「ゾンビたばこ」問題、ついにプロスポーツ界に
WBCに向けて「侍ジャパン」の選手が発表されて期待が高まる今日この頃。プロ野球の世界では各球団春季キャンプのスタートに向けて意欲的な姿勢が窺えたりと、非常に盛り上がりを見せています。そんな中、「ゾンビたばこ」などと呼ばれる指定薬物のエトミデートを使用したとして、広島東洋カープの選手、羽月隆太郎容疑者(25歳)が逮捕されました。1月28日放送のCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、つボイノリオ、小高直子アナウンサー、西村俊仁アナウンサーがこのニュースを解説します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く容疑は否認
警察によると羽月容疑者には、先月16日ごろ若干量のエトミデートを使用した医薬品医療機器法違反の疑いが持たれています。
捜査関係者によると、羽月容疑者の自宅など関係先の捜索でエトミデートと見られる薬物や、吸引用の器具と見られるものが押収されたとのことです。
羽月容疑者は2019年にドラフト7位で広島に入団し、昨シーズンは打率2割9分5厘、17盗塁と自己最高の成績を残していました。
昨シーズンの出場数は74試合、その内スタメンでの出場は27試合で、いわゆる守備固めや代走として出場するケースが多い選手でした。その中で17盗塁、成績としてはリーグ5位という記録を残しています。
つボイ「脚が速い選手なんですよね」
西村「少ないチャンスの中でいかにその脚を生かしてきたか。そういう選手なんです」
これからが期待されていた選手であっただけに、ファンや関係者に与えた影響は大きかったようです。
復帰はどうなる?
西村「羽月選手は高校からドラフトで入っていて、ドラゴンズの根尾(昂)選手と同期入団。いかに活躍が期待されていて、いかに今後の野球界を背負っていく存在だったかを考えると…」
つボイ「また戻れるんでしょうか?」
小高「尿検査で陽性が出て逮捕はされたけど、本人は否認しているようなので、今後どうなるかは全くの未知数ですね」
西村「罪状によっても球団の判断によっても、今後どうなるかは変わってくると思いますが、直ちに2月からのキャンプにいるか、あるいは開幕にいるかというところを考えると、難しいものがあるのかなとは思います」
広島・鈴木清明球団本部長は、「逮捕という事実がある以上は野球活動は停止という形にする」とした上で、契約解除に関しては「今後の捜査を見ながら対応していく」とコメントしています。
ゾンビたばこって?
そもそもこの「ゾンビたばこ」、どういった薬物なのでしょうか?
ゾンビたばこは「笑気麻酔」とも称されており、これに含まれる「エトミデート」はいわゆる鎮静剤的な成分です。海外では医療用として使われている国もありますが、日本では医療用としても未承認です。
小高「なんで未承認かというと、人体に影響を及ぼす可能性があるからなんですね。それを個人輸入や違法な販売経路から買い求めたりしている」
このエトミデートを医療目的ではなく、過剰摂取によってトランス状態に陥ることを目的とした吸い方をするのが、アジアを中心に広まっています。
小高「海外では医療の現場で使用している国もあるとはいえ、ゾンビたばこのような形での使用を認めている国はないので、過剰摂取は間違った使い方なんですよね」
日本でも若者の間で違法利用者が広がっており、逮捕者も増えています。
怪しいリキッドに要注意
ゾンビたばこはその名の通り、電子タバコのパイプで摂取するというもの。
電子タバコにはリキッドを使用するタイプのものが多く、その電子タバコ用リキッドに違法薬物を添加したものが流通し、「ゾンビたばこ」として広がり、社会問題化しているのです。
小高「従来の電子タバコで吸えるような認められたものだと思ったら、実は違法なものでした、という事もあります」
一見わかりにくい形状をしていることも、危険視されている要因のひとつ。摂取すると、手足がけいれんしたり意識を失うこともあります。
西村「ゾンビたばこが広まってしまった国の様子を見たことがあるんですが、突然バタンと倒れたり、空の上の方をずっと見ながら言葉にならない声を上げて歩いていたり、まさにゾンビのような状態でした」
若者の間では「リラックスできる」「合法ドラッグ」といった誤った情報で流通しているようですが、非常に危険な薬物です。
近年は全国で売買・所持による逮捕者が相次いでおり、政府は取り締まりを強化する考えを示しています。少しでも怪しい電子タバコのリキッドには絶対に手を出さないことが重要です。
(吉村)
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