なぜ森林の中に橋が?千葉県道「生実本納線」の未開通区間から謎を解明する旅

全国の道に特化したバラエティ番組『道との遭遇』では、道マニアがイチオシの道を紹介。今回は、千葉県にある奇妙な道“奇道(きどう)”を巡りました。(この記事では道情報だけをまとめてご紹介します)
40年間進んでいない!?県道「生実本納線」にある未開通区間

千葉市から茂原市(もばらし)を結ぶ、県道67号「生実(おゆみ)本納線(旧千葉外房有料道路)」。本来直進できるはずの生実本納線が、鎌取(かまとり)IC付近で途切れ、未開通区間を挟んで東側は県道20号「大網(おおあみ)街道」に、西側は「磯辺茂呂町線」に合流しています。

道マニア曰く、千葉県は奇道が多いそうで、今回巡った生実本納線も道マニアが以前より気になっていた道のひとつ。千葉県民にとって大きな役割を担う主要地方道が、一部未開通のままとなっており、「その空間には謎の橋がひっそりと佇んでいる」と言います。
生実本納線の上りと下りの間に挟まれた中央の広い空き地に本線ができる計画だそうですが、40年間工事が進まず、いまだ未完成の状態だそう。
地元の方によると、用地買収が難航し、生実本納線の鎌取IC付近の本線だけ40年間未開通だったことが判明。しかし、2024年8月から工事が再開され、周辺の整地が進められているそうです。
未開通区間にある橋は何のため?森林に佇む“謎の橋”の正体とは

未開通区間の森林に通じる未舗装の道があり、森林を抜けた先には30mほどの“謎の橋”が存在。さらにその南には、配水池があります。※関係者以外立入禁止区間です
橋は道路の下を横断する道や水路などに使用するボックスカルバートになっており、その天井部分は一般的なボックスカルバートより厚みがあります。
実は森林と配水池を繋ぐこの橋の内部には配水管が通っており、「工業用水を通すのが主目的」と道マニア。

昭和48年、この橋は配水池と同時期に建設され、北の印旛沼(いんばぬま)から取水し、かつて多く存在した製鉄所などに工業用水を供給。現在でも各方面への配水が行われているとのことです。
CBCテレビ「道との遭遇」2025年5月6日(火)午後11時5
番組紹介
