「免疫力」風邪をひかない人は何が違う?…専門医に学ぶ!免疫力をアップする方法

2024年1月21日(日)放送 【第590回】
「免疫力」風邪をひかない人は何が違う?…専門医に学ぶ!免疫力をアップする方法

サマリーSummary

ゲスト:南野陽子
ドクター:純真学園大学 客員教授 医学博士 飯沼一茂
風邪などの感染症によくかかる人とかからない人。その差は「免疫力」にあるかもしれません。免疫とは、ウイルスや細菌などの異物や病原体から身体を守る防御システムの事。年齢と共に低下し、普段の過ごし方によっても大きな差が出るのだとか。そこで今回は、免疫力を下げる悪習慣や免疫力をアップする方法などを専門医に教えてもらいました。

身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。
メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。
ドクターは、純真学園大学 客員教授 医学博士 飯沼一茂先生です。

今回のテーマは「〜風邪をひかない人は何が違う?〜免疫力を下げる意外な悪習慣」

風邪などの感染症によくかかる人とかからない人。その差は「免疫力」にあるかもしれません。免疫とは、ウイルスや細菌などの異物や病原体から身体を守る防御システムの事。年齢と共に低下し、普段の過ごし方によっても大きな差が出るのだとか。そこで今回は、免疫力を下げる悪習慣や免疫力をアップする方法などを専門医に教えてもらいました。

免疫の基礎知識

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

<免疫とは?>
免疫とは、ウイルスや細菌などの異物や病原体から身体を守る防御システムの事。免疫機能は20歳頃が最も高く、50歳頃にはその効果が約半分以下に落ちてしまうのだとか。また、普段の過ごし方によっても大きな差が生まれやすいそうです。

<抗原と抗体の違いは?>
抗原とは、身体に侵入するウイルスや細菌などの病原体そのもの。抗体は、病原体などと直接闘う物質で免疫が持つ機能の一つだそうです。

実はすごい!免疫力を保つ唾液の働き

<感染症予防のカギは「粘膜」にあり!>
免疫には、大きく「全身免疫」と「粘膜免疫」の2種類があります。「全身免疫」は、病原体などが身体に侵入してから動き、重症化を抑える働きがあるそうです。一方「粘膜免疫」は、身体に侵入する病原体などを防ぐ働きがあり、ウイルスや細菌が口や鼻から侵入してきた直後に、身体の中に入らないようにシャットアウトしてくれるのだとか。その「粘膜免疫」の中で、重要な役割を果たすのが唾液だそうです。

<免疫力と唾液の関係>
先生によると、抗体の一種「IgA」は唾液の中などに含まれており、ウイルスなどの病原体が侵入した時に中和(無毒化)し、感染そのものを阻止する事ができるそうです。そのため、唾液を増やす事は感染予防のために重要なのだとか。一方、唾液量が少ないとIgAの量も少ない可能性があるため注意が必要だそうです。

風邪など感染症の原因にも!?唾液を減らす落とし穴

<唾液を減らす落とし穴(1)「よく噛まない」>
人は噛む事で口の周りの筋肉を使います。すると、口の中にある「唾液腺」が刺激され唾液の分泌が増加するのだとか。一方、噛まずに早食いをすると唾液の分泌が少なくなってしまうそうです。

<唾液を減らす落とし穴(2)「口を開けていびき」>
口を開けて寝ると唾液が蒸発し、唾液量も減少します。そのため、ウイルスが侵入しても防ぎきれなくなってしまうのだとか。しかも、いびきをかきやすい人は、普段から口呼吸になっている事も。すると、口の中の唾液はどんどん蒸発し、睡眠中でなくても風邪などの感染症にかかりやすくなってしまうそうです。

<IgAの分泌量を減らすNG習慣>
IgAの分泌量は、睡眠6〜8時間が最も多く、5時間以下と9時間以上では減ってしまうそうです。そのため、睡眠時間は短すぎても長すぎてもNGなのだとか。また、ストレスや疲労もIgAを減らす大きな原因になるそうです。

唾液を簡単に分泌させる方法

CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』

唾液の分泌量を簡単に増やす方法を2つご紹介します。どちらもいつ行っても良いそうですが毎日続ける事が大切だそうです。

<唾液を簡単に分泌する方法(1)>
人差し指から小指まで4本の指を頬に当て、上の奥歯付近を後ろから前に向かって10回まわす。

<唾液を簡単に分泌する方法(2)>
両手の親指を揃えて顎の真下に当て、突き上げるように10回押します。この時、無理に押さないように気をつけてください。

量だけじゃない!ポイントは「IgA」の若返り

<加齢とともにIgAの物覚えが悪くなる!?>
免疫は、一度感染した病原体に再度感染した時に初回よりも迅速に病原体を攻撃する「免疫記憶」という機能を持っています。IgAにもその機能がありますが、加齢とともに物覚えの悪いIgAが増えてしまうのだとか。すると、病原体への反応が鈍り風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまうそうです。

<若いIgAを作るには「パイエル板」が大切>
免疫機能を高めるのに大切なのは、できるだけ若いIgAを作る事だそうです。その鍵となるのが「パイエル板」。パイエル板とは、小腸の壁にあり、IgAを作る免疫細胞が多く集まる場所。病原体などをパイエル板の免疫細胞たちに触れさせ、人体にとって敵の特徴を学習させる働きがあるのだとか。そのため、パイエル板をゲンキにすると若いIgAを作る事ができるそうです。

<パイエル板をゲンキにする栄養素「ビタミンB1」>
パイエル板をゲンキにするには、ビタミンB1を摂取する事がおすすめだそうです。ビタミンB1は、大豆・鰹節・アーモンド・たらこ・豚肉・うなぎなどの食材に含まれていますが、多くの方が不足しがちだそうです。

<先生オススメ!ビタミンB1を含む「豚肉」>
ビタミンB1を豊富に含む食材のなかで先生の一押しは「豚肉」。豚肉には牛肉の約10倍のビタミンB1が含まれているそうです。オススメのメニューは豚肉の生姜焼き。具材としてニラや玉ねぎを加えるとビタミンB1の吸収率がアップするのだとか。さらに、ビタミンB1は水に溶けやすいため栄養が余すことなく摂れる豚汁などの汁物もオススメだそうです。

身体を温めると免疫力がアップ!?

先生によると、体温を1℃上げると免疫力が大幅にアップするそうです。そのため、風邪などの感染症対策には身体を温める事も大事なのだとか。体温を上げるのにオススメの方法は、入浴。40℃くらいの湯船に10分程度入る習慣をつけると良いそうです。

(2024年1月21日(日)放送 CBCテレビ『健康カプセル!ゲンキの時間』より)

関連リンク

あなたにオススメ

RECOMMENDATION

エンタメ

ENTERTAINMENT

スポーツ

SPORTS

グルメ

GOURMET

生活

LIFE