プリン・アラモードに駅の伝言板…『地球の歩き方』に「昭和レトロ」が登場
旅行ガイドブック『地球の歩き方』。世界約160の国と地域を網羅し、その豊富な情報量から1979年の創刊以来、長年にわたって旅のバイブルとして親しまれてきました。先月、そんな地球の歩き方から「昭和レトロ」というタイトルを冠した一冊が発行されました。2月21日放送のCBCラジオ『石塚元章ニュースマン!!』では、『地球の歩き方』編集長の由良暁世さんが出演し、発行に至った経緯などを語りました。聞き手はCBC論説室の石塚元章特別解説委員と加藤愛です。
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『地球の歩き方』といえば、海外に行く際のガイドブックの定番です。
なぜ、もう訪れることのできない「日本の昭和」のガイドブックを発行するに至ったのでしょうか?きっかけは3年ほど前に見かけたという、Xでのとある投稿だったそう。
由良「今はもうない時代や地域の地球の歩き方があったら面白い、というつぶやきがあったんです」
投稿内容は「オーストリアのハプスブルク帝国があったらいいな」といったもの。ハプスブルク帝国とは、13世紀から1918年までに主にハプスブルク家が統治した、中欧を中心とする巨大な多民族国家群です。
由良「それを編集部も面白いなと思って、『歴史時代シリーズ』という新しいシリーズの地球の歩き方を昨年出版したんです」
同時に日本の時代をさかのぼった本も出そうと、昨年「戦国」を出版。それに続いて今年は昭和100年の節目の年、シリーズ3作目として昭和を振り返る1冊を作ることになったのだとか。
街並みからカルチャーまで
「昭和レトロ」の内容について語る由良さん。
由良「まずは昭和に起こった印象的な出来事が年表になっており、ダイジェストで振り返ってお楽しみいただけます」
62年間という長い昭和の中で起こったさまざまな出来事。同じ時代を過ごした人たちにとっては「こんなこともあったな」「この時、自分はこうだったな」と、自分の人生と照らし合わせて振り返るものになるでしょう。
石塚「実際に昭和を感じられるリアルな街並みや、昭和を感じられるスポットもありましたね」
全国に点在する、レトロな雰囲気を残した場所も紹介されているほか、プリン・アラモードやナポリタンなどの昭和を代表するグルメ情報も目白押し。
石塚「昭和のカルチャーとして映画やドラマ、駄菓子屋さん、テレビヒーローなんかも載っていて。懐かしいですね、やっぱり」
連絡手段は
石塚が面白いと感じたのは、通常の地球の歩き方のように「旅の準備とテクニック」が掲載されたページだとか。昭和へアクセスするための「用意するお金」や「乗り物の乗り方」が記されています。
石塚「『昭和の連絡方法』として『家に電話するという画期的な方法』と書いてあるんですよね」
加藤「今は当たり前どころか、むしろ家に電話がないですよね」
石塚「あとは駅の伝言板を利用するとか」
「もしもこの時代に行くとしたら」をコンセプトに作られているという「歴史時代シリーズ」。昭和を旅するためのテクニックや必要な物が、ガイドブックのように紹介されているそう。
「駅の伝言板」とは、携帯電話が普及する前の明治から昭和にかけて設置されていた伝言ツールです。待ち合わせに相手がこない時に行き先や時間を書き残す手段として活用されていましたが、時代とともに姿を消しました。
石塚「『9時まで待った、先に行く』とか書いてあるんですよね」
繋がることが難しかった時代ならではの思い出がよみがえってきます。
昭和の必需品
スマホがないということは、連絡手段以外に持ち物にも変化をもたらします。
由良「電車の時刻表が必須だとか」
現在は電子化されているポケット時刻表。駅の出発時刻をまとめた折り畳み式の無料冊子で、当時は必需品でした。
このように、昭和の街並みや文化のみならずや当時の家電やキッチン雑貨、鉄道や車などの乗り物からおもちゃ、そして流行語や音楽、ファッションまで、昭和の生活が余すところなく豊富な写真とともに紹介されている1冊となっています。
カバーを裏返すと昭和40年代の家電に使われていたようなデザインになっていて遊び心たっぷり。カバーまで昭和を味わうことができる『地球の歩き方 昭和レトロ』は、同じ時代を歩んだ人には懐かしく、当時を知らない人には新鮮に感じられる、時代を巡るガイドブックのようです。
(吉村)
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