オレが竜の救世主になる!佐藤龍世 新天地ドラゴンズへの思いを語る

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
ドラゴンズに吹き込んだ新風
急にやって来た転校生。一見、なんだかやんちゃそうで、馴染みづらいかなと思いきや、転校初日から持ち前の実力を発揮し、一躍クラスの人気者!ついでと言ってはなんだけど、彼のおかげでクラスの雰囲気もなんだか良くなっちゃった…今週のサンドラは埼玉西武ライオンズから金銭トレードで急遽加入した佐藤龍世内野手の特集。入団記者会見を開いた直後にスタメン5番サードで出場して以来、いまやチームに欠かせない選手として急上昇。多くのドラファンから注目される“やんちゃ坊主”は何を語ったのか?ドラゴンズに吹き込んだ新風に迫る!
何度も気持ちが切れそうになった

“負けず嫌いなので勝ちたいんです”
勝つためには自分がどうしたら良いのか、常に考えながら試合に向かう。竜の新戦力・佐藤選手は自身の信条を口にした。
昨年、佐藤選手はシーズンを通して苦しい戦いが続いたライオンズで93試合に出場。打率.244、7本塁打、34打点を挙げ、シーズン終盤では4番に定着する働きを見せた。
しかし今シーズン開幕前に寝坊、三軍降格。シーズンに入ってからのイースタンリーグでは打率.324、4本塁打を放つ活躍を見せたものの、一軍昇格の声は一度もかからなかった。二軍で過ごした日々の悶々とした胸の内を隠すことなく語った。

佐藤選手「自分が結果出ている時に一軍へ上がれなかった時は色々と思うことはありました。ただ、しょげていても毎日試合には出させてもらっていたので、出ているからには勝つために一生懸命プレーしていました。気持ちが切れることはなかったですね。ただ切れそうには何度もなりましたが」
一軍の場で活躍したい。
そんな佐藤選手の心中を察し、彼の力を欲したのがドラゴンズだった。
開幕4番を務めた石川昂弥内野手の不調。ドラファンなら誰もが期待を寄せていた福永裕基、高橋周平両内野手がケガで戦線離脱し、空席となったサードのポジション。活躍の場を求めていた佐藤選手にチャンスが巡ってきた。
合流、即結果を残す

デビューは瞬く間に訪れた。6月17日、入団会見を終えたその後、オリックス・バファローズとの交流戦で即スタメンに名を連ねると、1死満塁で迎えた第1打席、最低限ではありながら貴重な同点となる犠牲フライを記録。8回にはドラゴンズ移籍後初となるヒット(二塁打)を放った。さらに定評のあった守備にも見せ場を作り、移籍初戦からドラファンへ強烈なアピールとなる活躍をみせた。
プロ入り以来、埼玉西武ライオンズ、北海道日本ハムファイターズとすべてパ・リーグのチームでプレーした佐藤選手。慣れないセ・リーグ、ましてや縁もゆかりもない名古屋が本拠地のドラゴンズへのトレードをどう思ったのか?

佐藤選手「急であり、複雑な気持ちもありましたが、楽しみの方が強かったですね」
余談だがドラゴンズのイメージの問いには自由奔放な佐藤選手らしい感想を漏らした。
佐藤選手「厳しいイメージ。良い意味でTHE昭和のチームですかね」
ただ、いざチームへ合流してみると、監督コーチ含めて気さくに話しかけてくれたり、先輩も多い中、フレンドリーに話しかけてくれたことに、思っていた“昭和感”は抱かず、プレーしやすいチームとの好印象を持ったようだ。
新天地で叶えたい夢

その後もドラゴンズに新しい風をもたらし、試合を重ねるごとに増す存在感。三度のトレードを経験して迎えた新天地で佐藤選手は“夢”を叶えたいと願う。
佐藤選手「日本一になりたいです」
未だ見ぬ頂点到達をドラゴンズで達成したい。そんな熱い思いを胸に秘め、攻守においてチームの勝利に貢献する働きを見せるに違いない。彼の輝く姿を見るにつけ、戦力不足と判断するや否や、すぐにトレードに動いた球団編成に感謝したい。これこそ勝利へ向け、現場そしてフロントが一丸となった証。ここ数年のドラゴンズにはない迅速な対応だったように感じる。まだまだ首位まで手の届くゲーム差だけにこれからやってくる暑い夏には気温以上の肌がヒリヒリするぐらいの熱く激しい戦いを見せてもらいたい。そしてまだ龍世の姿を生で観たことのないドラファンは是非球場へ足を運んで欲しい。やんちゃのイメージはあっても、野球で結果を残してくれればそれでOK!今までのドラゴンズには稀有なタイプの救世主は毎試合ホットコーナーでピカピカに輝き続ける!
がんばれ龍世!
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