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中日・金丸ようやく手にしたプロ初勝利!10試合分の想いが詰まったウイニングボール

中日・金丸ようやく手にしたプロ初勝利!10試合分の想いが詰まったウイニングボール
「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)

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【動画】土田龍空のナイスプレイで試合終了!金丸夢斗プロ初勝利の瞬間がこちら【2分43秒~】

10度目の正直

「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

ある時は味方の援護に恵まれず、またある時は手にしていたはずの白星が手の平から滑り落ち、悪夢の逆転サヨナラ負け。自らの不甲斐なさに涙したこともあった。そんな9度の困難を乗り越え、ゴールデンルーキーが手にしたプロ初勝利!

今週のサンドラはもちろん金丸夢斗投手の特集。苦難を乗り越え手にした白星に何を思い、そして何を感じたのか。彼の胸中に迫った。

一軍デビューからおよそ三か月。それはあまりにも長くて遠い道のりに感じたに違いない。8月7日、バンテリンドームで行われた阪神タイガース戦で金丸投手が10度目の正直で掴んだ勝利。ようやくプロのピッチャーとして一歩前に進むことができた瞬間でもあった。

ただこの日も決してほめられた立ち上がりではなかった。2、3、4回と1点ずつ奪われペースをなかなか掴めず我慢の連続。しかし最速152キロのストレートとスプリットを中心に、強い気持ちを持って相手打者に向かった結果、6回以降3イニングをノーヒットに抑える好投を見せた。

金丸投手「序盤はバタバタしましたけど、要所要所でしっかり抑えることができたので、そこは良かったです」

試合後のヒーローインタビューで冷静に自身の投球内容を振り返り、そしてファンへの感謝の気持ちを一番に伝えた。

金丸投手「これからはもっと期待に応えられるように頑張りたいと思います。本当に声援がとても力になって今日も良いピッチングができました」

手応えを感じたデビュー戦

「サンデードラゴンズ」より(C)CBCテレビ

4球団競合の末、ドラフト1位でドラゴンズに入団した金丸投手。入団時、“日本一の投手と言われる選手になりたい”と公言し、プロの世界へ足を進めた。初のキャンプは大学4年に痛めた腰を考慮して、二軍スタート。それでも彼の持ち味でもあるワインドアップモーションと左腕から放たれるボールの軌道に誰もが明るい未来を感じ取った。ブルペンでのボールを見た井上監督は感心した様子でこう述べていた。

井上監督「(ボールの)勢いが違う。難しく言うと、初速と終速の差が少ない。それぐらい“伸び”があるように見えますね」

開幕は二軍。それでも4試合に登板し、14回を投げ、7奪三振、防御率1.29と結果を残すと、待望の一軍初登板は、5月5日のバンテリンドームで行われた横浜DeNAベイスターズ戦でプロ入り初先発としてマウンドに上がった。先頭打者として打席に立った桑原将志選手に投じた初球は内角にズバッと決めた152キロのストレートのストライク。金丸投手本人も“一生記憶に残ると思ったので”と、プロで投じる初球は前々から決めていたようだ。

デビュー戦は6回92球を投じ、被安打5、8奪三振、失点2と負けがついたものの、ルーキーらしからぬ立派なピッチングを繰り広げ、金丸投手自身も確かな手応えを感じた登板となった。

金丸投手「自分の武器である真っ直ぐが一軍の舞台でも通用したというのが一番安心したというか、これからもやっていけそうだという思いになりました」

10試合分の想いが詰まったウイニングボール

「サンデードラゴンズ」より(C)CBCテレビ

プロ初勝利はすぐにやってくる。彼の小気味良いピッチングを見て、誰もがそう信じた。しかし先発としてゲームメイキングしつつも打線の援護に恵まれず、勝てない登板が続いた。7月8日、7度目の先発となったヤマリョースタジアム山形で行われた読売ジャイアンツ戦。7回107球を投げ、被安打5、4奪三振、失点2と好投し、勝ち投手の権利を手にしてベンチで声援を送るものの、結果は悪夢のサヨナラ負け。遠い初勝利。金丸投手本人もここまで白星から遠ざかるとは思ってもいなかっただろう。そして9度目の先発となった7月31日、バンテリンドームでのジャイアンツ戦。 94球を投げ、被安打7、4奪三振、6失点と6回途中で無念の降板を告げられた。不甲斐ないピッチングに思わず流した悔し涙。そして迎えた10度目の先発。名古屋、東京、福岡、所沢、横浜、山形、そして名古屋と息子のプロ初勝利を見届けたい一心で先発する度、スタンドで観戦していた両親の前で待望の“親孝行”を果たした金丸投手。ヒーローインタビューで両親への感謝の思いは語られた。

金丸投手「もちろん今まで一番近くで支えて育ててもらいましたし、良い姿を見せられて良かったです」

金丸投手ご両親にとって、息子の晴れ姿を見届けるためならどこまでも行く決心で、この10度目の正直ともいえる先発の日も迎えたはず。そして大願成就。目の前にはこぼれんばかりの笑顔を見せ、スタンドのファンに向け手を振る我が子を見て、涙腺は思わず緩んだ。

父・雄一さん「今思うといろんな球場に見に行くことができた。“プレゼント”みたいな気持ち。結果を出してくれてすごく嬉しいです」

あくまでもプロ初勝利は通過点

「サンデードラゴンズ」より金丸夢斗投手(C)CBCテレビ

試合後、手元に届けられたウイニングボール。ボールを見つめ、しみじみと感想を述べた金丸投手。

金丸投手「重たいですね。10試合分の想いが詰まっています」

記念のボールは自慢の息子から両親へ届けられ、実家の“夢斗記念部屋”に飾られた。これからもこの部屋は数々の思い出で彩られていくだろう。しかしこの1勝はあくまでも通過点。敵チームから難攻不落と思われるようなエースを目指し、右の高橋宏斗(※「高」は「はしごだか」)、左の金丸夢斗の同級生ふたりがドラゴンズを支え、お互い切磋琢磨し勝ち星を積み重ねていってもらいたい。それがドラゴンズファン共通の想いであり願いでもある。次回の登板も素晴らしいピッチングを見せてくれ!

がんばれ金丸夢斗!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!

竹内 茂喜

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