ドラゴンズ地元名古屋に投打の逸材現る!ドラフト注目選手に英智が直撃!

【ドラゴンズを愛して半世紀!竹内茂喜の『野球のドテ煮』】CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日12時54分から東海エリアで生放送)
天高く若竜励む秋

天高く馬肥ゆる秋、いや若竜励む秋。13年連続クライマックスシリーズ進出を逃したドラゴンズ。来季こそ熱い秋を味わうためにと、10月9日からバンテリンドームで秋季練習を開始。井上一樹監督からは「来年は今年以上の成績を残さないといけないという自覚を持ってくれ。足らなかったものを徹底的にやりなさい。(個々の実力を)ワンランク上げることによって、チームの力も変わる」と熱く檄が飛んだ。
この日、来シーズンから新設されるホームランウイングを見据え、ドームの外野には仮想となる白いラインを引いての練習が行われた。岡林勇希選手は「守っていて東京ドームに近い。(守備での)ポジショニングも相当変わってくるし、ピッチャーの配給も変わってくると思います」と話し、準備の重要性に気を引き締めていた。
現在、名古屋と宮崎に分かれて汗を流す選手たち。既に頭の中に描くのは2026年シーズンでの逆襲。ケガを怖がる必要のない秋。徹底的に体を苛め抜き、個々の実力アップにつなげてもらいたいものである。
さて今週のサンドラは来週に迫ったドラフトにスポットを当てた。この日のゲストコメンテーター英智さんが地元名古屋で注目される投打の逸材をチェック!果たして評価はいかに!
上位指名濃厚な投打の逸材

ここ数年ドラフト指名選手を数多く輩出している愛知大学野球リーグ。なかでも今年、中京大学にはドラフト候補が存在しているとの噂を聞きつけた番組はとっておきの人物を手配した。それは中日ドラゴンズOB英智さん!竜黄金期を支えた守備&走塁のスペシャリストであり、現在中京大学硬式野球部のテクニカルアドバイザーを務めている。まさにとっておきの存在。タレント揃いの中京大学の中でも今回上位指名濃厚な投打の逸材に英智さんは鋭く切り込んだ!
日米大学野球首位打者のスラッガー

まずはドラゴンズが熱視線を送り、地元スポーツ紙の一面を飾った秋山俊選手。身長180センチ、体重88キロ、右投げ左打ち。大学1年の春からセンターのレギュラーを務め、今年春のリーグ戦ではホームランと打点の二冠に輝き、大学日本代表にも選出。日米大学野球選手権では首位打者を獲得した走攻守三拍子揃ったスラッガー。ヘッドがきいて、リストも強い。広角にも長打が打てるバッティングが売りの秋山選手をそばで見続けてきた英智さんが解説した。
英智さん「控えとして途中から出るタイプではなく、最初から試合に出ていく選手になり得る。スキを突く走塁、そして守備に関してもポイントポイントでしっかりやってくれます。バッティングは本人もアピールポイントという事でワンダフル!」
と、なんとも英智さんらしい表現。
参考にしているプロ野球選手という問いには、“福岡ソフトバンクホークスの近藤健介選手”と即答。同じ左バッターで打率も残せてホームランも打てる点を目標にこれからも努めていきたいと語った。
北海道・登別市出身で高校は親元を離れ、仙台育英高校へ進学。高校ではドラフト指名漏れしたものの、大学で進化し、日の丸を背負った22歳は今度こそという思いで不安もなくドラフトの日を待つ。好きな球団は地元であり思い入れも深い北海道日本ハムファイターズ。ドラゴンズの外野陣に風穴を開けるにはもってこいのパワーヒッターだけに是非とも獲得したい逸材だ。
完全試合達成の最速153キロ右腕

続いては最速153キロのストレートがストロングポイントの高木快大(はやと、高ははしご高)投手。180センチ、80キロ、右投げ右打ちの本格派で大学3年の春季リーグの開幕戦、名城大学を相手に完全試合を達成。同年右ひじの手術を行ったが、現在はリハビリも順調良く回復中とのこと。地元名古屋市出身であり栄徳高校を卒業した高木投手、実は小学校の時、自転車で当時のナゴヤドーム(現バンテリンドーム)に駆けつけてはスタンドから声援を送ったドラゴンズファンでもあるのだ。
そんなドラゴンズの匂いがなんとも漂うドラフト候補を英智さんはどう見ているのか?
英智さん「ゆったりとしなやかな。優しいフォームに見えるのにボールが思った以上に来る。見た目とのギャップで打者は打ちづらいボールになっているのでは。投球フォームからはエレガントな感じがしますよね」
と、またまた英智的コメントは付け加えられたものの、即戦力投手がひとりでも欲しいドラゴンズにとっては垂涎のピッチャーといえよう。
球の質、変化球の種類、フォームといったところで広島東洋カープの森下暢仁投手を目標とし、右ひじの不安がなくなるよう回復に向け汗を流している高木投手。質の高いストレートを武器にし、プロ球団からの指名を待つ。その日は来週23日に迫っている。
急がれる育成システムの確立
今年のドラフトについて、まずドラゴンズはどのポジション強化を図っているのだろうか。今シーズン、大事な夏場にへばりが感じられたドラゴンズ投手陣だけにひとりでも多くの即戦力投手を指名したい。柳裕也、松葉貴大両投手のFA権行使も未定なだけになおさらであろう。しかしここ数年ずっと貧打に悩まされている打撃陣にも新しい風を吹かせてもらいたいと願うファンの気持ちも強い。ただ木を見て森を見ずではないが、付け焼刃的に毎年足らない部分を補うドラフトではなく、中長期的に戦力不足が生じないドラフト戦略、選手育成を施してもらいたいと願う。そこには球団内部の抜本的改革並びに育成システムの確立が急務である。またドラフト指名された生え抜きの選手がなかなか一軍定着できない状況も考察する必要もありそうだ。来年は球団創設90年を迎えるドラゴンズ。昨年の読売ジャイアンツ、そして今年の阪神タイガースはともに節目の年にリーグ優勝を果たしているだけに、次はドラゴンズの番。ファンの期待に応えるためにも劇的なる変化を見せてもらいたいものである。
がんばれドラゴンズ!
燃えよドラゴンズ!
竹内 茂喜