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認定マークに注目!女性が働きやすい企業・職場の見つけ方とは?

認定マークに注目!女性が働きやすい企業・職場の見つけ方とは?
CBCテレビ me:tone編集部

ロールモデルではなく、身近な「隣の女性」が持つリアルな本音を取材・発信することで、「今」を生きる女性たちを応援したい――。 そんな思いから、CBCテレビは「me:tone編集部」を立ち上げました。

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職場復帰・再就職準備のセミナー画像は【こちら】

前半の記事では、出産・育児などで離職した15名の女性が参加した『ママ・ジョブ・あいち』の復職セミナーに密着し、彼女たちが抱える不安や、働く目的を見つめ直すヒントをお届けしました。

続く後半の本記事では、前半で浮かび上がってきた「悩みの背景」をさらに深堀りします。 女性が再び働く際、もっとも大きな壁になるのが「家庭との両立」。
一方で、企業側は少子高齢化により慢性的な人材不足が続き、有効求人倍率は1.20倍と“売り手市場”の状態続いています。

では、この 働きたい女性のニーズ と 人材を求める企業のニーズ を、どうマッチングさせていけばいいのでしょうか。
本記事では、復職を考える女性たちのリアルな声を手がかりに、社会の動向、女性の活躍を支援する企業の特徴や子育てサポート企業の見つけ方など、再スタートに役立つ情報をご紹介します。

(取材・報告;me:tone編集部)

復職を目指す女性たちにインタビュー

名古屋駅前にある『ウインクあいち(愛知県産業労働センター)』の17階フロアに集まった15名の女性。まずは、彼女たちが今、再就職を目指す理由や不安、今後の人生設計について話を聞きました。

CBCテレビ me:tone編集部

Aさん(30代女性/子どもあり)
「結婚を機に仕事を辞めて、北海道から愛知県に引っ越してきました。以前はフルタイムの営業職でしたが、育児が想像以上に大変で、精神的にも体力的にも営業に戻るのは難しいと感じています。今は、お金よりも家族時間や自分の人生の豊かさを優先できる働き方を探しています。」

Bさん(30代女性/子どもあり)
「以前は看護師、保健師、ケアマネとして働いていました。子どもが1歳にり再び働きたいと思っていますが、今の私の条件では子どもを保育園にも預けられず、就職活動をするにも託児にお金がかかってしまって…どうしたらいいのか困っています。」

Cさん(40代女性/子どもあり)
「事務職で正社員として20年働いてきましたが、子どもが小学校に上がったら下校時間が早くなり、学童に長時間預け続けるのが気になって退職しました。でも、働くのが好きなのでリモートで働く選択肢も迷っています。」

Dさん(50代女性/子どもあり)
「育児休業なども利用しながら30年間福祉系の事務を続けてきましたが、親が高齢になってきたため、働き方を見直し、退職しました。今は社会福祉士とファイナンシャルプランナーを目指して通信制大学で勉強中。勉強中の孤独感を払拭して、また働くぞ!という気持ちを奮い立たせたくてセミナーに参加しました。」

背景は異なりますが、結婚や出産、子育て、介護など、キャリアを中断せざるを得なかったリアルな事情が伝わってきました。一方で、離職したからこそ「改めて働きたい気持ちが芽生えた」「資格取得の時間が持てた」と、前向きな声も少なくありませんでした。

すべての経験を活かして再スタートへ

今回のセミナー『Reスタート!私らしく働く準備をはじめよう』の講師は、教員からキャリアコンサルタントへと転身した津村 美紀氏。

ブランクのある女性たちが考える「資格は取るべき?」「どんな会社を選ぶ?」「正社員かパートか?」といった悩みに、具体的なアドバイスや指導を行っています。

CBCテレビ me:tone編集部

津村さん:「私自身、若い頃は完璧主義だったけど、3人の子育てを経験して割り切る力がつきました。1日24時間という限られたなかで、頑張って70%で良い!失敗しても次に活かせば良い!と思えるようになりました。」

実際、子育てをしながら働いている方を対象に『両立のコツ』をアンケートしたところ、
1位:パートナーや家族との協力
2位:家事を上手に手抜きする

という結果に。

また、育休中の過ごし方では、1位が「復職後の分担について夫婦で話し合い」、2位以下も「キャリアを見直す」「人脈を広げる」など、前向きな時間を過ごしていることが分かりました。

