「幸せになってほしい」その思いが婚活の壁に…子どもを悩ませる“親の優しい干渉” 5つの特徴
「我が子には少しでも良い条件の人と結婚し、幸せになってほしい」
子どもを思う親の善意が、かえって我が子の結婚を遠ざけている――。
今、婚活の現場では、「親の過干渉」に悩む男女が少なくありません。特に、親子の距離が近いといわれている地方都市では、その傾向が顕著です。
今回は、名古屋で結婚相談所を運営するブライダルサロン『bouquet』の佐藤香織さんに、婚活現場で見えてきた、「無自覚に毒親予備軍になってしまう親」と、「子どもの幸せを後押しできる親」の違いについて話を聞きました。
「親の期待が苦しい」…親子の距離が近いほど起きること
「隣の女性」のリアルな本音を伝え、「今」を生きる女性たちを応援したい――。
そんな思いからCBCテレビが立ち上げたのが、「me:tone編集部」です。
婚活の相談というと、出会いや恋愛の悩みを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、佐藤さんのもとには、「親との関係」に悩む相談も少なくないといいます。特に名古屋は、家族同士の結びつきが強く、親子の仲が良い家庭が多い地域です。
もちろん、それ自体は決して悪いことではありません。
しかし、距離が近いからこそ、親の期待がプレッシャーになってしまうケースもあります。
佐藤さんのもとには、「進学先は親が決めた」「就職も親の希望だった」「交際相手について必ず意見される」といった悩みを抱えた女性が相談に訪れることもあるそうです。
親には感謝している。でも苦しい。
そんな気持ちを抱えながら婚活をしている人は、意外と多いのです。
結婚後も、「できれば近くに住んでほしい」「毎週帰ってきてほしい」「孫の顔をたくさん見せてほしい」という期待を持つ親もいます。
そしてその思いが強くなると、
「その人で本当に大丈夫?」 「もっといい人がいるんじゃない?」という“心配”という名の“干渉”に変わることもあります。

良かれと思って…婚活を遠ざける「親の5つの行動」
「毒親」という言葉は強烈です。
ただ、婚活現場で見えてくるのは、子どもを愛していない親ではありません。
親世代が生きてきた時代と、現代の令和の婚活市場では、結婚に対する価値観や環境が大きく異なります。佐藤さんによると「子どもを思いすぎて失敗してしまう親」の特徴には共通点がありました。
1)子どもにその気がないのに婚活をさせようとすること。
実際に、親御さんだけが熱心で、本人はほとんど話さないままカウンセリングが終わるケースもあるそうです。
2)婚活費用をすべて親が負担してしまうこと。
一見すると優しさですが、「自分のお金ではないから本気になれない」という状況を生むこともあります。
3)進捗確認が止まらないこと。
「今日はどうだった?」「何人会っているの?」「次はいつ会うの?」と、進捗を細かく確認しすぎて子どもの負担になることも。まるで、婚活そのものが報告義務のようになってしまいます。
4)親の理想を押し付けること。
「長男だけはやめて」「専業主婦になれる人がいい」「地元の人じゃないと」といった条件を優先し、子どもがせっかく見つけた好意あるお相手との縁を遠ざけてしまいます。
5)親の都合を優先してしまうこと。
子どもは親を悲しませたくありません。「結婚したら近くに住んでほしい」「将来は同居が当たり前」といった希望を押し付ける親。だからこそ親の顔色をうかがうようになり、自分の気持ちを言えなくなってしまうのです。
婚活時に親と揉め事が起こるのは愛情があるからこそ。だから難しいのかもしれません。

「同居してほしい」が結婚を遠ざけた親の願い
実際に親の価値観が結婚を大きく左右したケースもあります。
ある女性会員は、交際相手の親から「結婚後は同居してほしい」という希望を伝えられました。まだ20代だった女性にとって、その条件は簡単に受け入れられるものではありません。しかし、男性も親の意向をなかなか断ることができませんでした。
現代の親世代には「自分たちはこうやって頑張ってきた」という思いがあるかもしれません。しかし佐藤さんは「今の子どもたちの価値観が、親世代と必ずしも同じとは限りません」と話します。
では、親はどのような対応をすればよかったのでしょうか。
佐藤さん:「やっぱり子どもの気持ちを尊重して、自分たちでやっていけるように後押ししてもらえると良いと思いますね」
その女性会員の場合は、最終的には仲人が間に入り、同居の話はなくなりました。二人は無事に新生活をスタートできたそうです。
親の希望が間違っているわけではありません。ただ、その希望を子どもの人生にそのまま当てはめると、結婚のチャンスそのものを遠ざけてしまうこともあるのです。

子どもを幸せにする親が持っている「見守る勇気」
子どもの幸せを願わない親はいません。だからこそ、その熱意が時に「境界線」を越えてしまうこともあります。一歩を踏み出そうとしているとき、親としてできるのは「自分の理想」を重ねることではなく、「子ども自身の選択」を信じてあげることなのかもしれません。
ある男性は、なかなか婚活に踏み出せずにいました。
そんな時、母親が結婚相談所について調べ、問い合わせをし、最初の一歩を後押ししてくれたそうです。
特に素晴らしかったのは、その後でした。
佐藤さん:「入口までは連れてきてくださったんですが、その後は一切介入しなかったんです」
本人の力を信じて「あとは任せます」という姿勢をとった母親。佐藤さんには、それがとてもよい印象に残っていました。
婚活で本当に頼りになる親とは、何でも決めてくれる親ではありません。
必要な時に手を差し伸べ、あとは信じて見守ることができる親です。
子どもを思う気持ちが強いからこそ、つい口を出しすぎてしまう。そんな親も少なくありません。
だからこそ大切なのは、「親が正しいか」「子どもが正しいか」を決めることではなく、お互いの人生の境界線を知ること。
今回の取材を通して感じたのは、本当に子どもの幸せを願うなら、まずは子どもの選択を信じる勇気も必要だということ。
それが、親にできる一番の応援なのかもしれません。

【ブライダルサロンbouquet代表 佐藤香織氏 経歴】(写真左)
日本航空グランドスタッフとして4年勤務し、20代で結婚。
夫の海外赴任によって、2年間アメリカでの生活を経験。
駐在中に第一子を出産、帰国後に第二子を出産。
2014年 名古屋市・千種駅前で、「ブライダルサロンbouquet」を開業
カウンセラー歴11年
「ベスト仲人賞」受賞(県内唯一)、IBJ AWARD®10期連続受賞、他計20回の表彰歴。
≪保有資格≫
JLCA認定婚活カウンセラー・スペシャリスト/上級心理カウンセラー/メンタル心理カウンセラー

番組紹介
働く女性のリアルな声を届けるWEBメディア『me:tone』。
名古屋を起点に、座談会や美容・キャリア・お金の話題まで、身近で共感できる情報を発信し、女性たちの「今」を応援します。
共感と気づきで毎日を前向きに。毎週不定期で更新。



