UFOキャッチャー誕生から40年!人気のきっかけとは

1985年に登場して以来、ゲームセンターの定番として多くの人々に親しまれてきたUFOキャッチャー。その誕生と進化には、意外な紆余曲折があったようです。7月10日の『CBCラジオ #プラス!』では、永岡歩アナウンサーと山本衿奈が朝日新聞の記事を基にこの話題を取り上げました。
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UFOキャッチャーは開発当初「イーグルキャッチャー」という名前でした。
これは、ワシ(イーグル)が空から獲物を狙うように景品をつかむ姿をイメージして名付けられたものです。
しかし、肝心のワシのデザインに苦戦し、「ワシのイメージではない」「クレーンの動きに合わない」といった理由で、別のコンセプトを探ることになります。
そこで「UFOのようなアームで景品をつかむ」という発想にたどり着き、現在の「UFOキャッチャー」という名称とデザインが誕生しました。
ヒットのきっかけは
実は、クレーンゲームそのものはUFOキャッチャーが登場する以前から存在していました。
1960年代にはテーブルのような高さの筐体に景品が並び、箱を上から覗き込みながらレバーで操作して箱の中から品物をつかみ上げるというスタイルのものがあったそうです。
転機となったのは1978年の「スペースインベーダー」の大ヒット。
これを機にゲームセンターが全国へと広まり、パックマンやドンキーコングといったビデオゲームが次々に登場しました。
当時のゲームセンターは、ビデオゲームの画面がよく見えるように照明が暗く、男性客が多いことから入店しにくい雰囲気がありました。
そんな中で登場したUFOキャッチャーは、明るい場所でのプレイが必要なため照明が明るく、華やかな景品が増えたことによって、ファミリー層など幅広い客層を呼び込むことに成功しました。
1回で取れない理由
UFOキャッチャーは「1回で景品が取れない」という点も特徴のひとつです。
少しずつ位置をずらしながら、何度か挑戦してようやく景品を獲得するという流れですが、これには理由があります。
登場当初、景品の上限価格は200円と決められていました。そのため、100円で取れてしまうこともあれば、数回やっても取れないこともありました。
多くの人が複数回挑戦することで、機械を運営する側にも利益が生まれるという仕組みだったのです。
その後、景品の上限価格は500円、そして現在では1,000円まで引き上げられました。
それにともない、景品のサイズやクオリティも大きく向上。
昔は手のひらサイズのぬいぐるみが主流でしたが、今では30~40センチの大きなぬいぐるみも一般的になっています。
爆発的人気のきっかけはアンパンマン
UFOキャッチャーの人気が一気に加速したのは、1988年にアニメ『それいけ!アンパンマン』(日本テレビ)が放送開始された頃のことです。
アンパンマンのぬいぐるみが景品として登場したことで一気に火がつきました。
永岡もアンパンマンのぬいぐるみを取ろうとチャレンジしたことがあるようです。
「3,000円で売っているぬいぐるみと同じようなサイズのものが、UFOキャッチャーでは100円で取れる可能性を秘めているのが魅力」と語ります。
しかし永岡は「UFOキャッチャーが下手」と自認しています。
永岡「15cmぐらいのアンパンマンに3,500円かかった時、嬉しいような悲しいようなで帰ったよ」
しかし、UFOキャッチャーは挑戦する楽しさと悔しさ、そして取れた時の大きな喜びを生み出します。その楽しさはプライスレスでしょう。
今後も多くの人を魅了するはずです。
(ランチョンマット先輩)
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