北陸新幹線「小浜・京都ルート」で決着、新駅は桂川に
北陸新幹線の敦賀と新大阪の間を結ぶ延伸ルートについて、自民党と日本維新の会の与党整備委員会は昨日、福井県小浜市から京都市も経由する「小浜・京都ルート」を採用することでまとめました。一方で、地元自治体の同意や建設費の財政確保など、課題は山積みです。7月16日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、ジャーナリストの北辻利寿さんに、決着に至った経緯と今後の見通しについて伺いました。
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もともと8つのルート案があった中で議論が進められ、今回「小浜・京都ルート」に決着しました。京都のど真ん中を通る案は回避された形です。
ルートをめぐってはさまざまな経緯がありました。東海道新幹線に乗り入れる案、京都市内を南北に通る案などが検討された結果、今回のルートに決まりました。
このルートは、自民党と公明党の連立政権時代に一度は採用する流れになっていましたが、維新が与党に入ったことで再び議論となり、決着まで時間がかかったということです。
京都市の「5つの懸念」
北陸新幹線は、東京から北陸地方を経由して新大阪まで結ぶ路線です。太平洋側を走る東海道新幹線と、日本海側を通るこの路線の2本があれば、各地で災害が心配される中でも、動脈が二重になり、その必要性は高いといえます。
ただし、現代において新幹線を新たに引くことにはさまざまな要因があり、大変な議論が重ねられてきました。
京都市は、5つの懸念・課題を表明していました。地下水への影響、文化財への影響、財政負担、工事期間中の交通渋滞などです。
仏教側からも反発がありました。お寺の多い京都の中心部を通ることに対し、「1000年の愚行だ」という声が上がっていたそうです。
京都駅に直結させることは、いろいろな面で影響が大きくなります。そこで、京都駅から5キロほど西にある桂川に新駅を設け、そこを通すルートとすることで決まりました。
北辻「背景には、とにかく早く着工したい、早く通したいという思いがある。これに尽きます」
桂川はどんな場所
京都市内の新駅は、京都駅から西へ5キロほどのJR桂川駅付近に設けることで合意しました。開業は最速でも2050年代になる見通しです。
桂川駅は京都市南区にあり、田園地帯が広がる場所です。もともとキリンビールのビール工場があったところで、今は大型ショッピングセンターが建っています。
駅の北には桂離宮があります。
北辻「藤原道長、平安時代の別荘ともいわれてて、そういう書院群がある、比較的静かなところ」
こうした場所に新たな駅ができ、ルートが結ばれていきます。早ければ来年度にも着工するといわれています。
建設費は5兆5000億円に
予算の面でも、大変な事業になります。工事費は2016年時点で2兆1000億円でした。それが2024年には4兆8000億円になり、今回は5兆5000億円に膨らんでいます。
この建設費は、物価高騰が今後も続くことを加味したものだとされています。しかし北辻さんは、全国各地のプロジェクトを見ていると、まだまだ不透明だと話します。
北辻「先がまだ長いだけに、これで済むのかなっていう気もします」
沿線の各自治体の負担というお金の部分に加え、地下水などへの影響の説明もこれからです。
北辻「ここから一気に動き出すとは思うものの、ルートには山あり谷ありという感じがします」
地元自治体との調整や環境への影響という課題をならしながら、暮らしの利便性という本来の目的にどう近づいていくのか。開業を見据えた長い道のりは、まだ始まったばかりです。
(minto)
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