どこからが危険運転?新たな基準案が策定に
『CBCラジオ #プラス!』の1コーナー「新聞ピックアップ」では、1週間の新聞記事の中から竹地祐治アナウンサーが気になるものをピックアップし、記事からどのようなことがわかるのか伝えています。ここでは、12月13日の放送で取り上げたふたつの記事について紹介します。聞き手はパーソナリティの石坂美咲です。
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1つ目は10日付けの朝日新聞が「危険運転で数値基準案 ビール大瓶2本相当、速度50~60キロ超過」という見出しで報じた一面記事です。
法務省は9日に法制審議会の部会で、危険運転致死傷罪の要件の見直しに向けて、新たに導入する数値基準の案を示しました。
具体的には呼気1リットルあたりのアルコール濃度が0.5ミリグラム以上で走行するケースで、これはビール大瓶2本分にあたります。
また、高速道で最高速度の時速60km超過、一般道では50km超過する場合。
そして、ことさらにタイヤを滑らせたり浮かせたりする、いわゆるドリフトにより進行の制御が困難な状態で走行した場合を検討しているとのことです。
基準を設けたのは良いが…
危険運転致死傷罪は過失運転致死傷罪よりも刑罰が重いのですが、適用要件が「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」などと曖昧です。
竹地は以前に気になった記事として取っておいたのが、2月11日付けの中日新聞。
「法制審に見直し諮問 危険運転で裁く法改正を」と報じられており、以前から適用要件が検討されていたようです。
2月10日、当時の鈴木法相が自動車運転処罰法が規定する危険運転致死傷罪の検討対象として、高速道でのスピードなどの対象追加を諮問していて、今回、それが形となりました。
数値化することによって法律が適用しやすくなる一方で、竹地は「別の懸念がある」と語ります。
竹地「ビール大瓶2本相当を超えないと危険運転なのかとか、速度超過で例えば(時速)100kmの道路で160km以上出さないと危険運転と認められないのか、考え方によっては軽すぎないかという話が出てくるんじゃないですかね」
危険運転と認められるハードルが高いように見えたという竹地。
「誰を守るための法律なのかというところを基準においたのかどうか、ちょっと気になる」と、このニュースを取り上げた理由を語ります。
高校野球 7イニング制を検討
2つ目の記事は6日に各紙で報じたものですが、読売新聞の見出しは「7回制負担軽減に重点 球児けが予防、教員勤務短縮 高野連導入検討」というもの。
日本高校野球連盟(高野連)は7イニング制の導入に向けて、理事会で議論を進める段階に入ったとのことです。
9回から7回に減るメリットはケガ予防の推進や熱中症リスクの軽減、大会運用の柔軟性向上、部員不足チームの安全な参加を挙げています。
一方のデメリットは、大学やプロなどと異なることや出場機会が減ること、過去の大会との記録比較ができなくなり歴史的な価値が減少することなどが考えられます。
大きな理由として昔とは比べようがないぐらいの大変な暑さが考えられますが、時期をずらしたり日中を避けるなどして対応することはできないのでしょうか。
竹地は「野球の楽しみを変えずにできる環境を作ってあげるということが最大優先事項ではないかな。ただ、運営がしやすいから制度を変えるのは違うのではないか」とまとめました。
(岡本)
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