ドラフト1位・中西投手が日本一になった夜、竜党は来季の優勝を信じて杯を上げた
中日ドラゴンズのドラフト1位指名の中西聖輝投手が、17奪三振の快投を見せた当日の夜、名古屋市内では、竜党が集まってのシーズン納会が開かれ、そんな明るい話題も含めて大盛り上がりとなった。(敬称略)
圧巻の17奪三振で日本一
青山学院大学のエースである中西投手は、2025年(令和7年)11月19日に神宮球場で行われた明治神宮大会の決勝に先発した。立命館大学相手に、わずか2安打しか許さず、奪った三振の数は実に17個。締めくくりも5者連続三振という、圧巻のピッチングで大学日本一に輝いた。これだけの投手をドラフト会議で単独指名できたことに、ドラゴンズファンとしては万歳を叫びたい気持ちだった。
熱烈な竜党が大集合!
そんな勢いのまま、当夜に開催されたファン有志の納会も、プレーボールを迎えた。今回は熱烈な竜党11人に加えて、これも熱烈な鷗党、すなわち千葉ロッテマリーンズのファンも、涌井秀章投手がロッテ時代に背負った背番号「16」のユニホームと共に特別参加した。毎年「納会」と同時に「日本一早い祝勝会」を名乗っているだけに、開宴は「2026年、ドラゴンズ優勝おめでとう!」と唱和しての乾杯となった。
現役ドラフトはどうなる?

シーズンのふり返りでは、Aクラスまであと一歩という試合でことごとく負けたことを悔やむ声が多かった。特に、横浜DeNAベイスターズの藤浪晋太郎が先発した2試合に、死球を警戒して、左打者ばかりの打線を組んだことに対しては厳しい感想が飛び交った。また、中西投手を1位指名できたドラフト会議の成功を祝うと共に、近づく現役ドラフトでは、どんな選手が対象になるのか、そんな予想にも熱がこもった。現役ドラフト1期生の細川成也が年棒1億円を突破する“大成功の見本”となっただけに、ドラゴンズファンの関心度は高い。
ドラゴンズクイズに全集中!
恒例のドラゴンズクイズは、今回は3問ということで、ドラゴンズ検定1級公認認定者である不肖・筆者が出題させていただいた。三者択一問題なので、全問ご紹介させていただく。
Q1:
今シーズン、井上ドラゴンズは3年連続の最下位にピリオドを打ち「4位」だったが、過去に「4位」を経験していない監督は誰か?
(1) 山内一弘
(2) 星野仙一
(3) 髙木守道
Q2:
ドラゴンズの2軍は14年ぶり7度目の日本一になり、MVPは仲地礼亜投手だった。では初めてのファーム日本一、1990年(平成2年)のMVP選手は誰か?
(1) 筒井荘
(2) 清水雅治
(3) 土屋鉄平
Q3:ドラゴンズはドラフトで青山学院大学の中西聖輝投手の単独指名に成功したが、同じ青山学院大学からドラフト1位で、1986年(昭和61年)に入団した斉藤学投手(現・福岡ソフトバンクホークス所属)は、トレードされるまでの4年間、ドラゴンズでは1勝もできなかった。では、負け数はいくつ?
(1) 1敗
(2) 2敗
(3) 3敗
クイズの正解はこちら
Q1は(1)が正解。山内監督は1984年(昭和59年)から3年間指揮を執り、2位、5位、5位だった。ただ、監督3年目は成績不振によりシーズン途中に休養した。
Q2は(2)が正解。筒井荘は2000年(平成12年)、土屋鉄平は2004年(平成16年)にそれぞれMVP。この他にも、鈴木義広や前田章宏ら現在は球団職員の選手もMVPを獲得した。
Q3は(1)が正解。残念ながら、青山学院大学出身の投手は、東京ヤクルトスワローズの石川雅規以外は、あまり活躍できていない印象がある。中西投手には是非、そのジンクスを覆してもらいたい。
納会の“クライマックスシリーズ”

ここ13年にわたってドラゴンズはクライマックスシリーズに出場していない。会では、ポストシーズンに期待する願いを込めて、“クイズ延長戦”も実施した。ドラゴンズOBで野球解説者の川上憲伸さんからいただいたサインボールが賞品となった。米メジャーでの憲伸さんと福留孝介さんの対戦成績という、実際のドラゴンズ検定1級で出題された問題などで、貴重なサインボールを競った。憲伸さんの現役時代の背番号は「11」。中西投手が青山学院大学で背負ってきた番号は「11」。そんな縁(えにし)も盛り上がりに一役買って、閉宴まで話題は“ドラゴンズ一色”だった。
納会の最後は全員で一本締め。もちろん、来季のドラゴンズ日本一を願ってなのだが、「来季の優勝おめでとう!」ではなく、本当の意味で祝杯を挙げる納会を15年ぶりに開催したい。ドラゴンズ、いよいよ球団創設90周年の記念シーズンを迎える。
【CBCマガジン専属ライター・北辻利寿】
※中日ドラゴンズ検定1級公式認定者の筆者が“ファン目線”で執筆するドラゴンズ論説です。著書に『愛しのドラゴンズ!ファンとして歩んだ半世紀』『竜の逆襲 愛しのドラゴンズ!2』(ともに、ゆいぽおと刊)『屈辱と萌芽 立浪和義の143試合』(東京ニュース通信社刊)ほか。










