センスが試される?打楽器奏者・松野弥咲が語る打楽器の魅力と苦労

9月27日放送のCBCラジオ『小堀勝啓の新栄トークジャンボリー』は、岐阜を拠点に活躍するパーカッショニスト松野弥咲さんが出演しました。打楽器奏者を名乗る奏者は、具体的に何を演奏するのでしょうか?聞き手は小堀勝啓です。
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小堀「打楽器は吹奏楽部の第二の指揮者みたいで仕切れるところあるじゃないですか」
松野「全員ソリストでとても目立つことができますね」
松野さんは才能あるクラシックの若手音楽家を育成するプログラム「スター・クラシックス・アカデミア」の第6期生で、小堀が担当する別番組『STAR CLASSICS Radio』にも出演経験があります。
松野さんは生まれも育ちも岐阜県瑞穂市。8歳からピアノを始め、打楽器は12歳ごろ、中学校の吹奏楽部で始めたそうです。
プロの演奏家になろうと思ったいきさつを尋ねる小堀。
松野「音だけで人の心を動かせる楽器の魅力に惹かれて、もっと他人を喜ばせたいと思って打楽器奏者でプロとして活躍して行こうと思いました」
担当はひとつだけじゃない
打楽器奏者とは具体的にどんな楽器を演奏するのでしょう?
松野「物と物が触れる時に音が鳴るんですよね。叩いたり、擦ったり、物を振るのも全部打楽器に含まれます」
英語でパーカッショニスト。日本語では打楽器奏者。
オーケストラだと一番上の段、客席から見ると一番遠いところにいて、ティンパニー、バスドラム、小太鼓、木琴、鉄琴などを演奏します。
小堀「演奏会を見に行くと、打楽器奏者はめちゃくちゃ忙しそうですよね」
松野「ひとりでいくつもの楽器を演奏することが普通です」
小太鼓を演奏したら、隣りに置いてある小物台からトライアングルを取って来て演奏したり。
打楽器奏者は個人でいくつもの楽器を持っているそうです。松野さんの場合は50個ぐらい。同じ楽器でもサイズ違いで増えていくとか。
演奏会の時はたくさんの楽器をバラバラに分解して車に積んで持って行くそうです。
センスが試される
松野さんにいくつか持ってきてもらった楽器を実際に鳴らしてもらいました。
まずはお馴染み三角形の形をしたトライアングル。
小堀「振動とか余韻とか味わいがありますね」
松野「高い音で、大人数の中でも目立つ音がしますね」
雨の音を表現する時に使うチャフチャスは、アルパカの爪が50個ほど紐で繋がっているそうです。それを束ねて手の中で擦ると雨が降ってきたような音が出ました。
松野「打楽器奏者なんですが吹くことを担当することがありまして、息を入れてこんな音がします」
ヒバリの鳴き声がするバードホイッスル。森の雰囲気を出すときに使うそうです。
小堀「楽器の演奏だけじゃなくてSE、効果音みたいなものも担当する。ひとつの音楽世界を作り出すセンスが試される仕事なんですね」
リサイタルが決定
来年1月16日には名古屋市内で「松野弥咲パーカッションリサイタルVol.1 打楽器で魅せる二つの世界」と銘打ったリサイタルが開催されます。
松野さんの他に5人のパーカッショニストを迎えての演奏。
鍵盤打楽器のマリンバが2台。ビブラフォンが2台。和太鼓系の打楽器とマルチパーカッション。それぞれを6人が駆使して演奏していくそうです。
演奏する曲はクラシックの名曲や打楽器のために作られた曲。現代音楽ともいわれるミニマル・ミュージックなど。
松野「多彩な演目でパーカッションの魅力を伝えていくコンサートになります」
ドビュッシーに聞かせたい
リサイタルで演奏する曲の音源を実際に聴いてみました。
まずは「マリンバ・スピリチュアル」(三木稔作曲)。マリンバは木琴です。
小堀「洋楽器で構成されている打楽器の曲ですが盛り上がりで和太鼓の和のテイストも入っています。このマリンバは松野さんが演奏する?」
松野「この曲では私のマリンバと他の打楽器演奏家との演奏になります」
松野さんの木琴のマリンバの演奏があば鉄琴のビブラフォンの演奏もあります。
ドビュッシー作曲の有名なピアノの曲「月の光」のビブラフォン独奏版。
小堀「この曲についてはピアノよりこの楽器の方がより合うよう気がしました」
松野「ビブラフォンの響きが良いなって、いろんな方に気に入っていただいてます」
小堀「ドビュッシーもこっちの方がいいと思うかもしれないですね」
ピアノより大変?
小堀「ピアノ曲をビブラフォンというバチで叩く楽器で演奏するのは大変なんじゃないですか?」
松野「すごく大変です。大変な理由は2つ。1つはピアノって指10本使えるんですね」
10本の指で演奏している「月の光」を、ビブラフォンを演奏する時はバチをもって演奏します。
両手に1本ずつ2本のバチでは到底無理。なので片手に2本、3本と合計6本持つこともあるそうです。ちなみに今回の「月の光」は4本のバチを持って演奏するそうです。
松野「ピアノでは10本の指で弾いているのを4本のバチで頑張って弾くのが難しいところです」
もう1つの難しいところは音階。ピアノの鍵盤の数は88個ありますが、ビブラフォンの鍵盤はその半分以下。
一番上の音がファまでしかないけどソが必要。そんな時は?
松野「どういう技を使って上の音を出しているかは演奏会の本番で見ていただければと思います」
多彩なパーカッションの魅力が詰まった松野弥咲さんのソロリサイタル。ぜひ生でお楽しみください。
(尾関)
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