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浦和vs大宮をカードゲーム化!「さいたま伝」が大ヒット

浦和vs大宮をカードゲーム化!「さいたま伝」が大ヒット

2001年に浦和市、大宮市、与野市の3市が合併して誕生した、さいたま市。かつて県庁所在地だった旧浦和市と、新幹線のターミナル駅がある旧大宮市の間には、合併後もライバル意識が残っています。この対立を逆手に取ったカードゲームが、話題の「さいたま伝」です。7月3日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、株式会社アルシェ 代表取締役中島祥雄さんに、このユニークな取り組みについて詳しく伺いました。

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長年続く宿命のライバル関係

中島さんによると、明治維新の頃から埼玉の中心をめぐる主導権争いが始まっており、それ以来長年の「バチバチのライバル関係」で、しのぎを削ってきたということです。

2001年にさいたま市として合併したものの、サッカーの埼玉ダービーも含めて、合併したが故にライバル関係がさらに顕在化してしまいました。

地元では、この「浦和、大宮問題」をいじることはタブーであり、暗黙のルール。しかし映画『飛んで埼玉』では、この問題をあえて取り上げて話題となりました。

実在スポットを巧妙にカード化

「さいたま伝」は基本的に2人で戦うゲームで、浦和と大宮それぞれのカードを使って伝説の地・埼玉を占領し合うルールです。

カードには両地域の有名なスポットや神社、お店などが描かれ、他の市の人にも分かるよう説明文が添えられています。

特徴的なカードのひとつが、大宮側の「大宮ナンバー」です。「浦和ナンバー」は存在しないため、浦和の人も大宮ナンバーを付けなければなりません。これは大宮の人間が浦和を攻撃する定番のネタなのだそう。

一方、浦和側のカードには「大宮よりも少し東京に近い」というものがあります。中島さんは「本当に少しなんですけども、意外とこの地元では大きな問題でありまして、やはり東京に近い方がえらいですから」と、地元ならではの感覚を説明しました。

また、浦和側には「某高級百貨店」のカードもあります。実はこれは、伊勢丹浦和店のこと。伊勢丹浦和店のスタッフから「本社の許可は絶対降りないが、浦和・大宮のバトルには絶対に加わりたい」という強い希望があり、なんと写真にモザイクを入れてカード化することになったそうです。

想定を上回る大ヒット

地元の人は、このシルエットだけでどこを指しているのかがわかります。中島さんは「ニュース映像のような、ギリギリのところを攻めた表現」と説明しました。

当初は1,000個程度の販売を想定していましたが、発売直後に即完売となり、品切れ状態が続きました。現在は追加生産が上がってきており、2,000個を超える売り上げとなっているということです。

中島さん自身は、大宮と浦和に挟まれた与野の出身。「中立地帯の出身なので、この戦いをいじれる。与野や岩槻の人間は、戦いをいじっていい」と笑います。

長年のライバル関係を楽しくゲーム化した「さいたま伝」。地元の「タブー」を逆手に取ったこのユニークな発想が、多くの人の心を掴んでいるようです。
(minto)
 

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