昨年12月に開催された「YouTubeFanfestJapan2025」(以下、YTFJ2025)に、HIKAKINやなにわ男子らと並んで選出された二人組のYouTubeアーティスト『モフモフモー』。2025年に活躍した動画クリエイターとして、ショート動画トレンドの“顔”ともいえる存在です。このチャンネルで活動しているのは、名古屋出身の若林倫香さん(通称「ととちゃん」)。SKE48チームKIIのメンバーとして活動した後、舞台俳優や声優として経験を重ね、現在はYouTuber・TikTokerとして相方の「みみちゃん」とともに、新たなステージに立っています。アイドルからクリエイターへと活動の幅を広げてきたととちゃんに、今の仕事について話を聞きました。YouTubeを始めたきっかけは「もったいない」から「隣の女性」のリアルな本音を伝え、「今」を生きる女性たちを応援したい――。そんな思いからCBCテレビが立ち上げたのが、「me:tone編集部」です。今回は、名古屋に縁の深い元SKE48の若林倫香さん、動画クリエイターととちゃんとしての始まりと現在について話を聞きました。(以下、ととちゃんとする)ととちゃんがYouTubeを始めたきっかけは、意外にもとてもシンプルなものでした。それは、現在の『モフモフモー』の相方・みみちゃんが、ととちゃんの誕生日ライブのために作った1曲でした。ととちゃん:「本当に素敵な曲で、このままライブで一回披露して終わってしまうのは、もったいないなと思って」そう感じたととちゃんは、「SNSに投稿してみよう」と思い立ちます。けれど、当時のととちゃんは、YouTubeを積極的に見るタイプではありませんでした。ととちゃん:「YouTubeもあまり見ていなくて、感覚的にはニコニコ動画で止まっているような状態でした(笑)。TikTokもダウンロードするところから始めました。」憧れていたYouTuberや、目標とするスタイルもないまま、まさに手探りのスタートでした。CBCテレビme:tone編集部右:ととちゃん、左:みみちゃん試行錯誤の末にたどり着いた「ショート動画」me:tone編集部:「『モフモフモー』はショート動画がメインですか?」ととちゃん:「いろいろ挑戦してきた中で、一番手応えを感じたのがショート動画でした。」活動を始めた当初は、長尺の動画で歌を投稿したり、質問コーナーをしたりと、さまざまな企画に挑戦していました。しかし、試行錯誤を重ねるうちに、自分たちの表現に一番合っていたのがショート動画だったといいます。ととちゃん:「私たち、2人ともパッションで突き進むタイプなんです」長い動画は企画や編集に時間がかかります。一方、ショート動画は思いついたことをすぐ形にでき、公開後の反応もすぐに届きます。ととちゃん:「思いついたことをすぐ形にできるし、その後の反応をすぐに受け取って、次に活かしていける感覚が、自分たちにはすごく合っていました。」スピード感のある発信スタイルは、2人の性格にもぴったりだったようです。CBCテレビme:tone編集部右:ととちゃん、左:みみちゃん相方と「お互いをプロデュース」me:tone編集部:「自分たちで分析してプロデュースしているんですか?」ととちゃん:「相方とは、活動のことだけじゃなくて普段からいろんな話をしていて、『どうしたい?』『なんでそう思った?』って自然に言い合える関係なんです。そういう日常の積み重ねが、そのまま制作にもつながっている感覚があります。」ととちゃんは、みみちゃんと1度もケンカをしたことがないそうです。お互いのことを「素敵だな」と思っているからこそ、お互いの魅力を引き出し合えているのかもしれません。自分を前面に出すというより、「相手の素敵なところをみんなに知ってほしい」。そんな思いで、みみちゃんの魅力を引き出すことを大切にしているのだと感じられました。アイドル・声優・YouTuber…それぞれのタッチポイントととちゃんはこれまで、アイドル、声優、そしてYouTuberと、異なるジャンルで活動してきました。その経験を振り返ると、それぞれで求められる力はまったく違うといいます。まず、アイドル時代。ととちゃん:「周りが求めていることに120点で応える力が必要でした。それを考えるのもすごく好きで、自分なりにどう応えられるかをずっと考えていました。」