する「番水」の実施を検討しているようです。
使用制限や断水も
こんな投稿も届きました。
「宇連ダムの貯水率は17日にも0%にもなると言われており、17日からは更に節水が強化されます。現在、底の水をポンプで汲み取るための工事が行なわれていますが、そんなもんじゃ持ちません。
豊川用水を利用する東三河の5市は夜間水道ノータッチ運動という事で、17日から当面の間、午後11時から翌朝5時まで水道の使用を自粛するように呼びかける緊急メッセージが発表されました。
僕はすでに夜間は水道を触らないようにしていますが、11時までには歯磨きを済ませ、トイレに行って手を洗って寝ようと思います。でも夜間の尿意には勝てません」(Cさん)
つボイ「5市の方々の切実な様子がうかがえますね」
近隣の自治体同士で協力し合ったりもしていますが、それでも今後状況が改善されない場合には、使用制限や時間断水の可能性もあるとのこと。こまめに蛇口を開閉したり、お風呂の水を再利用したりするなどの協力が求められています。
夏の記録的少雨による水不足の懸念は、宇連ダム周辺都市のみならず全国に広がっています。当たり前にある水のありがたみを今一度噛みしめ、限りある資源を大切にしていきたいものです。
(吉村)
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