神奈川県の温泉地に潜む“謎の歩道橋” 一角に4本の歩道橋が密集するワケとは?

全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道を紹介。今回は、神奈川県の温泉地に潜む“謎の歩道橋”の解明に挑みました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
一体なぜ…?4本の歩道橋が密集する道

「湯河原の一角に、歩道橋が密集している道がある。2車線道路の上に歩道橋が連続で架かっている」と道マニア。湯河原駅の西エリアで東海道新幹線の線路北側には、わずか200mほどの間に4本の歩道橋が架かる不思議な一角があります。

錆びた欄干に植物が覆う古びた歩道橋が連続して架かっており、銘板には「1966年建造」「3号陸橋」などと書かれています。
歩道橋の入口の階段は封鎖されていませんが、地図からは歩道橋の先に道が続いているように見えません。
実際に歩道橋を渡ってみると、その先には住宅街が。また、歩道橋から続く細い道には、歴史を感じさせる街灯や木の電柱が現れる場所も。

中でも、新幹線の線路から一番遠い4つ目の歩道橋の先が気になると言う道マニア。突如、平場と道幅の広い大きな階段が現れ、不思議な光景が広がります。かつてこの場所には、大きな階段を必要とする何かがあったのか…?
土地所有者のための歩道橋!?かつて有料道路だった「オレンジライン」

近くの集落に住む地元の方によると、この地域一帯にはかつて、広大なみかん畑が広がっていました。しかし、1964年の東海道新幹線開通に合わせて、周辺の道路整備も本格的に始まることに。
海沿いを走る国道135号の渋滞緩和を狙い、山側に新しい道路の建設を計画。その道は、沿道のみかん畑にちなんで「オレンジライン」と名付けられ、1987年まで有料道路として利用されました。現在は町道となり、無料で通行できる道路として使われています。

オレンジラインの建設の際、畑の土地の一部を明け渡した人たちに対する補償として歩道橋を架設。当時、それぞれ土地の所有者が違ったため、短い区間に4本の歩道橋が設置されることになりました。
現在、みかん農家は廃業しましたが、跡地には住宅街があるため、歩道橋は湯河原町が管理し今も残されています。

中には、みかんを運ぶための農業用モノレールのレールが残る歩道橋も。かつてその土地の所有者は、対岸で収穫したみかんを台車で運ぶため歩道橋にモノレールを設置。あえて歩道橋に傾斜をつけることで、台車がスムーズに走るよう工夫されていたそうです。

また、歩道橋の先にある大きな階段の下にはかつて、町営住宅が20軒ほど存在していたそう。たくさんの人が住んでおり、多くの住民が行き来するために道幅の広い階段が造られました。しかし、次第に住民は減り、居住者がいなくなったため、6年ほど前に更地にしたとのことです。
CBCテレビ「道との遭遇」2025年7月29日(火)午後11時56分放送より
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