ファンやスタッフ、番組の中で求められるポジションを読み取り、その役割を最大限に表現すること。それがアイドルとして大切にしていたことでした。一方、声優では「自分らしさを活かしながら、役にどう命を吹き込むか」が大切になります。ととちゃん:「この役を任せて良かったと思ってもらえるように向き合っていますし、お芝居を通して誰かの心を動かせるように、考えて練習を重ねています。」そしてYouTuberは、また別の世界。ととちゃん:「YouTuberって、最初から求められているわけではないと思うんです。」自分たちが発信したものに対して、初めて評価が返ってくる。だからこそ、こう続けます。ととちゃん:「自分たちから発信して初めて評価をいただけるので、求められる存在になれるよう試行錯誤しています。」面白い物を自分たちで提示し、それを面白いと感じてもらえたとき。共感してもらえたときは、すごくうれしいのだと話しててくれました。CBCテレビme:tone編集部右:ととちゃん、左:みみちゃん活動を続けられる理由は「好きを大切に」me:tone編集部:「モフモフモーとして活動を続けられた秘訣は何でしょう?」ととちゃん:「一緒にいて心地いい人や、好きだなと思える人たちと過ごす時間を大切にしているからだと思います。」無理に関係を続けるのではなく、自分が心地よくいられる距離感を大切にしているのだとか。YouTubeを何も知らなかった2人が活動を続けてこられた理由は、アイドル時代とは少し違う考え方にありました。ととちゃん:「アイドルのときは、100人いたら100人全員に好きになってもらいたいと思っていて、自分のことを好きじゃない人にも振り向いてもらえるように頑張っていました。」しかし今は、少し考え方が変わったといいます。ととちゃん:「自分を好きでいてくれる人にちゃんと向き合って、その気持ちに全力で応えたいと思うようになりました。」好きなものを発信し、好きな人たちとつながっていく。その感覚を、ととちゃんはこんな言葉で表現しました。ととちゃん:「好きなものを発信して、好きでいてくれる人たちを…ぎゅっと抱きしめていくような感覚ですね」そして、その努力が一つの形になったのが、「YouTubeクリエイターアワード」。チャンネル登録者数10万人を突破した証である「シルバークリエイターアワード(銀の盾)」は、単なる記念品ではなく、多くの人に「好きなもの」を届けた証であり、YTFF2025という新たな舞台への大きな一歩にもなりました。写真提供:モフモフモー右:ととちゃん、左:みみちゃんアイドルとYouTuberとの大きな違い最後に、アイドルとYouTuberの違いについて聞きました。ととちゃん:「アイドルって、1曲の中でポジションをもらったら、その中で自分がどう輝けるかを考える感覚なんです」一方で、YouTuberは違います。ととちゃん:「YouTuberは、そのポジション自体を自分たちで作っていくところから始まるというか。どうしたら届けられるかなって考えながら、試行錯誤していくのが面白いなと思っています。」もし動画が伸びなかったら、次の方法を試す。この企画がダメなら、別のアイデアを試してみる。ととちゃん:「うまくいかないことがあっても、それで終わりじゃなくて、また次を試せるんです。そうやって何度でも挑戦できるのが楽しいなって思います。」アイドル、声優、そしてYouTuber。ととちゃんは、その時々の場所で求められる役割を受け止めながら、自分の表現の形を探してきました。me:tone編集部は今回のインタビューで、それぞれの経験が重なり、現在の活動につながっているのだと感じました。また、アイドル時代の「求められる役割に応える力」、声優としての「オリジナリティ」、そしてYouTubeでの「自分から面白さを提示する力」。その時々で必要なタッチポイントを見つけ、行動に移し続けてきたことが、キャリアチェンジを支えてきたのではないかとも思います。アイドルとしての“実際に会える存在”であり、声優としての“声だけで届く表現”を磨き、YouTubeとして“画面越しに届く発信”を重ねてきたととちゃん。その多彩なタッチポイントの多さこそが、これからの武器になっていくのかもしれません。CBCテレビme:tone編集部左:ととちゃん、右:みみちゃん