健康になるお風呂の入り方

2020年12月13日(日)放送 【第436回】
健康になるお風呂の入り方

サマリーSummary

ゲンキスチューデント:北原里英
ゲンキリサーチャー:U字工事
ドクター:東京都市大学 人間科学部 教授 医学博士 早坂信哉
疲労回復や、高血圧・冷え性の改善など、入浴は毎日家庭でできる健康法。ところが、多くの人がお風呂の入り方を間違っていて健康効果を十分に得られていないのだとか。そこで今回は、健康になるお風呂の入り方を専門医に教えてもらいました。

ドクターおすすめ!健康効果を高めるお風呂の入り方

・間違っていると命が危険!?「かけ湯」のポイント
かけ湯は、心臓から遠い手や足の先から行い、徐々に身体をお湯の温度に慣れさせるようにするのがポイント。熱いかけ湯をいきなり肩などの心臓付近にすると寒暖差の影響が強くなりヒートショックを起こす可能性があるそうです。ヒートショックとは、急激な寒暖差が原因で血圧が急上昇し、命に関わる心筋梗塞や脳卒中などを引き起こしてしまう事。頭からかけ湯をしたり、直接湯船に入ったりするのも、血圧の急上昇につながる危険があるそうです。

・肩こり&首こりの原因につながる「湯船での姿勢」
リラックスのために、浴槽のヘリに首を預けて腰を浮かす姿勢をとっていませんか?先生によると、自宅などの狭い浴槽でこの姿勢をすると首付近にある僧帽筋という筋肉が緊張しやすく、首こりや肩こりの原因になる事もあるそうです。

・疲労回復には半身浴よりも「全身浴」
疲れを取るには、細胞に溜まった老廃物を回収し、栄養や酸素を運ぶ血液を身体の隅々まで循環させる事が大切なのだとか。そのため、半身浴よりも肩までしっかりつかる全身浴の方が、全身に適度な水圧がかかって血流が良くなり疲れが取れやすくなるそうです。さらに、半身浴よりも全身浴の方が、身体が温まる事で血管が広がって血流が良くなる「温熱効果」も高いそうです。

・健康効果の高い「お風呂の温度」は40℃で10分間
先生がオススメする最も健康効果の高いお風呂の温度は、40℃で10分間湯船につかる事。40℃のお風呂に10分入ると血液が全身を巡る事がわかっているため、疲労回復に効果的なのだとか。さらに、40℃のお風呂は高血圧や冷え性の改善にも効果だそうです。10分間は長いという方は、連続して湯船に入らなくてもOK!身体を洗う前に5分、身体を洗った後に5分など、合計10分間入る事で同じ健康効果が得られるそうです。一方、42℃以上の熱いお風呂は、要注意。疲労回復につながらないだけでなく、交感神経が優位になる事で高血圧につながる危険があるそうです。

・睡眠の質を良くする「お風呂に入るタイミング」
お風呂に入ると、体温がグッっと上がった後急激に下がります。この急激な体温の下がり方が、良い睡眠につながるといわれているのだとか。そのため、健康の基本となる睡眠のためには、寝る1~2時間前のタイミングでお風呂に入るのがオススメ。体温が下がって眠りやすくなり、質の良い睡眠につながるそうです。

冬が最も危ない!お風呂での危険を避ける方法

健康効果抜群のお風呂ですが、実はたくさんの危険も潜んでいます。実際にお風呂での事故で亡くなっている人は、年間1万9000人にものぼるといわれているのだとか。そこで、お風呂の危険を避ける方法を先生に教えてもらいました。

・危険ポイント①「脱衣所と浴室の寒さ」
ヒートショックの原因として、この時期に最も危険なのが脱衣所と浴室の寒さ。できるだけ寒暖差をなくす事が、ヒートショックの予防につながるそうです。すぐ出来る対策としては、服を脱ぐ前にシャワーを出しっぱなしにして浴室を温める事。できれば、脱衣所には小型の暖房器具を置いて浴室と一緒に温めると良いそうです。

・危険ポイント②「浴室&脱衣所での転倒」
何かと滑りやすい浴室は、常に転倒の危険があります。先生おすすめの対策法は、ホームセンターなどで購入可能なお風呂用の滑り止めテープ。これを浴室の入り口や、浴槽近くの床、浴槽のフチ、浴槽の中など、滑りやすい場所に貼る事で転倒予防の効果を高められます。また、転倒の可能性は脱衣所にも。高齢者の方は、立ったままズボンなどを脱ぐと転倒する危険があるので、座った状態で服を脱いだり、どこかに捕まったりすると安心だそうです。

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