新NISAはこのままで大丈夫?2026年夏に見直したい積立額・投資信託・成長投資枠をFPが解説
2024年にスタートした新NISA。制度がはじまって2年以上が経ち、「とりあえずはじめてみたものの、このままでいいのかな?」と不安な人もいるのではないでしょうか。
この記事では、将来に向けて資産形成をはじめた人が見直したいポイントについて、ファイナンシャルプランナーの視点から解説します。
2026年の夏は、資産形成を見直す絶好のタイミング

株価はここ数年、大きく上昇する局面もあれば、世界情勢や金利の影響で下落する局面もありました。実際に値動きを経験したことで、「このまま積み立てを続けて大丈夫?」「今の投資内容でいいのかな」と不安や疑問を感じた人もいるでしょう。
だからこそ2026年の夏は、新NISAが今の家計に合っているか、投資先は自分の目的に合っているか、無理なく続けられる資産配分になっているかなど、資産形成を見直す絶好のタイミングです。
例えば、
・収入が増えたのに積み立て額はそのまま変えていない
・教育費の支出が目前なのに、 高リスクな運用を続けている
このような状態なら、一度チェックする必要があります。新NISAは、お金を増やすことがゴールではありません。ライフステージに合わせて調整しながら使っていく制度です。
新NISA「積立額」はどうすればいい?

物価上昇が続き、家計は苦しく感じる一方で、賃上げが進んでいる企業も増えています。もし毎月少しでも余裕ができたなら、積立額を増やすことを検討してみましょう。毎月1万円なら+1万円、+2万円、+3万円と無理のない範囲で大丈夫。月々の積み立て額が2万円違うだけでも、10年・20年と続ければ資産には大きな差が生まれます。
逆に、生活が苦しいのに無理をして積み立てる必要はありません。新NISAは、途中で積み立て額を変更しながら、続けることが大切です。
「投資信託」は何を選んだらいい?
SNSでは、「投資初心者は、インデックス投資」「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式) だけでいい!」「S&P500一択」といった情報があふれています。もちろん、人気商品には理由がありますし、“オルカン”や“S&P500”で資産を増やしている人も多いです。しかし、周りの評判だけで投資信託を選択すると、暴落したときに「このままで大丈夫かな?」と不安になってしまいます。
大切なのは、みんなが買っている商品ではなく、自分の目的に合っている商品を選ぶことです。教育費として10年後に使う人、老後資金として30年後まで運用する人、住宅購入資金として5年以内に使う人では、選ぶ商品やリスクの取り方は変わります。SNSの情報は、参考にするだけで鵜呑みにせず、自分の目的から逆算して合っている商品を考えましょう。
「成長投資枠」使いこなせてる?

新NISAには、
・つみたて投資枠
・成長投資枠
があります。つみたて投資枠だけ使っている人も多いですが、成長投資枠も上手に活用できると、より効率的に資産形成を目指せます。資金力がある人なら、ETFや個別株などにチャレンジするという選択肢もあります。日々の生活や近い将来に必要となるお金ではなく、当面使う予定のない余裕資金で運用することが基本です。投資信託と同様に、商品の特徴やリスクを理解したうえで、自分の運用目的に合った、 納得できる商品を選択しましょう。
そしてETFや個別株にも値動きがあります。ここ数年を振り返っても、市場は何度も大きく動きました。値下がりすると不安になり、ついつい売却してしまう人もいます。しかし、投資の基本は長期投資です。一度購入したら最低10年は保有する気持ちで、簡単には売却せず、コツコツ続けることが大切です。
購入の仕方には、一度にまとまった金額を投資する“一括投資”と、「毎月」など決まったタイミングで一定額を継続して積み立てる“積み立て投資(ドルコスト平均法)”があります。積み立て投資は、価格が下がった時には、口数を増やして購入できる仕組みです。だからこそ、一時的な値動きだけを理由に慌てて売却するのではなく、長期的な視点で運用を続けることが重要です。ただし、生活費が必要になった場合や、ライフプランの変化によって資金を使う必要が生じた場合は別です。その場合は、計画的に資金を取り崩しましょう。
投資だけでは資産形成は完成しない。固定費の見直しも

新NISAの話になるとどうしても「どの商品がいいか」に注目が集まります。しかし、資産形成は投資だけではありません。
例えば、
・サブスクを整理する
・保険を見直す
・住宅ローンを確認する
・教育費を計画する
など、固定費の見直しも行い、資金計画の土台を考えているからこそ安心して投資を続けられます。投資だけ頑張っても、急な出費で解約してしまっては意味がありません。まずは家計を整え、その上で新NISAを活用することが成功への近道です。
周りと比べず、自分らしい資産形成を考える
収入や家族構成、年齢、住宅ローンの有無など、人それぞれ状況は異なります。そのため、必要なお金や目指すべき資産額も人それぞれです。「友人はもっと投資している」「SNSでは運用益が出ている人が多い」などと周囲と比較する必要はありません。大切なのは、周りと比べず、自分のライフプランや家計に合った資産形成を考えていくことです。
例えば、「去年より30万円増えた」「1年続けてこられた」そんな小さな成長を積み重ねることが、将来の大きな資産につながります。新NISAは、早くはじめた人だけが得をする制度ではありません。自分のペースで、無理なく続ける人ほど、そのメリットを受けやすい制度です。
新NISA、みんなはどう使ってる?2026年夏に見直したい資産形成のポイントまとめ
新NISAがはじまってから2年以上が経ち、2026年は、「さらに育てていこう」と意識を切り替えるタイミングです。積み立て額は今の家計に合っているか。投資先は自分の目的に合っているか。無理なく続けられる資産配分になっているか。この夏、一度立ち止まって確認してみましょう。
相続や宝くじ当選などの思わぬ臨時収入がない限り、資産形成に近道はありません。長く続けられる仕組みを持つことが、将来の安心につながります。
周りはどうしているのか気になる気持ちは自然ですが、最も大切なのは、自分自身のライフプランに合った資産形成を続けることです。新NISAを上手に活用しながら、未来の自分や家族のための資産を少しずつ育てていきましょう。
【ファイナンシャルプランナー祖父江仁美】
大学卒業後、保険会社と保険代理店にて約11年勤務。
2017年8月 名古屋で「じんFP事務所」を開業。
ファイナンシャルプランナー・J-FLEC認定アドバイザーとして、
ライフプラン研修やマネー相談、執筆などを行う。
著書「お金の使い方・貯め方教えて下さい」(主婦の友社)
プライベートは、一児の母。
番組紹介
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