プロ野球の素朴な疑問。「ジェット風船を飛ばすのはなぜ7回?
プロ野球が開幕し、各球団のファンもそれぞれ応援に精を出しています。メガホンを叩く、タオルを掲げたり回したりする、手拍子をするなど試合で応援をする方法は様々ありますが、そのうちのひとつに「ジェット風船」があります。コロナ禍になくなってしまいましたが、最近復活しつつあります。4月4日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』では、ジェット風船についてのトリビアをCBC論説室特別解説委員の石塚元章が解説します。
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「ジェット風船」とは、主に日本のプロ野球で7回の攻撃時や勝利時などに、ファンが一斉に空へ飛ばす細長いゴム風船のこと。
石塚「風船を膨らませて離すと、風船だから空気が抜けて飛んでいくんですが、空気の出口に笛が付いているんですよね。だから飛んでいくときに音がする」
ジェット風船が飛ぶことでチームの一体感が生まれたり、試合が盛り上がったり、選手たちの士気が高まったりと応援の要になりましたが、この6年使用は長らく中止となっていました。
しかし4月7日、甲子園球場で開催される阪神タイガース対東京ヤクルトスワローズ戦から、6年ぶりに阪神のジェット風船が復活することになりました。
阪神にとっては開幕後初めて本拠地で行なわれる試合なので、当日はイエローの阪神カラーの風船が空を鮮やかに彩ることになりそうです。
進化して復活
そんな試合を盛り上げるのに欠かせないジェット風船。なぜ6年もの間自粛されていたのでしょうか。
石塚「なぜかというと、コロナになったから。ジェット風船は口で膨らませるのが一般的なので、飛んでいくときに唾液が飛沫してしまうんですよね」
ウイルス感染を拡大させる恐れがあったためどの球団もやめていたようですが、近年になって少しずつ復活し始めています。
しかし以前までのジェット風船とは少し変わったところもあるとか。
石塚「まずは空気を入れるポンプも一緒に売るようになりました。それからあまり飛んでいかないように、そこそこで落ちてくる風船にしています」
唾液が付着しないようにポンプを使用して膨らませること、そして環境問題に配慮して、球場外へ飛び出さないような風船になっているそう。
ラッキーセブン文化
石塚「ジェット風船はだいたい7回の攻撃の前に飛ばすというのが定着しています。ラッキーセブンとも言われていますね」
こうして7回に行なわれる応援は、アメリカから始まったとされています。メジャーリーグでは、アメリカで有名な野球愛唱歌である「Take Me Out to the Ball Game(私を野球に連れてって)」を7回の攻撃前に観客全員で合唱するというのが恒例です。
石塚「つまりラッキーセブンという言葉はメジャーから伝わってるんですよね。なぜか7回で試合展開が変わることが多くて、気合を入れるためにやるという習慣になっているんです」
アメリカや日本だけでなく、韓国などの国でも取り入れられているとか。
なぜ7回?
しかしなぜ、決まって「7回の攻撃前」なのでしょうか?時は1885年にまでさかのぼります。
シカゴのホワイトストッキングス(現シカゴカブス)が7回の攻撃時に打った平凡なフライが、ものすごい強風で流されてホームランになるというラッキーが起こりました。
それをきっかけにホワイトストッキングスが優勝したのが、ひとつの由来となっています。
また1900年代に入ってから、サンフランシスコジャイアンツが何度も何度も逆転して勝つという離れ業をやってのけたのが、すべて7回だったということも一説だと言われています。
石塚「諸説あるみたいですが、こういうことから7回はゲーム展開が変わることが多いと言われるようになったんですね」
7回は選手たちにとって疲れが溜まってくるタイミングでもあります。その正念場をどう乗り切るかが、ファンの応援にもかかっているのかもしれません。
(吉村)
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