本の魅力を5分で語る「ビブリオバトル」、12年間一度も本が被らない理由

面白かった本の魅力を、誰かにじっくり語ってみたいと思ったことはありませんか?そんな「好き」を5分間に込めて紹介し合う、ゲーム感覚の書評合戦があります。9月30日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』「松岡亜矢子の地元に聞いちゃうぞ」のコーナーでは、松岡亜矢子が名古屋市の鶴舞中央図書館で見学してきた「ビブリオバトル」の様子を紹介しました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く「本の戦い」とは?
ビブリオはラテン語で本を意味する言葉で、ビブリオバトルを直訳すると「本の戦い」。全国の学校や図書館、コミュニティセンターなどで親しまれている、ゲーム感覚の書評合戦です。
ルールはシンプルで4つだけ。発表者が読んで面白いと思った本を1冊持って集まります。
順番に1人5分で本の魅力を紹介します。
各発表の後には、参加者全員で2~3分、質問や雑談などのディスカッションを行ないます。
最後に、どの本が一番読みたくなったかを基準に全員で投票し、最多票の本が「チャンプ本」に決まる仕組みです。
チャンプ本になっても、賞金や賞品が出るわけではありません。
本や映画の魅力を人に話したくても、公の場で語る機会はなかなかないもの。それを言葉にして、5分の持ち時間で伝えるのがビブリオバトルです。
連休初日の鶴舞中央図書館へ
勝者を決めるゲームですが審査員はおらず、話のうまさを競うわけでもありません。
主役はあくまで本。聞く人の心をくすぐり、どれだけ「読みたい」と思わせられるかがポイントです。
松岡は、シルバーウィーク初日の9月19日(土)、鶴舞中央図書館と名古屋ビブリオバトルの会が共催したイベントを訪れました。
堅苦しい書評ではなくゲームとして楽しんでほしい、新しいジャンルの本に挑戦するきっかけにしてほしいというのが会の思いです。
当日は連休中とあって19人ほどが集まり、そのうち11人が発表。ディスカッションや休憩を挟みながら、2時間あまりにわたって行なわれました。
人の「好き」で自分の世界が広がる
事前のエントリーはなく、当日に本を1冊持って集まるだけなので、本の調整もしていません。
それでも主催者によると、この12年間で本が重なったことは一度もないそうです。参加者の皆さんが「せっかくなら人とは違う目線の本を紹介したい」と考えるからだといいます。
最近の本に限らず、1980年代の本や絶版になった本が登場したこともあり、驚くほど個性がバラバラなのだとか。
松岡が収穫だと感じたのは、自分ひとりでは絶対に手に取らない本が、ものすごく魅力的に見えてくることでした。
松岡「人の『好き』っていう熱量を知ると、そんな面白い世界があるんだなと思って、自分の世界も広がるような感じがあるのは非常に魅力的な会だったな」
33の質問と草が語る民話
この日は、11冊の中から2冊がチャンプ本に選ばれました。
1冊目は『谷川俊太郎の33の質問』(ちくま文庫)。谷川俊太郎さんが岸田今日子さんや和田誠さんらに、同じ33の質問を投げかけていく本です。
質問のやり取りだけをたどる内容ですが、33も事細かに聞くことで、その人の人柄や人生観、幼少期に感じていたことなどが浮かび上がってくるといいます。
もう1冊は、朝井まかてさんの『雲上雲下(うんじょううんげ)』(文芸書)。語り手は「草どん」という草で、聞き手は子狐です。民話をベースにした物語を、人間ではない視点で語っていきます。
大ヒットした作品とのことですが、松岡にとっては自分ひとりではなかなか出会えない、「こういうのもあるんだ」と思える一冊だったようです。
ジャンルも年齢もバラバラ
ほかにも、日本人を悩ませた病気の歴史を紐解く『脚気の歴史』や『ジュリアス・シーザー』など、ジャンルも時代も多彩です。
30代の参加者が『ずる賢い人のための億万長者入門 成功者の9割は性格が悪い』(KADOKAWA)をプレゼンするなど、発表者の顔ぶれもさまざま。
当日の19人は男女比がおよそ8対2で男性が多く、年齢は30代から70代ほどと幅広かったといいます。夏休みなどには、こどもや中学生の参加もありそうです。
鶴舞中央図書館ではほぼ2か月に1回開催しており、次回は11月21日(土)の午後2時から4時までの予定。自分ひとりでは出会えなかった本に出会いたい人は、ぜひ足を運んでみてください。
(minto)
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