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どんな味?重要無形民族文化財に指定「碁石茶」

どんな味?重要無形民族文化財に指定「碁石茶」

3月に国の重要無形民族文化財に指定され、今注目を集めている幻のお茶があります。その名も「碁石茶」。その独特な製法や歴史、そして気になる味わいとは一体どんなものでしょうか?4月24日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、高知県大豊町のみでで生産されているこの希少なお茶について、大戸町碁石茶協同組合の吉村優ニさんにうかがいました。聞き手は竹地祐治アナウンサーと天野なな実です。

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珍しい二段階発酵

国の重要無形民俗文化財に指定された碁石茶。その最大の特徴は世界的に見ても非常に珍しい「二段階発酵」という製法にあります。

吉村「作り方が変わっていまして、枝ごとお茶の葉を蒸してから、葉だけを選別します。そこからカビ付けと漬け込みという二段階の発酵をさせる、植物性の乳酸菌がたくさん含まれた発酵茶です」

その姿は一般的な緑茶のイメージを覆すもので、茶葉は4センチ角、厚さ1センチほどの黒い板状の塊になっています。天野は実物を目にし、「葉っぱがぎゅっと塊になって、ミルフィーユ状に積み重なっている」とその独特な形状を表現しました。
この見た目が黒い碁石に似ていることから、その名がついたといいます。

徳島県の「阿波晩茶」、愛媛県の「石鎚黒茶」と並び、四国の発酵茶三兄弟の末っ子として、ようやく文化財の仲間入りを果たしました。

自然と職人の力で生み出される

碁石茶の歴史は古く、文献では江戸時代から作られていたと記されています。かつては香川や愛媛の瀬戸内諸島において、瀬戸内の塩との交換品として重宝され、茶粥の出し汁などにも使われてきた生活に密着したお茶でした。

そのルーツについて、吉村さんは、おそらく中国の雲南省のプーアル茶に近い作り方をしているが、調査しても結局はっきりしたことは分からなかったと語ります。

生産現場は想像以上に過酷です。最も暑い6月から8月にかけて製造が行われ、吉村さんは「すごく体力を使う」と漏らします。

吉村「蒸した茶葉を、その部屋のむしろや壁についているカビ菌を使って発酵させます。味噌や醤油と同じように、その環境にいる菌を使って作るんです」

標高400~500メートルという大豊町の自然環境と、乾燥工程における天気の良さが、この唯一無二の味を支えています。
温度や湿度の加減を肌で感じながら進める作業は、まさに職人技。

竹地「生き物ですし、一般家庭では難しいかもしれないですね。悪い方向に発酵しちゃったら、腐るカビるってことになっちゃいますもんね」

竹地と天野はその技術の高さに感銘を受けます。

気になる味わいは

実際にスタジオで碁石茶を試飲したふたりは、その個性的で奥行きのある味わいに感嘆の声を上げました。
香りは紅茶のような華やかさがありつつ、どこか「シソ」を思わせるようなツンとした爽やかな酸味を感じさせます。

天野「中国のお茶っぽいというか」

竹地「烏龍茶でもない、プーアル茶でもない、後味が日本のお茶にはない感じ」

吉村さんは「少しさっぱりした、酸味を感じる発酵茶独特の味」と説明。お菓子にも非常に合いそうな爽やかさを持ち合わせています。

竹地「これ、例えばお砂糖入れて飲んだりすることはないですか?」

吉村「ハチミツとか、あと牛乳混ぜて飲んだりすると美味しくなります」

竹地「もう絶対そうですよね。これ、日本版紅茶みたいな感じにも味わいとしては感じられますね」

さらに古くから出し汁として使われていた背景から、お茶漬けや炊き込みご飯への活用もおすすめとのこと。植物性乳酸菌による整腸作用も期待できるため、健康的で万能な飲み物としての一面も見せてくれました。

購入方法

現在、この幻の碁石茶は大豊町にある組合のホームページや、こだわりを持つ全国のお茶屋さんを通じて購入することが可能です。もし店頭にない場合でも、お店に「取り寄せてほしい」と伝えれば発送対応もできるとのこと。

吉村さんは「先代から受け継いできたこの製法を、次の世代に繋げていかなければならないと考えています」と、強い使命感を口にしました。

江戸時代から続く伝統が国の文化財として認められた今、大豊町の豊かな自然が育む「酸っぱいお茶」の魅力は、これからも多くの人々の喉を潤し続けていくことでしょう。
(ランチョンマット先輩)
 

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