最近はやや高値ではあるものの、落ち着いてきたように見えるコメの価格。あまり上がりすぎると生活を直撃し、逆に低くなりすぎると生産者がダメージを受け、結果的に日本のコメが食べられなくなってしまうということにもなりかねません。4月7日、コメの業界団体である米穀安定供給確保支援機構がコメが消費者に届くまでの生産・流通コストを示す新しい指標を公表しました。今後、コメの価格はどうなっていくのでしょうか?4月8日放送『CBCラジオ#プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員がコメの価格について解説しました。聞き手は永岡歩アナウンサーと山本衿奈です。5kgのコメにかかるコストは?今回初めて発表された指数は2,816円で、これはコメ5kgあたりにかかる生産・流通コストの平均を表しています。この数値を公表した理由は、コメにかかるさまざまなコストを消費者に伝えるためとのこと。令和の米騒動が発生する前は、スーパーで5kg2千円ほどで買えたことがありました。この価格では農家に利益がまったくないという話が、ある程度裏付けられたことになります。一方で今回公表されたコストは、相対的にコストが高い小規模農家のデータをもとに算出していて、割高なのではないかとの指摘もあります。生産段階の対象としているのは、農家の平均作付面積(2.27ha)に基づいて、1ha以上3ha未満の小規模農家としています。しかし、国内の流通量の7割を占めるのは、3ha以上の農家であるため、実態にそぐわないのではないかという指摘があります。さらに生産段階の人件費はパートタイマーを含まずに算出しているため、人件費も高めに出ているという指摘もあります。5千円だと高い、3千円だと安すぎる?これまで私たちが意識していたコメの価格は、スーパーなどで見かける売り値しかありませんでした。最近では「4千円だから高い」、コメ不足の時は「5千円でもほしい」など、売り値だけが意識されていました。高めに算出されているという指摘がありながらも、これだけのコストがかかっているということがある程度わかれば、消費者側も考えが変わるかもしれない、というのが指標の狙いだとか。石塚「生産のリアルな感じにちょっと遠い価格になってんじゃないの?という指摘は確かにありますけど、これまでこういう基準はハッキリ示してこなかった。これから議論をする場を作る第一歩の数字ではありますよね」永岡「むりやり低い数字を出す必要もないかなと思います。僕にとってはお米は必要なもんやから、払えるならばこれぐらいという(参考になる)。5千円まで行くと高いなと思うけど、3千円ぐらいなら買おうと思える気がします」コメ以外にも公開予定今回の指標は、4月に全面的に施行された食料システム法に基づくもので、今後はコメ以外にも、牛乳や納豆でも指標が作成されるとのこと。家計のことを考えると安いに越したことはないのですが、私たちの命に関わる大事な食料ですので、安すぎで農業を行なう人が減ると大変なことになります。価格が本当に妥当なものなのかどうか、見極めるためのひとつの材料にはなりそうです。(岡本)