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身体にできるシコリの正体

身体にできるシコリの正体

サマリーSummary

ゲスト:松本明子
ドクター:湘南鎌倉総合病院 総合診療科 宇井睦人
ふと身体に触れたときに「シコリ」を見つけた事はありませんか?シコリは誰にでもできる可能性があり、原因や状態もさまざま。放置すると悪化するものもあり、なかには命に関わる危険な病気が潜んでいる事もあるのだとか。そこで今回は、シコリについて徹底リサーチ!危険なシコリの見分け方を専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。

今回のテーマは「~もしかしたら大病のサイン!?~身体にできるシコリの正体

ふと身体に触れたときに「シコリ」を見つけた事はありませんか?シコリは誰にでもできる可能性があり、原因や状態もさまざま。放置すると悪化するものもあり、なかには命に関わる危険な病気が潜んでいる事もあるのだとか。そこで今回は、シコリについて徹底リサーチ!危険なシコリの見分け方を専門医に教えてもらいました。

シコリの基礎知識

<シコリとは?>
シコリとは、皮膚の下や身体の中に異物として認識している塊の事。人体のどこにでもできる可能性があります。多くの場合は、リンパ節の腫れとそれ以外の腫瘤(体表や体内で確認された塊)に分けられるそうです。

<リンパ節とは?>
リンパ節は身体全体にある免疫器官の1つで、主に首や脇に多く存在しています。がん細胞などがないかをチェックする関所のような役割を持っており、リンパ節に細菌などが入ると腫れてシコリを感じる事があるのだとか。風邪などでリンパ節が腫れるのは、そこでウイルスや細菌と闘っているからだそうです。

危険なシコリの見分け方

シコリには、良性のものと悪性のものがあるそうです。それぞれの大まかな特徴をご紹介します。最終的に診断を確定する際には、シコリの一部を採取して病理検査を行うそうです。

<良性と悪性のシコリの特徴>
(※診断時の大まかな指標です)
良性⇒ 感触:柔らかい 痛み:時々痛む   動き:動きやすい
悪性⇒ 感触:硬い   痛み:痛くない  動き:動きにくい

<ドクター直伝!簡単にできる危険なシコリの気づき方>
入浴の際に手で身体を洗ったり、マッサージをしたりすると身体の異変に気づきやすいそうです。自分の身体に時々触れてシコリがないか確認する習慣をつけましょう。

顔にできるシコリ「脂肪腫」(良性)

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

顔にできるシコリに多いのが「脂肪腫」です。脂肪の塊が腫瘤として触れるもので、大きさは1cm~10cmほど。何らかの原因で脂肪細胞が極端に増えてできる良性のシコリの一種でシコリのなかでも最もポピュラーなものなのだとか。大きくなり生活に支障をきたすようであれば、手術を行い切除して取り除く事ができるそうです。

<シコリの特徴>
感触:柔らかい
痛み:時々痛む
動き:動きやすい

扁桃腺にできるシコリ「悪性リンパ腫」(悪性)

悪性リンパ腫は、血液のがんの1つ。血液の中には、酸素を運ぶ「赤血球」とバイ菌をやっつける「白血球」、血を固める「血小板」が入っています。そのうち、白血球の一部が腫瘍化したものがリンパ腫と呼ばれるそうです。年間3万6000人ほどが発症しており、のど以外にもシコリができる可能性があるのだとか。扁桃腺に腫瘍ができた場合は痛みのないデコボコとしたシコリが生まれるそうです。

<シコリの特徴>
感触:硬い
痛み:痛くない
動き:動きにくい

あごにできるシコリ「粉瘤」(良性)

粉瘤は、打撲やニキビ痕などにできる事がある柔らかい良性のシコリ。本来皮膚から剥がれ落ちるはずの垢や脂肪が皮膚下の袋の中に溜まり、皮膚を押し上げシコリとして触れる事ができるそうです。押すと白くてニオイのある物質が出る事もあるのだとか。基本的に痛みはないそうですが、細菌などに感染し痛みを伴う場合は医師に相談をしましょう。

<特徴>
感触:柔らかい
痛み:時々痛む
動き:動きやすい

のどにできるシコリ「甲状腺がん」(悪性)

甲状腺は、のど仏のすぐ下の気管の前にあり、気管を取り囲むように位置しています。ここにがんができる事によって、のどの辺りに硬く痛みのないシコリが確認できるようになるそうです。先生によると、甲状腺がんは悪性が非常に低いものから高いものまであり、シコリ以外の自覚症状がないため、気がついても放置している人が多いのだとか。初期は小さなシコリがある程度ですが、悪化すると声のかすれやシコリの部分に痛みが出る事があり、その場合はがんが進行している可能性があるので注意が必要だそうです。シコリがある場合は、すぐに病院へ行き適切な処置を受けましょう。

<シコリの特徴>
感触:硬い
痛み:痛くない
動き:動きにくい

のど元にできるシコリ「菊池病」

菊池病とは、九州大学の菊池昌弘先生によって発見された発熱やリンパ節の腫れを伴う病気。2~3か月で自然軽快する事が多いそうですが、発症すると発熱が数ヶ月続いたり、首に複数のシコリが現れたりするのだとか。20~30代の女性に多く、別名「組織球性壊死性リンパ節炎」などと呼ばれる事もあるそうです。

胸にできるシコリ「乳がん」(悪性)

乳がんとは、乳腺にできるがん。発症すると乳房に痛みのないシコリを感じる事が多くあるそうです。女性は30代になると増え始め40代~60代がピーク。男性も乳がんになる事があり、国立がん研究センターの調査によると、男性の乳がんは毎年650人ほどが確認されているそうです。

<特徴>
感触:硬い
痛み:痛くない
動き:動きにくい

お腹にできるシコリ「腹部大動脈瘤」

腹部大動脈瘤は、通常20mm程度の大動脈が30mm以上に膨らみ、コブになっている状態。みぞおち辺りにドクドクと脈を打つようなシコリができるのが特徴で、気づかずに破裂してしまうと胸やお腹に大量の血が流れ込んでショック状態になり、最悪の場合命を落とす危険もあるのだとか。主に加齢による動脈硬化や高血圧などが原因で起こる病気といわれているそうです。自覚症状がほとんどないため、お腹の部分にシコリを感じたらすぐ病院に行きましょう。

<特徴>
感触:ドクドクと脈を打つ
痛み:痛くない
動き:動きにくい

身体のどこにでもできるシコリ「肉腫」(悪性)

肉腫とは、筋肉や神経などの軟部組織に発症する悪性の腫瘍。(※その他骨組織にできる肉腫もあります)。希少がんで、身体のどこにでもできる可能性があるのだとか。原因は不明ですが、遺伝子の異常で細胞ががん化し初期は小さくて硬いシコリができるそうです。(※肉腫と診断されたら必要に応じてセカンドオピニオンを考慮しましょう)

<特徴>
感触:硬い
痛み:痛くない
動き:動きにくい

(2022年11月6日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

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