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吉見一起が語る、ベネズエラ戦6回に伊藤大海投手を起用した理由

吉見一起が語る、ベネズエラ戦6回に伊藤大海投手を起用した理由

4月25日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、前回に引き続き、元中日ドラゴンズ投手の吉見一起さんが、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝ベネズエラ戦を振り返りました。自分の現役時代を踏まえ、投手コーチとして留意していたことを明かします。

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相手が振って来ない

WBC準々決勝ベネズエラ戦。試合は3回を終わって5対2。侍ジャパン3点リード。先発の山本由伸投手は4回2失点という内容でした。

5回に入るとゲームが動いていきます。
5回の表、2番手の隅田知一郎投手がマウンドへ。

吉見「隅田君のフォークとチェンジアップは初見じゃ打てないという見立てだったんですよ」

今回は様々なデータを数値化したり、それを主観的な意見と照らし合わせながら相手チームを分析していったそうです。

しかし、本来なら振ってくるだろうと予想していた球を見逃されてしまいました。

結局、先頭打者フォアボール。続くマイケル・ガルシア選手にツーランホームランを打たれ、5対4と追い上げられました。

相手が一枚上

侍ジャパンの投手陣を分析したベネズエラは「低めを捨てる」という対策を取っていたことを試合終了後の記事で知ったそうです。

吉見「僕らの中の真っ直ぐは高め、変化球は低めという投球パターンが相手の術中にハマってしまったってことですよね」

打たれるべくして打たれる配球だったと振り返る吉見さん。

吉見「僕らはやろうとしたことはできたんですが、相手の作戦が上回ったんです」

普段とは違う役割

6回の表からは沢村賞投手である伊藤大海投手がマウンドに上がりました。

リリーフ陣へは、先発投手同様、投げる試合は告げているそうですが、出番がいつになるかは状況次第。

伊藤投手には「厳しい場面で使う」と伝えていたとか。

吉見「伊藤の場合は途中からもあると伝えていたので、ちょっと難しい調整だったと思うんです」

シーズン中は、隅田投手も伊藤投手も先発で起用されていました。
WBCは短期総力戦、球数制限もあり、シーズン中とは違う難しさがあります。

決めた通りにはいかない

隅田投手が打たれたとき、伊藤投手が「僕、ありますか?」と言ってきたそうです。吉見さんは「ここはない。藤平に任せるから」と答えたそうです。

この試合中、隅田投手がダメだったら藤平尚真投手で行くと井端弘和監督と決めていたそう。

隅田投手が良かった場合は1~2回延ばして伊藤投手。後ろで考えていた種市篤暉投手の前倒しはあるかないか?など試合前にはシミュレーションをして起用法を決めておくんだそうです。

吉見「でも振り返ってみれば、種市は7回でかなり前倒ししてますよね。そういうのはあるんですよね」

そこは状況次第。投手コーチ、監督、投手との生々しいやり取りを明かす吉見さんです。

信用している

吉見「伊藤もそこまで本調子ではなかったと思うんですが、テクニックがあるんでそれに賭けた」

6回に伊藤投手がマウンドへ。ウィルヤー・アブレイユ選手に逆転スリーランホームランを打たれ、5対7になりました。

この瞬間、吉見さんはベンチ内でブルペンと電話連絡をしつつ、データの分析中。モニターがないため、試合状況がはっきりせず、ワーッと観客が湧いたためヒットかと思ったそうです。

若狭「あのホームランは上段に吸い込まれて行ったんですわ~」

試合後、「なぜあそこで伊藤投手を起用したのか?」と何度も質問されたとか。

吉見「答えてないですが、信用してるからです。他のスタッフも信用してたから伊藤だったと思うんですよね」

チームとしてブレてない

若狭「話を聞いてて、なんだか清々しいのは、過程の中でのチームとしてのブレ、ズレ、違和感、疑問符はないんですよね」

吉見「そうですね。やられましたけど」

吉見さんの中でひとつ気になっているのが、リリーフ投手にいつ準備をさせたらよいかということ。

「もう少し早く伝えられていたら」「逆に早く伝えすぎたかな」など予選の段階から悩んだそうです。そこは吉見さん自身の経験不足と認めていました。

また投手コーチとして、早めに準備をさせて、気持ちよくマウンドに上がらせることを常に心がけていたそうです。

吉見「『なんで俺じゃないの?』とか『急に俺なの?』は避けるように、いろいろと話はしてました」

若狭「深い言葉ですよね。『俺じゃないの?』と思うのもすごくストレスだし、『え、俺?』は絶対不安だし。それをなくそうとしてたわけですね」

WBCを振り返る吉見一起さんでした。まだベネズエラ戦は終わっていません。 
(尾関)

 

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