「誰に投票するか」で離婚に?壮絶な韓国選挙事情

韓国の大統領選挙で、革新系最大野党のイ・ジェミョン前代表が当選を確定させました。この事について日本政府は、歴史問題で日本への批判を展開する事態を警戒しています。これまでの日韓関係は、韓国政権の姿勢によって大きく揺れ動いた経緯があるからです。この件に関して6月4日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、韓国での選挙の様子について、つボイノリオと小高直子アナウンサーがリスナーの投稿を交えて紹介します。
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6月3日に投票が行なわれた韓国での大統領選挙に勝利したイ・ジェミョン氏は、革新系である「共に民主党」です。
核ミサイル開発を進める北朝鮮の抑止に向けて韓国との連携が不可欠と位置づける日本は、石破茂総理大臣とイ・ジェミョン氏との会談を早期に実現し、協力を確認したい考えです。
イ・ジェミョン氏が当選を確定させたことに先立ち、林芳正官房長官は記者会見で「日韓は互いに国際社会の課題にパートナーとして協力すべき重要な隣国だ」と語り、日韓関係の安定的な発展に向けて引き続き意思疎通する構えを示したようです。
小高「ここ最近の傾向を見ると、やはり保守と革新が交互に来ているみたいですね」
つボイ「気になるのは対日本でどうなるか、といったところです」
韓国で革新系の大統領が就任するのは2022年ぶりです。日韓関係にはどのように影響してくるのでしょうか?
驚異の投票率
国家間の動向も気になるところですが、それ以前につボイには、日本人が韓国人から見習うべきだと思っていることがあるそう。
つボイ「韓国では投票率がすごいんですよ」
小高「70%超えてますよね」
今回の選挙における投票率は79.4%と、80%に迫る勢いでした。これは韓国でも28年ぶりの最高記録だったのだとか。
つボイ「政治に対するこういう気持ちは、僕らも忘れたらいかんと思います」
まるで何かのイベントかのような盛り上がりを見せていたという、今回の大統領選挙。
小高「選挙番組でも、イカゲームを模したようなCGを使って『さぁどっちだ?』みたいな風にやってましたよ」
つボイ「ボクシングみたいに、候補者が殴り合うCG映像なんかもありましたよね」
日本ではどことなく真面目な雰囲気になりがちな選挙番組ですが、どうやら韓国ではまるでバラエティ番組のように、面白おかしく選挙の情報を発信しているようです。
まさかの離婚?
今回の選挙では革新系のイ・ジェミョン氏と保守系のキム・ムンス氏との間で、国民の支持が二分されました。それぞれの政治的考えの違いから、男女間や世代間でかなり激しい対立が起きていたとか。
小高「国民同士が大分裂して、どっちを支持しているかで言い争いしたりして」
どうやら高い投票率の背景には、こうした2大派閥間での対立もあったようです。
小高「それが原因で離婚する夫婦もいたとかいないとか。夫婦といえども、どっち支持とか言っちゃダメみたいな」
支持率の内訳はイ・ジェミョン氏が49.42%、キム・ムンス氏が41.15%で僅差となり、どちらを支持するかで家庭不和を招くほどに、接戦で盛り上がっていた今回の選挙。
日本では、多くの国民が政治に対してこれほど熱心になる様子は見られません。
分断を解消できるかがカギ
小高「でも盛り上がっている一方でやはり分裂しているので。イ・ジェミョンさんは今後まず、その分裂を何とかしないといけないですよね」
このままでは国民の半数の支持しか得ることができません。保守派に投票した人たちからいかに支持を掴むかが大きな課題となってきそうです。
小高「保守系の人達はもう『革新系なんて大嫌い!』というくらいの落差なので」
激しく対立していただけに、支持者とそうでない国民との気持ちには大きな差があるようです。
そんな韓国での選挙事情を鑑みて、つボイは自身の国政に対する理想を語ります。
つボイ「まずの自分の意見をしっかりと持つこと。人それぞれさまざまな意見がある。そのいろいろな意見が融合しながら、違う意見の人同士もひとつの目標に向かっていけるような国。それが理想です」
日本ではその第一歩目、政治に対して自分の意見をしっかりと持つ。ここをクリアできる人が増えていくとよいですね。
(吉村)
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