ガソリン急騰だけではない。ホルムズ海峡封鎖が広げる波紋
ガソリン価格の急騰が家計を直撃しています。3月16日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、イラン情勢に端を発する原油高騰の暮らしへの影響や、国際情勢の動きについて、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴く1週間でレギュラー40円高
イラン情勢を受けて、ガソリン価格の上昇が止まりません。光山雄一朗アナウンサーがよく利用するガソリンスタンドでも、レギュラーが1週間で約40円値上がりし、180円台に突入しました。
背景にあるのはホルムズ海峡の事実上の封鎖です。原油の輸送に支障が出ていることに加え、海上で輸送される肥料の価格も大きく上昇しています。世界の肥料のおよそ3割はホルムズ海峡を経由しており、約3割の値上がりとなりました。
原油と肥料にとどまらず、今後さまざまな分野に影響が広がる見通しです。
ガソリンの次に来るもの
石塚は、大変なことになる可能性はあると指摘します。
石油を原料にして作る化学製品やプラスチック、繊維製品など、範囲は多岐にわたります。ガソリンは最も早く価格に反映されやすいものの、輸送コストにも関わってきます。商品そのものは石油と関係なくても、消費者に届けるまでには燃料が必要です。
石塚「じわじわとでしょうけど、早いもの、遅いものに差はあるかもしれないけれど、原油の値上がりは非常に影響が大きいということだと思いますね」
ロシア制裁緩和の思惑
中東からの原油輸入が困難になる中、新たな動きも出ています。
アメリカはウクライナ問題を受けてロシアへの経済制裁を続け、外貨獲得の柱である原油輸出を締め付けてきましたが、原油価格の上昇を受け、ドナルド・トランプ大統領は制裁の一時的な解除に言及しています。
今年11月に中間選挙を控え、アメリカ国民の支持低下を懸念するトランプ大統領には、ロシアの石油を市場に流通させることで価格を抑えたいという思惑があります。
石塚「今の状況を漁夫の利だと思っているのは、(ウラジーミル・)プーチン大統領かもしれない」
停戦遠く、艦船派遣も
事態の根本的な解決には、アメリカ・イスラエルとイランの紛争を終わらせる必要があります。しかしトランプ大統領は、停戦の条件がまだ不十分だとして合意に消極的な姿勢です。
一方、ホルムズ海峡の安全な石油輸送を確保するため、アメリカは日本をはじめとするアジア各国に艦船の派遣を求めています。アメリカのエネルギー長官も「極めて合理的だ」と述べました。
日本がどのような対応を取るのかが今後の焦点です。
「支持しない」が82%
朝日新聞の世論調査では、アメリカのイラン攻撃を「支持しない」との回答が82%に達しました。2003年にアメリカなどがイラクを攻撃した直後の調査では「支持しない」が59%だったことと比較すると、今回はさらに厳しい目が向けられています。
石塚「今回はトランプさんとイスラエルの(ベンヤミン・)ネタニヤフ首相のやってることが、理由がよくわからない。イランに問題はないわけではないけど、このやり方がベストだったかベターだったかっていうと、かなり疑問符がついているのが世界の状況」
日本の国民の間でも今回の攻撃に対して疑問を持つ声が多く、世論の厳しい視線がうかがえます。
(minto)
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