日本初!フルフラット夜行バス「フラットン」が誕生。高知~東京間で運行開始
夜行バスでぐっすり眠りたい…そんな願いを叶える画期的なバスが登場しました。12月11日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、6日から高知~東京間で定期運行を始めた日本初のフルフラットシート夜行高速バス「FLATON(フラットン)」について、高知駅前観光ソメイユプロフォン広報窓口担当の細木さんに話を伺いました。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くフルフラットの革命的シート
従来の夜行バスの座席はリクライニングしても135度程度までしか倒れませんでしたが、このバスに搭載されたフルフラットシート「ソメイユプロフォン」は180度、つまり完全なフルフラット状態で設置されています。
座席は横3列、縦4列の上下2段式で、全24席。モニター運行時に使用したバージョンでは、横になった状態で長さ177.5センチ、幅48センチでしたが、今年1月に登場した改良版では長さ182センチ、幅53センチとさらに広くなりました。
所要時間は約11時間で、21時30分に出発して翌朝到着。
安全面では腰の辺りに2点式のシートベルトを装備し、さらにガイドラインに基づき転落防止のためのサイドガードも両サイドに設置されています。
車内スペースは限られるため、貴重品以外のキャリーバッグなどの大きな荷物はトランクに預ける形です。
30年越しの夢が実現
このバスが生まれたきっかけは、同社の会長が約30年前に中国で寝台バスに乗車した経験から、疲労感がなかったことに感銘を受け、日本でも導入したいと考えました。
しかし、日本の法律では救急車や霊柩車などのように、1車両につき1臥床までと定められています。そこで会長が目をつけたのが「リクライニングの角度」。国土交通省に確認したところ、リクライニングの角度に関する法律はないことが判明し、9年前から開発に着手しました。
2023年末にはある程度完成していたものの、2024年11月に国交省が「フルフラット座席を備える高速バスの安全性に関するガイドライン」を策定。このガイドラインに適合した構造に修正する必要が生じ、最終的に今年1月30日にようやく完成しました。
気になる料金と今後
料金は、現在の4列シートの平均価格である約1万1000円を基準に、モニター運行時のアンケート結果を踏まえて設定。
上段が1万7000円、下段が1万5000円を基準価格とし、ダイナミックプライシングにより日々変動します。新幹線などで移動すると約2万円かかることを考えると、価格面でもメリットがあります。
なお、座席を90度の椅子の状態にすることは構造上可能ですが、ガイドラインへの適合により、運行途中での展開は難しいとのこと。
「FLATON(フラットン)」は、夜行バスの新たな選択肢として注目を集めそうです。
(minto)
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