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メダル過去最多の陰で相次いだトラブル。アジア大会がパラ大会に残す教訓

メダル過去最多の陰で相次いだトラブル。アジア大会がパラ大会に残す教訓

愛知・名古屋アジア競技大会が10月4日に閉幕。32年ぶりの自国開催となった日本は過去最高の成績を残した一方、運営面ではトラブルが相次ぎました。10月5日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、18日に開幕するアジアパラ大会に向けて生かすべき教訓について解説しました。

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外交問題になりかねない失態

今回のアジア大会で、日本は過去最多となる269個のメダルを獲得しました。

ただ、大会の運営では移動式宿泊施設での水漏れや国歌の取り違え、選手輸送のバスの遅れなどが起き、大会組織委員会は釈明に追われました。
特に国歌の取り違えは、外交問題に発展しかねない事態ともいえます。

石塚「しかもね、よりによって韓国の選手の時に北朝鮮の歌流すっていうのは…どこの国歌だってダメだけれども、とりわけ、えっ、それやっちゃうの?っていう感じですよね」

電通不在の穴

2021年の東京オリンピックをめぐる談合事件を受けて電通が運営から外れ、過去の大規模スポーツイベントのノウハウを生かせなかった影響がある、との指摘も出ています。

その影響は間違いないとした上で「今回協力を得にくいのはある程度仕方がない」と石塚。

石塚「事件起こしたのが悪いと言えば悪いんだけれども、逆に言うと、そこを頼れないとこういうことになっちゃうのっていう、そもそも論」

今回、電通に頼れないことは早い段階から分かっていたため、それを踏まえてどこまで準備できていたのかが焦点になります。

石塚「何とかなるさ、みたいなことでやってたんだとすると、じゃあ代わりのノウハウどうするんですかっていうところが、やっぱり不足してたっていうことでしょうね」

経費が招いた選手村の分散

もうひとつの大きなテーマとしてお金の問題を挙げる石塚。
選手村は当初、本格的に整備する計画でしたが、実現は難しいとして仮設の施設や船に変わり、選手の宿泊先が分散しました。

選手村が1か所であればまとめて送迎できますが、分散した分、輸送もばらばらになります。その結果、行き先を間違えたり、時間に間に合わなかったりといった問題も起きました。

愛知・名古屋での開催が決まったのは10年前です。その後、物価高が急速に進み、経費をどう抑えるかが課題になりました。選手村の問題も、その流れの中で生じたものです。

東京オリンピックと比べると、競技数は33に対して43とアジア大会のほうが多く、参加選手数は東京オリンピックの1万1420人に対して、アジア大会は1万1000人とほぼ変わりません。

それでいて経費は、東京オリンピックが1兆7000億円ほどだったのに対し、アジア大会は3700億円です。競技数が多く、選手数もほぼ同じ大会を、オリンピックの4分の1ほどの経費で運営しなければならない難しさがあったのです。

手を挙げる前に

石塚「最初に手を挙げる時に、そういうところまでちゃんとわかっていて手を挙げるのか。とりあえずやりたいねっていうことで、メリットの方ばっかり強調されて手を挙げる。やり出してみたら、いろんな課題も増えてくる」

課題をその場その場で何とかしようとしてきた上に、今回は電通に頼れないという事情も重なりました。

石塚は、今後も大きな国際大会に手を挙げる自治体は出てくると見て、やらなければならないことや押さえておくべき点を、教訓として生かしていくしかないと話します。

石塚「ただ、選手たちはね、よく頑張ったなとまず思いますけどね」

もったいないトラブル

運営面では課題が残った一方、新しい価値が見いだされたとの声もあります。

例えば大会期間中に名古屋市中心部で開かれたメダリストと触れ合えるイベントには、連日予想を大きく上回る人が来場しました。

組織委員会のスタッフ約4000人は、行政や民間などさまざまな出身母体から集まりました。大会後にそれぞれの職場へ戻り、今回学んだことを生かせば、今後のプラスにもつながります。

石塚は「構えておけば起きなかった、もったいないトラブルも多かった」と指摘。

石塚「だからそこが余計に残念なんで。今回の失敗したところ、トラブルになったところを逆にきちんと生かして、いいところを盛り上げていってもらう。これに尽きるんだろうと思いますね」

大会の担当者は、18日から24日に開かれるアジアパラ大会に向けて一層丁寧な対応が求められるとして、トラブルの再発を防ぎ、経験を踏まえてより良い大会にすると強調しています。 
(minto)
 

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