怖いのに目が離せない!?衝撃の地獄絵図も…「三重県総合博物館」で“地獄”がテーマの企画展を開催

「三重県総合博物館(MieMu)」で開催中の企画展で、“地獄”をテーマにした展示が話題を呼んでいます。今回はよしお兄さんが、怖いけれどつい見入ってしまう地獄絵図の魅力を調査します。
閻魔様が館内を案内!?“地獄”をテーマにした展示が話題に

「三重県総合博物館(MieMu)」の入口で、よしお兄さんを出迎えたのは閻魔大王の姿をした人物でした。

(閻魔大王役)
「地獄へようこそ」
(よしお兄さん)
「すごい格好ですね。閻魔大王だ。改めまして閻魔様よろしくお願いします」
しかし、この閻魔様の正体は企画展の担当学芸員である瀧川さん。本格的な衣装に身を包み、来館者を地獄の世界へと案内してくれます。
(学芸員・瀧川和也さん)
「当館学芸員の瀧川と申します。地獄は仏教の考え方が色濃く反映されています。今回はその仏教美術を中心に、地獄を体感してもらおうと思います」
15幅の掛け軸を展示!書類主義の“閻魔庁”を描いた作品も

展示された15幅の掛け軸には、仏教の六道という世界観が詳細に描かれています。人の世界、争いの世界、飢餓の世界、地獄など、6つに分かれた世界を細分化して表現した作品集です。

特に注目すべきは閻魔庁の描写。瀧川さんの解説によると、そこは現代のお役所のような場所だといいます。
実際に展示された絵には、お坊さんに切りかかる人物が描かれており、仏教の世界観では重大な罪として地獄行きが決定される場面が表現されています。

そして罪の重さによって地獄への落ち方も異なり、軽い罪なら2000年かけてゆっくりと落ちていくのに対し、重い罪を犯した者は「地獄行きの超特急」で直行便に乗せられる描写もありました。
食べたくても食べられない!?恐ろしい“飢餓の世界”とは

嫉妬や欲にまみれた人々が落ちる“飢餓の世界”では、より具体的で恐ろしい描写が展開されています。
(学芸員・瀧川さん)
「おなかが減って仕方ないが、首が細くて食べられない。他にも、髪の毛が体に刺さってごはんが食べられない描写があります」
(よしお兄さん)
「見れば見るほど気になって、止まらなくなりますね」

重要文化財の「閻魔王坐像」は、こめかみに血管が浮き出ている様子や、杓を握る手に力がこもっている様子まで繊細に表現されており、裁きの瞬間の緊張感が伝わってきます。
しかし、地獄に堕ちても希望がないわけではありません。お地蔵様が救いの手を差し伸べてくれる可能性も。この企画展は、日頃の行いによって極楽に行けるという仏教の教えを、恐ろしい地獄の描写を通じて伝える意図もあります。

(よしお兄さん)
「本日の推しどころキャッチコピー!『南の島も良いけれど、次の旅行に地獄はいかが?』」
9月14日(日)にはギャラリートークも開催され、より詳しい解説を聞くことができます。恐ろしい地獄の様子に興味のある方は、ぜひ訪れてみては?
CBCテレビ「チャント!」2025年9月3日放送より
番組紹介
