見応え＆食べ応え抜群のエビフライ！「まるは食堂」の隠れた名物メニューもご紹介

2023/11/14 17:00

名古屋めしマニアの裏話

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名古屋めしのひとつに数えられる「エビフライ」。その中でも、本店がある豊浜の漁港で水揚げされたエビを使った「でっかいエビフライ」が名物の「まるは食堂」。多くの店舗が展開され、西は伊勢湾、東は三河湾の豊かな漁場が近いという抜群の立地を生かし、いつでも新鮮な海の幸を味わうことができることで、地元の人をはじめ多くの人に愛される同店ですが、今回はその人気の理由に迫ります。

魚の行商から始まったまるは食堂の歴史と創業者「相川うめ氏」の経営手腕

今年創業73年、中部国際空港（愛知県常滑市）や名古屋駅周辺、栄など7か所に支店が展開される「まるは食堂」。戦後間もない1950年に創業者・相川うめ氏が鮮魚の行商を始め、その後鮮魚店として開業したのが始まり。

そしてうめ氏は食堂から料理旅館経営に挑戦し、グループ会社を含む計6店舗にまで拡大させたほどの経営手腕を持っていました。約60年間、お客様・地域・家族・社員の為に「喜んでいただきたい」という一心で、会社の成長と発展にその身を削り尽力したそう。

まるは食堂で大切にされている、うめ氏の遺言の中に「報連相をちゃんとやればええ」という言葉がありますが、1960年頃に「ほう・れん・そう（報告・連絡・相談）」が経営理念として制定されており、現在よく知られている「報連相」の元祖ではないかと言われています。まるは食堂は屈指の凄腕の人物によって創り上げられたことが分かりますね。

代替わりによる苦境から脱出。2億円の費用をかけ、現在のまるは食堂の原型を作り上げる

まるは食堂は最初から順風満帆だったわけではありませんでした。現在は店舗が増えていますが、5代目社長が入社した当時は『料理の味が落ちた』『接客が悪くなった』と言われ、地元の人にも来てもらえないほどだったという。それは食堂だけではなく、旅館や温泉も経営することで忙しくなったことが原因でした。

そこで5代目社長は、経営の経験がないが故に『店をつぶすことになるぞ』と言われながらも、4年で2億円以上かけてまるは食堂の厨房を改装したり、名物のエビフライの大きさを18〜20センチにそろえ、代々引き継いできた味付けを徹底するなど、数々の立て直しを進めることに。こうして現在愛される「まるは食堂」の姿が形作られていきました。

全国の海老料理を競う催事で堂々の最高金賞を獲得したまるは食堂の「エビフライ」

2023年6月に阪神梅田本店で開催された食の祭典「エビフェス！2023 in OSAKA」で、選りすぐりの海老商品を発掘する「第1回全日本海老選手権」が行われました。数々の海老料理がエントリーされ、様々な部門で金賞をめざして争うのですが、まるは食堂はその中でも最高金賞を見事受賞しました。

プリプリの海老が薄めのパン粉の衣で包まれており、海老の食感を邪魔しない海老本来の香りと甘みをダイレクトに味わえる逸品「まるは食堂のエビフライ」は全国に知れ渡り、名古屋めしのエビフライという位置付けに留まらず、日本の海老料理の中でトップに君臨することになるのです。

エビフライだけじゃない！まるは食堂の隠れた名物メニュー

まるは食堂といえばエビフライが有名ですが、実は他にも隠れた名物メニューが存在します。エビフライに並び名物となっている「シャコの塩茹」や、エビフライよりも歴史が古く創業当時から出している「キスフライ」も大人気です。特にキスフライは骨を丁寧に抜き、エビフライと同じ衣を使用して揚げたもの。エビフライに負けないくらい美味しい商品です。

まるは食堂の絶品料理は海鮮に留まりません。愛知県民でも知っている人が少ない裏メニュー「鶏のから揚げ」は、なんとエビフライより美味しいとの声も。メニューには載っていないまかない料理ですが、一般のお客さんでも頼めば作ってくれます。エビフライで培ったフライ技術をふんだんに生かした鶏の唐揚げは、あふれんばかりのジューシーさ。一見普通の見た目ですが、味は抜群です。

食堂や旅館だけではなく、2021年4月にオープンしたまるはグループ唯一の喫茶店「まるはドライブイン佐くら」は「地域を大切に、女性が楽しく活躍できる場」がコンセプト。ランチメニュー以外に、コーヒーゼリーやいちごのスムージーなどデザートメニューも充実。カフェ利用としてもおすすめです。マルシェコーナーでは、ひものやエビフライなどまるは食堂の系列店ならではの商品や、地元の野菜などが販売されています。