江戸時代に“やんのかステップ”の猫を描いたお殿様がいた!?「三重県立美術館」で見られる型破りな芸術家の作品とは?
2026年は、三重県が誕生して150周年という大きな節目の年。「三重県立美術館」では、記念の年に合わせて、例年以上に力を入れた展示が行われています。今回はよしお兄さんが、書家・榊莫山(さかきばくざん)と江戸時代の殿様・増山雪斎(ましやませっさい)という、三重が誇る二人の芸術家の世界を深掘りしました。
「みんなと同じことをしてちゃいかん」型破りな書家・榊莫山

現在、三重県伊賀市出身の書家・榊莫山の企画展を開催中!2026年は、榊莫山の生誕100年の節目ということもあり、本人の意向で寄贈された108点すべてが展示されています。
よしお兄さんが会場で最初に目を向けたのは、カニの絵と文字が組み合わさった作品。
(学芸員・道田美貴さん)
「みんなと同じことをしてちゃいかん。人真似をしてちゃいかんというような、まさに莫山の生き方とか考え方とかが凝縮された作品になります」
榊莫山は若い頃から書家として才能を発揮しながらも、「本籍は書家だが、現住所は不定」と自らを表現。詩を書いたり、絵画と書を融合させたりと、独自の作品を数多く生み出しました。

代表的な作品は漢字一文字の『土』。地中に埋もれた種が、地表を破って発芽する姿を表しているといいます。漢字一文字を大胆に扱ったこのスタイルは、榊莫山の真骨頂です。
「行」一文字に込められた莫山の作品

よしお兄さんが特に気になった作品は、『行(いく)』の一文字。
(よしお兄さん)
「まっすぐと素直にシュッといっている部分とか、いろいろ考えちゃいますよね」
(学芸員・道田美貴さん)
「『行く』だけれども、莫山的には『行ル(みる)』を『行ってみる』という意味合いに重きを置いて書いた作品です」
(よしお兄さん)
「その感覚が……いいなあ」
一文字の書に込めた奥深い意味。それを知ると、ますます作品から目が離せなくなります。
他にも見どころは、「詩書画一体」と呼ばれるスタイルの作品群。詩と書と絵を一体化させた表現形式で、四季折々の花や野菜、故郷である伊賀の美しい景色などが描かれています。三重の自然を愛した榊莫山の表現にも注目です。
“やんのかステップ”の猫!三重のお殿様・増山雪斎の繊細な絵画

続いての推しポイントは、江戸時代の「長島藩」(現在の三重県桑名市長島)のお殿様だった増山雪斎の絵画です。増山雪斎と関連画家の作品26点が展示されており、現在は高校生以下先着2000名に、雪斎の人生を描いた漫画がプレゼントされるうれしい企画も行われています。
展示室で目を引いたのは、猫を描いた一枚の作品。担当スタッフの村上さんは、猫のポーズについて思わずこんな表現を使いました。
(学芸員・村上敬さん)
「『やんのかステップ』ですね」
(よしお兄さん)
「実際の猫をしっかり観察しないと描けないような絵ですよね」
増山雪斎のすごいところは、学者のような観察力です。当時はカメラがない時代。一瞬をとらえ、単にリアルなだけでなく、生き物としての姿をよく描いています。

(よしお兄さん)
「本日の推しどころキャッチコピー!『遊』。お二人とも遊び心が作品に表れていましたよね」
榊莫山も増山雪斎も、ジャンルや常識にとらわれず“遊ぶ”ように作品を生み出した芸術家。その遊び心に触れに、ぜひ「三重県立美術館」へ足を運んでみてください!
CBCテレビ「チャント!」2026年5月20日放送より



