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31文字で世相を風刺!東洲斎写楽の地・徳島で「しゃらくさい狂歌大会」開催

31文字で世相を風刺!東洲斎写楽の地・徳島で「しゃらくさい狂歌大会」開催

ユーモアと知恵で世の中を笑い飛ばす「狂歌」のコンテストが、浮世絵師・東洲斎写楽にゆかりのある徳島県で開催されます。10月27日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、NPO法人写楽の会の花岡徹さんに、狂歌の魅力とコンテストの詳細について伺いました。

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「しゃらくさい狂歌大会」

NPO法人写楽の会は、東洲斎写楽が阿波徳島藩の能役者だったことから、写楽を活かした町おこしに取り組んでいます。

狂歌は現代ではあまりなじみがありませんが、写楽が生きた時代には大変流行していました。その狂歌を現代によみがえらせようと企画したのが「しゃらくさい狂歌大会」です。

狂歌は短歌と同じ五・七・五・七・七の31文字で構成され、世相や身近な出来事を面白おかしく詠んだ歌です。このコンテストでは、このような狂歌を全国から募集しています。

花岡さんによると、今年のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』で注目を集めている蔦屋重三郎が狂歌の本をたくさん出版していたこと、そしてその蔦屋重三郎が世に送り出したのが写楽だったという関係から、今回のコンテストを企画したといいます。

川柳より表現豊かな31文字

狂歌は川柳と同じように面白おかしいことを表現したり、世の中を風刺したりしますが、文字数が多い分、より多彩な表現が可能です。

川柳は言いっぱなしの場合が多い一方、狂歌は文字数が少し多いため、さまざまな表現ができます。「こういうことはこうなんだ」「ああ言うけど実はこうなんだ」というように、説明や結果を伝えやすいことから、風刺には川柳よりも向いているといいます。

このコンテストでは、昔の和歌をもじる「本歌取り」のような技巧は求めていないそうです。花岡さんは「単に本当に面白い、うまい下手なんか関係ないので、どれだけ面白いかが勝負です」と強調します。

作品例として「定例の 会議で意見 募ったら みんな同じ AIの案」という狂歌を紹介。現代の問題をユーモラスに風刺した作品です。

また、クレージーキャッツの「スーダラ節」をもじった「1杯の つもりで飲んで はしご酒 気が付きゃ駅の ベンチでゴロ寝」という狂歌も披露し、「これが狂歌の感覚」と説明しました。

今回限りの特別企画

狂歌コンテストは今回限りの特別企画とのことで、興味がある方はぜひこの機会をお見逃しなく。

応募はインターネットで「しゃらくさい狂歌コンテスト」と検索し、ホームページから投稿できます。全国どこからでも参加可能で、締め切りは11月20日です。

12月14日に徳島で審査結果の発表が行なわれます。当日は会場での投稿も可能です。審査風景も見学できるため、徳島を訪れる機会があれば参加してみるのも面白いかもしれません。

31文字で世相を面白おかしく風刺する狂歌。現代の出来事や身近な話題を題材に、誰でも気軽に挑戦できるこのコンテストは、日本の伝統文化を身近に感じる良い機会となりそうです。
(minto)
 

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