多くの人に道の魅力を伝えたい…“廃道”に人生を捧げる道マニア・石井あつこの妥協なき探索に迫る!
ミキの昴生と亜生がMCを務める、全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』。今回は、全国800か所以上の道を巡ってきた道マニアの石井あつこさんに密着した特別編。初めてロケに参加した昴生と一緒に、廃道を巡った回(2026年1月1日放送)に収まりきらなかった未公開の探索シーンから、石井さんのあくなき探究心に迫ります。※廃道は危険ですので、むやみに立ち入らないでください。
昴生が置き去りに…妥協なき探索を敢行

石井さんと昴生が訪れたのは、大分県の北東部に位置する国東(くにさき)半島。海岸沿いには国道213号が走り、そのルーツは明治時代に造られたトンネル主体の車道。幾度もの改修を経て現在の姿となりましたが、今もなお、当時の面影を色濃くとどめる旧道や隧道が数多く残っています。

そんな国道213号を走り目的の廃道を目指す中、昴生が間近で見てみたいと、予定にはなかった隧道に急遽立ち寄ることに。石井さんが初めて国東半島の隧道巡りをした際に訪れたという、思い入れがある「松ヶ尾隧道」を間近で観察しました。

明治42年開通当時の面影を目に焼き付け、いよいよ目的地へ…という所で、「松ヶ尾隧道」の手前から分岐する道を偶然発見し、押さえきれない探究心が発動する石井さん。
昴生を置き去りにし、一人山を駆け上がっていきます。妥協なき探索を敢行するほど廃道には目がないようで、隙あらば探索し始める石井さんに、「とんだじゃじゃ馬だぜ。どこ行くんだ…」と昴生。

その道は、明治時代から現在までの地形図に一度も記されていませんでしたが、お地蔵様やお墓などがあるため、地元の人が現在も使っている道ではないかと石井さんは考えます。
「廃道の匂いがする」探求心が発動するとまっしぐら

2人は、ようやく目的の場所に到着。しかし、道中でも藪をかき分けながら寄り道する石井さん。「私、こっちに行ったことない」と昴生と二手に分かれ、「会えなかったらあとはお願いします」と石井さんは山の中へ消えてしまいます。
「何でこんなことなったんや!なんでなんで…」と心もとなく一人歩きながらつぶやく昴生に対し、目を輝かせながら山の中を探索する石井さん。藪から出てきた石井さんと無事に合流できたものの、昴生は思わず「衝撃映像やろ…」と吐露。
(道マニア・石井あつこさん)
「峠道を見つけた。隧道ができる前の道が繋がっていたが、そっちに行ったら怒られそうだったんで戻ってきた」
(ミキ・昴生)
「正直怒る寸前ですよ、これは(笑)」

明治時代より前に使われていたと推測される峠越えの道を発見した石井さん。地形図を確認すると、石井さんが進んだ先には点線で表記された徒歩道が描かれています。

予定にない探索で時間を費やし、やっとの思いで目的の廃隧道に到着。姿を現したのは、明治34年に開通した初代「竹田津(たけたづ)隧道」。昭和33年まで使われた延長360mの隧道で、壁面には剥き出しになった石やノミなどの痕跡も見られます。
隧道を堪能した後、下山中にも石井さんの探求心が発動。「雨が降った時に流れる水を逃がすために昔造られた暗渠」と、古い暗渠を発見し暗渠の中を歩きます。
さらに、何も告げずに再び一人山へ入っていく石井さん。昴生は「一言ないなぁ。絶対なんか言うてほしいなぁ」とつぶやき、「こりゃ大変や…。どこ行ってん」とあきれた様子。

しばらくすると石井さんは戻ってきて、「私がさっき途中でやめた江戸道に行くルートがあった。道の形が似ているので、たぶん一緒。古い道だけど、すごく立派」。
廃隧道の手前で分岐する江戸時代に使われていたと推測する道に繋がる場所を発見し、その道と分岐した道が同一のルートである可能性が高いと考えます。
その後、初代「竹田津隧道」が造られた明治時代以前に使われていた峠越えの道と予想し、痕跡を探索しましたが見つからず…。
(ミキ・昴生)
「すごい嗅覚ですね」
(道マニア・石井あつこさん)
「廃道の匂いがする」
普段の探索も同じように、気になる場所があれば調べ続ける石井さん。そのせいか、目的地に着かないパターンもあるそう。昴生を振り回しながらも、この日のロケは幕を閉じました。
納得できる結果が得られるまで探索

どうしても諦めきれなかった石井さん。「竹田津隧道」が完成前に使われていた峠道なのか確認するため、ロケの翌日に一人で再度探索することに。
(道マニア・石井あつこさん)
「古い石積みが残っているので、隧道前に使われていた古道の一つなのか気になる」

再探索の結果、畑などへ行くため使われていた道だったのではと考察。しかし、どうしても峠越えの道を見つけたいという強い思いから、後日プライベートで再々探索をしたとのこと。
(道マニア・石井あつこさん)
「古いお地蔵様を見つけて、よく見ると字が彫ってあり、竹田津と見目(みめ)を結んでいた峠道の一つであろうと確信を得ることができた」

発見したお地蔵様には『みぎ たかしま』『ひだり みめ』と記されており、見目(豊後高田市:ぶんごたかだし)に行く道を指し示す道標だったとのこと。西の見目の集落と北の高島の集落を指すものと見られ、かつて往来するための道があったことが分かるそう。

そして、道標が示す先には、江戸時代中期、宝暦12年に建てられたとみられるお墓が存在。さらに進むと、見目へと繋がっていたことから、再再探索した道が江戸時代の峠道であると確信したと石井さんは言います。
これまで番組ロケに行くこと35回。全国各地の魅力的な廃道を紹介してくれた石井さんは、これからもより多くの人に道の魅力を伝えるため、まだ見ぬ廃道を追い続けます。
CBCテレビ「道との遭遇」2026年3月31日(火)午後11時56分放送より





