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森駿太プロ初本塁打に抱く希望、しかし井上竜は40度目の逆転負けで最下位転落

森駿太プロ初本塁打に抱く希望、しかし井上竜は40度目の逆転負けで最下位転落
森駿太選手(C)CBCテレビ

球団創設90周年が散々なシーズンとなってしまった2026年(令和8年)の中日ドラゴンズだが、ファンは将来への希望の光を求め続ける。神宮球場(明治神宮野球場)で19歳の森駿太が放ったホームランがまさにそれだった。(敬称略)

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19歳の放ったホームラン

森駿太選手(C)CBCテレビ

その放物線の先にはライトスタンドではなく、ドラゴンズの明日があった。森駿太、2024年(令和6年)ドラフト3位で、神奈川県の桐光学園高等学校から入団した2年目の19歳。1軍に昇格して、9月26日の東京ヤクルトスワローズ戦に即スタメン起用されると、4回表1死1、2塁のチャンスに先制の3ランホームランを放った。それも少し体勢を崩しながらの一撃で、その打撃センスとパワーを見せつけた。見事なプロ入り初ホームランだった。

若手が伸び悩むチーム

中西聖輝投手(C)CBCテレビ

思えば、ちょうど1年前もペナントレース最終盤に、当時はルーキーだった森は1軍に昇格してヒットを打った。「来季はサードのレギュラーか?」とまで期待の声があったが、今季ここまで2軍で過ごした。このところのドラゴンズは、若い力を育てることが本当に下手である。今季のルーキー、投手なら中西聖輝と櫻井頼之介、野手なら花田旭、もう一皮むければ大きく育ちそうなのに、足踏みが続く。惜しい。この試合も、19歳の若手が取った3点を、先発した40歳の涌井秀章が直後に3点を取られて振り出しに戻してしまった。

40度目の逆転負け

井上一樹監督(C)CBCテレビ

この試合に勝って、森駿太がヒーローインタビューを受けて、神宮レフトスタンドの竜党が拍手喝采、そんな夢は、9回裏にリリーフの橋本侑樹が山田哲人にサヨナラ2ランを打たれて雲散霧消した。またしても投手リレーの失敗、これで逆転負けは40度目となった。この日で東北楽天ゴールデンイーグルスと同時に、両リーグ最多の80敗となったが、その半分が逆転負けなのである。おまけにサヨナラ負けは12度目、サヨナラホームランは7度目と、数えているだけで暗澹たる気持ちになる。そして最下位に転落した。(成績は9月27日現在)

交流戦後も立て直せず

森駿太選手(C)CBCテレビ

ドラゴンズの残りゲームは2試合となった。セ・パ交流戦が終わった6月中旬、64試合で借金は19だった。井上一樹監督からも、球団フロントからも、シーズン後半への立て直しが誓われた。しかし、141試合を戦い、借金は21と2つ増えてしまった。交流戦後の負け越しは2とも言えるのだが、残念ながら、立て直しはできなかった。それは、来季への課題となる。この日に森駿太が見せてくれたような光を、少しでも見たい。

ガムを噛む選手たち

バンテリンドーム・最終戦セレモニー:筆者撮影

残念なことがあった。9月21日の本拠地バンテリンドームでの最終戦セレモニー、選手の何人かが整列後もガムを噛み続けていた。筆者は5階のパノラマ席で観戦していたため、まったく気づかなかったが、画面で観ていた竜党仲間から怒りのメールが届き、その後に画像で確認した。たしかに口が動いていた。ガムを噛むことは問題ではない。ただ、時と場合による。指揮官がチームを代表して、ファンに対して1年間の応援に対する御礼、そして期待を裏切ったお詫びをした“重い舞台”だった。

過去最多の観客動員数

バンテリンドーム(C)CBCテレビ

セレモニーに先立って、主催ゲームの総観客動員数が253万3782人で、実数での発表が始まってからは過去最多という発表があった。チーム成績が低迷する中でも、ファンはバンテリンドームに足を運び続けた。もし星野仙一監督時代だったらガムを噛んでいられたか?もし落合博満監督時代だったらガムを噛んでいられたか?こんなところにも、リーグ優勝はもちろん、もう14年もクライマックスシリーズから遠ざかっているチームの現状が浮き彫りになっている。怒りを通り越して、悲しくなる一幕だった。

「泣いても笑っても」という言葉がある。竜の今季は泣いても笑っても残り2試合。泣き疲れたし、嘆き疲れたシーズンだった。せめて最後は笑って終わりたい。19歳が打ったホームランのような明るい“希望の光”を見たい。

【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲  愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)ほか。

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