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10分映画の映像・音声・音楽までAIが作成!人間が作ったのはストーリーだけ 教育や工場などあらゆる分野で広がるAI 便利な一方で“偽情報”などの心配も

10分映画の映像・音声・音楽までAIが作成!人間が作ったのはストーリーだけ 教育や工場などあらゆる分野で広がるAI 便利な一方で“偽情報”などの心配も

今や娯楽にもビジネスにも導入が進む「AI」。急速な進歩の最前線を取材しました。

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【あなたの流行感度チェック】生成AIが生み出したキャラクターがTikTokで大バズり!? あなたは知ってた?【0分46秒~】

大きな目に、細長い体。ちょっと不気味な変わったキャラクター、ご存知ですか?街で聞いてみると…

(50代男性)「知らないです」
(30代女性・50代女性)「知らないな。知らないです」

でも、若者や子どもの間では…

(10代)「知ってます。“トゥン トゥン トゥン サフール”」
(6歳)「トゥン トゥン トゥン サフール♪」

そして、日本だけではなく…

(ニュージーランド出身 18歳女性)
「トゥン トゥン トゥン サフール」
Q.はやっている?
「とてもSNSではやってます」
Q.なぜはやっている?
「流れている音楽が面白いから」

「トゥン トゥン トゥン サフール」とは、生成AIがつくったキャラクター。今年2月に公開されると、AIが何百万というユーザーに自動で推奨し、瞬く間に世界中に広がりました。

さらに、今年7月に公開された映画「ラストドリーム」。

「宇宙飛行士が地球上で繰り返される爆発に巻き込まれる」という内容の10分の作品です。しかし、人間が作ったのはストーリーだけ。

映像・音声さらに音楽も、全てAIがつくったものです。

AIに数学の答えを聞くと…

AIは教育現場でも導入が進んでいます。訪れたのは、岐阜市にある長良中学校。

(岐阜市立長良中学校 岡安航太朗教諭)
「スタディポケットを使って、最後の問題出ているはずです」

文科省が認可したAI教材『スタディポケット』。数学の問題の答えを聞いても、回答は教えず、考える道筋を示します。ヒントを出しながら、生徒が自分で正解を出せるようアドバイスするのが特徴です。

(生徒)
「数学の問題をAIに送って、問題のヒントを教えてもらっています」
「ネットで調べるよりも深く教えてくれるので、より理解が深まった」

そして学校行事の企画も、ボタンひとつで作ります。

(岡安教諭)
「AIがたくさんのアイデアを瞬時に出してくれることで、勤務時間の削減につながった。大いに役立っている」

8月7日に公開されたばかりの最新AI“GPTー5”がベースで、全国の小・中・高で導入が進むスタディポケット。教育そのものを大きく変える可能性を秘めています。

24時間「人」が管理→AI導入し全て“無人運転”

また、生産現場でも…

ゴムの製造を行っている、三重県のエネオスマテリアル四日市工場。

(エネオスマテリアル 生産本部 舘亮太さん)
「こちらがプラントを制御するコントロールルームです。AI制御を導入することで、自動運転をしてくれます」

世界初の、AIによる安全管理が行われています。

以前は、工場の排熱を管理するために、24時間体制で人がバルブを操作していましたが、今は温度の監視もバルブ操作も全てAIが受け持ち、無人運転が行われています。

(舘さん)
「AI制御が最適な状態で運転を維持してくれるので、他の改善業務に時間を割くことができました」

また、AIによる効率化でエネルギーの使用量とCO2の排出量は、共に約40%も削減できました。

スイーツを手に取ると…コーヒーをオススメしてくれる?

人手不足に対応するAIの導入は、小売の業界でも…

ことし6月、東京都港区にオープンした「Real×Tech LAWSON 1号店」。KDDIのAI技術が導入されています。女性がスイーツを手に取ると、前にあるモニターにおすすめのコーヒーを表示。

陳列棚にあるAIカメラが、手に取った商品とともに性別や年齢も推測して、追加購入の商品を提案しています。

さらに、店内に設置された相談ブースでは、AIコンシェルジュがヘルスケアなど暮らしに関わる様々な相談をサポート。

バックヤードでは、商品の補充はAIが担当。

看板商品のからあげクンも、調理ロボットが自動で揚げます。

(ローソン 竹増貞信社長)
「どういう付加価値を創造できるかということにチャレンジして、お客さまに提案していく。この店舗では一つ一つを検証していきたい」

このAIによって、今後5年で店内作業を30%削減し、売り上げは30%増やす方針を掲げるローソン。

将来は全国展開を目指しています。

「取り締まるのが難しい」虚偽や間違った情報も…

一方、こんな課題も…

(選挙関係者)
「候補をおとしめるため、悪意的に作られたものだ」

今年6月の韓国大統領選挙を前に公開された動画。候補者と前の大統領が刑務所に入っている場面ですが、もちろんこれは偽動画。AIによるディープフェイクとみられています。

(選挙管理委員会)
「区別しにくいリアルな映像や音声などが生成されていて、取り締まるのが難しくなっている」

娯楽や教育・製造業などあらゆる場面に広がるAI。しかし、生み出される答えには虚偽や間違った情報も含まれていて、そのリスクは社会が直面する深刻な課題です。

CBCテレビ「newsX(ニュースクロス)」2025年9月22日放送より

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