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ペスト発生の噂で世界が震撼…なぜここまで問題視されるのか?

ペスト発生の噂で世界が震撼…なぜここまで問題視されるのか?

今月の初め、ロシアのイルクーツク州にある研究所に勤務していた女性がペスト菌に感染して死亡したのではないかという情報が世界を駆け巡りました。この情報はSNSやメディアが伝えたもので、さらにイルクーツク州の隣にあるブリヤート共和国の幹部も「女性はペストで死亡した」とSNSで投稿。後に「死亡した可能性もある」とトーンを落としましたが、大きな騒ぎとなりました。10月14日放送『CBCラジオ #プラス!』では、ペストが大きな問題として取り上げられる理由や、そもそもペストとは何かなど、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。

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ペストとは何か

このニュースを受けてロシア当局は2日後、「原因不明の肺炎で亡くなった」と公式に発表。

世界保健機関(WHO)からの問い合わせに対しても、「ペストの感染は確認できていない、研究所で事故があったとも報告を受けていない」と答えていますが、WHOはさらに情報の提供を求めている状況です。

ペストは細菌感染症をもたらすもので、ネズミなどのげっ歯類が持っていて、それにノミが付き、そのノミが他のネズミや人間を刺すことで感染が広がっていきます。

また、ペストを持つネズミを人間が触って、たまたま人間に傷口があればそこから粘膜を通じて移っていくといわれています。

昔は恐ろしい病気として伝えられていて、今も恐ろしいことに変わりはありませんが、抗生物質が効くことがわかっていたため、早めに対処すれば治療は可能です。

古代エジプトでも発生していた

ペストはかなり昔からある病気で、古代エジプトのミイラを調べるとペスト菌の痕跡があったほど。
諸説ありますが、もともとペスト菌は中央アジア付近にいて広まったとされています。
かつて「黒死病」と呼ばれた病気は、現在ではペストだろうと推測されています。

14世紀ごろのヨーロッパでは、人口の4分の1から3分の1ほどの方が亡くなったそうです。
そこまで死者が多かったのは、当時シルクロードができたことで人の往来が増え、感染が広まったと考えられています。

また、多くの働き手が亡くなったことで売り手市場となり、それまで封建制度で奴隷のように働かされていた大勢の人が少なくなる状況に。
そこで力関係が逆転して封建制度が崩壊したという説もあり、社会のしくみを大きく変えた病気とも言えます。

日本では100年間新たに発生せず

また、船が外国から入ってきた時に対応する「検疫」もこの時期にできたとされ、ベネチアの人たちは船を沖合に止めさせて、40日待機して誰も病気にならなかったら陸に降りて良いというルールにしました。

あまり医学の知識がなくても、過去の経験から「すぐには発症しないため、しばらく留め置いたほうが良い」ということがわかったのでしょう。

なお、日本では1926年(大正15年)以降、ペストの患者は発生していないとのこと。
専門家によれば、今回の件が本当にペストだったとしても世界的なパンデミックには発展する可能性は低い、とのことです。

ただ、石塚は「どういうことが起きたのかという情報だけは、もうちょっと共有できるといいねというのが今の状況」とまとめました。
(岡本)
 

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