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首里城へ行ってきました!火災から復元された正殿を目の当たりにした感動

首里城へ行ってきました!火災から復元された正殿を目の当たりにした感動
復元された首里城の正殿:筆者撮影

日本中で最も早い春の陽射しの中、復元された城の正殿は、美しい朱色の姿を見せていた。沖縄県の首里城が、火災での焼失から7年目、いよいよ秋の完成に向けて、その姿を現し始めた。

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首里城の「見せる復興」

ショッキングな災禍だった。2019年(令和元年)10月31日の未明、那覇市首里の高台にある首里城で火災が発生し、火は正殿など7棟を焼き尽くした。琉球の歴史や文化を継承してきた美術工芸品など400点も焼失した。沖縄だけでなく、国内外でも多くの人たちが焼失を惜しみ、寄付金も続々と集まった。政府も復興予算を計上し、再建工事が進められてきた。「見せる復興」として、作業の様子を日々一般公開するという、ユニークな歩みであり、筆者も沖縄を訪れる度に足を運んできた。

1年ぶりの首里城訪問

復元された首里城の正殿:筆者撮影

そして、2025年(令和7年)10月末、城の中心である正殿を工事中に覆っていた「素屋根(すやね)」と呼ばれる仮設の建物が取り払われた。首里の友人から写真も送られてきたが、年が明けて2026年(令和8年)2月、いよいよ自ら、首里城を訪れる機会がやって来た。1年ぶりの訪問である。

よみがえった正殿の色は?

「以前よりも明るい朱色になった気がする」と旧知のタクシー運転手さん。首里城へ向かう道中にそんな感想を聞いた。でも、今回の色の方が、もともと本来の色に近いのだと言う。15世紀の琉球王国時代に建てられた首里城は、7年前の火災だけでなく、太平洋戦争などでこれまで5回も焼失してきた。そんな蘇り続ける“不屈の歴史”を持つ。新しい正殿は、どんな色に仕上がったのだろうか。運転手さんの口ぶりから「派手な朱色」を想像してしまう。

7年ぶりに目の当たりにして

復元された首里城の正殿:筆者撮影

守礼門を抜けて石段を上がり、入場券を手にして見学デッキに入る。訪れた人たちが、スマホなどで撮影する先に、ついに外観を見せた正殿があった。落ち着いた朱色だというのが、第一印象だった。焼失する前の城を見慣れた沖縄の人からすると、少し違和感があったかもしれないが、記憶の中の首里城と重ね合わせても、いい色合いに見える。そんな感想以上に、目の前に7年ぶりに正殿が存在していることが、とにかく嬉しいのだ。

青い空に朱色が映える

赤瓦の屋根に龍の飾り:筆者撮影

最も眺望がいい「東のアザナ」まで足を運ぶ。大勢の人が訪れていて、狭い通路を譲り合いながら行き交う。正殿の姿が見えるようになって、海外の観光客含めて、ますます人出が増えていると言う。赤瓦の屋根の上には、あざやかな竜の装飾が設置されている。雲ひとつない青空に、実に美しく映えている。遠くに沖縄の海を臨む景色には、朱色の首里城正殿がとても似合う。それを見つめる人たちの明るい笑顔が、ようやく訪れた復興の時を祝っているようだ。

沖縄県も首里城PRへ全力

東のアザナからの正殿:筆者撮影

正殿の復元は今秋に完成する予定である。沖縄県は、それに向けて、次の世代への歴史や伝統の継承など、首里城の魅力をPRするタイトルとロゴマークの募集を始めた。4月17日まで受け付けられ、最優秀賞に選ばれた作品はそれぞれ、今後、沖縄県が主催する事業などに活用される。タイトルは10文字以内、さてどんなキャッチコピーが「シン・首里城」に似合うのか。沖縄から離れて住む自分だが、知恵を絞ってみようかとも思う。いよいよ待望の瞬間が近づいてきた。

帰路、前述のタクシー運転手さんがこんな言葉をつぶやいた。

「東日本大震災の被災地が、まだまだ完全に復興していないのに、首里城が先に復元されて、申し訳ない思いがしてしまう」

沖縄の人たちの優しさに、あらためて触れた気がして、胸が一杯になった。

【東西南北論説風(673)  by CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】

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