大の里が横綱昇進確実!史上最速13場所、日本人では8年ぶり

大相撲夏場所で大関・大の里が14勝1敗の成績で2場所連続4度目の優勝を果たしました。今後、臨時理事会を経て、第75代横綱として正式に誕生する見通しです。5月26日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、8年ぶりの日本人横綱誕生と史上最速での昇進、名古屋場所での横綱対決復活、話題となった豪華副賞について光山雄一朗アナウンサーが詳しく解説し、CBC論説室の石塚元章特別解説委員も横綱時代の変遷について語りました。
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日本出身力士の横綱昇進は、2017年初場所後の稀勢の里以来8年ぶりとなります。稀勢の里は現在の二所ノ関親方で、大の里の師匠でもあることから、師弟による日本人横綱の誕生という意味でも話題となっています。
特筆すべきは、大の里が初土俵から所要13場所での横綱昇進を果たしたことです。これまでの最速記録は輪島の21場所でしたが、大の里はこれを大幅に更新する史上最速での昇進となりました。
14勝1敗で夏場所を制した大の里ですが、千秋楽では現在唯一の横綱である豊昇龍に敗北。豊昇龍にとっては横綱としての意地を見せた一番でした。
日本相撲協会の八角理事長は「豊昇龍と大の里のふたりが切磋琢磨して、“なんとか時代”を築いてほしい」と今後への期待を寄せています。
若き横綱が築く新時代
大の里は6月で25歳、豊昇龍は今場所で26歳を迎えており、20代半ばの若い横綱ふたりが大相撲界を牽引していくことになります。
名古屋場所では東西の横綱対決が実現する見込みで、待望の横綱同士の対戦が復活します。「IGアリーナ」の事実上のこけら落としでもあることから、もともとチケットが取りにくい大相撲人気に拍車がかかりそうです。
2000年代は、朝青龍、白鵬、照ノ富士といった突出した力士が次々と"ひとり横綱"として君臨する時代でした。
石塚は「我々世代は大鵬とか柏戸とか言いたくなる。すみません、もうひとつ前です」と笑いながら、昭和の横綱時代を回顧しました。
今後は、ふたりの横綱による大相撲の新時代が期待されます。
どよめきが起こった豪華副賞
優勝した大の里には和牛1頭や野菜・果物1トンなど豪華な副賞が贈られました。中でも米1トンには、ご時世柄もあり観客からどよめきと称賛の拍手が起きたそうです。
石塚は副賞の話から、懐かしいエピソードを披露しました。かつてパン・アメリカン航空(通称パンナム)の極東地区広報支配人だったデビッド・ジョーンズ氏が「ヒョー、ショー、ジョー!」と独特の日本語でトロフィーを手渡していた時代があり、彼の表彰シーンを楽しみに中継を観ていたファンも多かったといいます。
昨年、名古屋場所の千秋楽を訪れた光山が最も驚いたのは、中東の国が副賞として贈ったガソリン1年分でした。
このように国際色豊かな副賞が彩る表彰式も、大相撲の魅力のひとつとなっています。
(minto)
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