津村さん:「周囲との協力体制を作ることが復職成功の大きなポイント。パートナーや子ども、親御さん、ママ友、地域の有料サポートなど、使えるものはチェックしておくと、いざという時に安心ですよ。」

『認定制度マーク』で見る、働きやすい企業の探し方

数多くある企業のなかから、少しでも自分に合う場所を見つけるひとつの目安が『認定制度マーク』。

津村さん:「一定の基準を満たしている企業には働きやすさを示す認定マークが与えられているんです。」

●子育てとの両立:くるみん・プラチナくるみん・トライくるみんマーク
従業員の子育てを支援する企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。男性の育児休業等取得率や女性の育児休業等取得率、残業時間など、国が定める一定の基準を満たしていることや、育児とキャリアの両立支援のための新しい制度導入など、より積極的な取り組みを行っていることが条件となります。

●女性活躍推進:えるぼし・プラチナえるぼし認定
女性活躍推進法に基づき、女性の活躍を積極的に進めている優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度です。女性の採用比率や平均勤続年数離職率、 残業時間、柔軟な働き方の推進、管理職に占める女性の割合や正社員への転換、再雇用制度などの実績など5つの評価項目について一定の基準を満たしているかを審査しています。

●従業員の健康:健康経営優良法人認定制度
従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践している、特に優良な大企業や中小企業などを経済産業省と日本健康会議が共同で「見える化」し、社会的に評価される環境を整備するための顕彰(表彰)制度です。

また、愛知県が独自に認定している制度もあります。

●女性活躍推進(愛知県):あいち女性輝きカンパニー
愛知県が、女性の活躍促進に向けた取り組みを行っている企業を認証する制度です。これは、国が行う「えるぼし認定」の愛知県版のような位置づけで、地域に根差した女性活躍を応援することを目的としています。

●ワークライフバランス:愛知県ファミリー・フレンドリー企業
愛知県が、仕事と家庭(子育て・介護など)の両立支援や、多様で柔軟な働き方を推進する企業を登録・紹介する制度です。「くるみん・プラチナくるみん」と同様に、従業員が仕事と私生活を両立しやすい環境づくりをしている企業を応援することを目的としています。

津村さん:「他にもさまざまな認定制度やマークがあるので、企業選定の参考にしてみてください。また、求人サイトで気になる会社があったら、直接その企業のホームページで採用ページや企業理念なども見てみると良いですよ。」

あいち女性輝きカンパニーロゴと愛知県ファミリー・フレンドリー企業マーク

また、こうした認定企業などを紹介しているサイトとして『あいち女性の活躍促進応援サイト』、『ファミフレネットあいち』、『あいちYOU休ナビ』などもおすすめだそうです。

自分だけの感覚を信じて、ご縁探しを

後半のグループワークでは、参加者の悩みや気づきがどんどん言語化されていきました。

「お金のためと思っていたけど、実際は条件を優先している自分に気が付きました。」
「子どもの病気で休みやすい会社なんて無いだろうと思っていたけど、認定企業を調べてみようと思いました。」
「通勤の便利さも大事だと気付きました。」
「パワハラ経験がトラウマでしたが、今日参加して前向きになれました。」

セミナー参加前は漠然とした不安を抱えていた女性たちが、より具体的な悩みや目標を口にしていたのが印象的でした。

CBCテレビ me:tone編集部

津村さん:「良い会社の定義は人それぞれ。女性が多いほうがいい場合もあれば、人数が多いところが良い方、またその逆という方もいらっしゃると思います。自分の肌感覚を信じて、ワクワクする会社を探す気持ちで見学に行ってみると良いと思います。」

復職には
●まず自分らしさを見つめること
●周囲のサポート体制を整えておくこと
●日頃から情報収集をしておくこと
●今の自分に合う会社を見つけること
が大切だと分かりました。

津村さん:「家庭や子育てだけでなく、自分の人生を考えるとなると選択肢も変わります。ブランク期間は決して無駄ではありません。今だからこそ得られる経験や学びがあります。、皆さまの人生が、ここからさらに輝きを増すことを応援しています。」

女性がキャリアを継続する上で、家庭生活と仕事の両立は最大の課題です。人材不足が進むなか、女性のキャリアが埋もれてしまわない社会にするために、企業も働く人も“支え合える環境”をつくっていくことが求められています。

そして「女性が輝ける企業」は、きっと男性にとっても働きやすい場所。
誰もが自分らしく働ける社会へのヒントが、ここに詰まっていました。

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