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「イーグルス松坂大輔、誕生」の可能性があった衝撃事実―。あらためてドラゴンズ球団、森前監督の英断に拍手と喝采を

「イーグルス松坂大輔、誕生」の可能性があった衝撃事実―。あらためてドラゴンズ球団、森前監督の英断に拍手と喝采を

【あるドラライターの参考書的サンドラ活用法】
CBCテレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜日午後12時54分から東海エリアで生放送)をみたコラム

4週にわたって放送された“松坂世代スペシャル座談会”の最終回に衝撃事実が明かされました。
秘話を引き出すきっかけを作ったのは森本稀哲さん。座談会の収録に参加できなかったためVTRでの出演。集まったメンバーを見てピンときた森本さんは「平石、小谷野、後藤と楽天メンバー(が揃っている)。これ、引退間近の大輔を勧誘する気だ!」と注意を促します。この話題について進行役の若狭敬一アナウンサーが、イーグルス・平石洋介監督に振ってみると、「コレ言っていいのかな・・・」と平石監督の口から衝撃的なウラ話が語られたのです。

「大輔を獲りましょう」―。平石コーチ(当時)がイーグルスの球団社長に進言

「大輔がホークスを退団した時に、じつはウチの社長に『大輔を獲りましょうよ』と話をしたことがあるんです」

この話を聞いた松坂大輔投手本人も「知らなかった」と驚きの表情に。若狭アナから「もしイーグルスから入団テストの誘いがあったらどうしていたか?」との問いに、松坂投手が次のように答えます。

「僕はドラゴンズから先にオファーがあって、ドラゴンズを選んだだけなので」

松坂投手のこの言葉をそのまま捉えるならば、「先に契約を結んでくれる球団を選んでいた」ということ。

もしも、約1年前の2017年12月21日に入団テストを行うと発表していなければ・・・。もしも、1月23日の入団テストで即日合格を出していなければ・・・。

「ドラゴンズ松坂大輔、誕生」は実現されず、喜びと興奮を与えた松坂フィーバーはイーグルスファンのものになっていたのかもしれないのです。
そんな恐怖もただの幻なのだと、すぐに安堵できる現実を与えてくれたのは他でもなくドラゴンズ球団。今となってはまるで無かったことのようになっていますが、松坂投手の獲得に向けた動きが報道された当時は賛否両論がありました。“否”の中には辛らつな発言をされたOBの方もいたほど。だからこそ、英断を下したドラゴンズ球団にはあらためて拍手と喝采を送りたくなります。とくに批判を一身に受け止めていたのが森繁和前監督。その男気は忘れられません。

今こそ「平成の怪物」の復活を支えた男・森繁和に最敬礼を

「松坂がここで辞めるのか、まだやるのかは分からないが、そういう道を私が作ってもいいのかなと感じたことは間違いない」

ライオンズ時代に2軍投手コーチとして松坂投手のプロ入りを知る森前監督の言葉には親心が滲み出るものでした。「バックアップする」との約束どおり、松坂投手の体に細心の注意を払ったローテーションを組んで故障の再発を防いだことが、復活を後押ししたことは揺るぎない事実。来季、ローテの一角として中6日で回る完全復活を目指すことができるのも、段階を踏めた今季があるからこそ。球界を代表するスーパースターにふたたび輝きを与え、多くの野球ファンに歓喜をもたらした森繁和前監督に、今こそ感謝の意を込めた最上級の敬礼を―。これからも松坂投手の活躍を目にするたびに、僕の中からこの想いが消えることはないと思います。

今までも、これからも、ドラゴンズは我らが誇れる球団だ!

松坂投手の入団を通じて「やっぱりドラゴンズのファンでよかった! ファンとして誇れる球団だ」と思わせてくれる2018年でした。ドラフトではかつてない期待を抱かせてくれる根尾昂選手を筆頭に楽しみな新人選手が加わり、優勝を絶対的な目標として掲げる与田剛新監督はどんな野球を見せてくれるのか―。今から2019年のシーズンが待ち遠しくて仕方がありません。
もう、正直、「○年連続△クラス」とか飽きました! そういうのは目にするのもお腹いっぱいなので書き記すのもやめます。それと「○年ぶりの□クラス入り」とか、「○年ぶりの△クラス脱却」も、それほど魅力的ではありません。今、ドラゴンズに吹き荒んでいるのは逆風ではなく追い風。この上昇気流を逃す手はないでしょう。流れに乗って目指すはただひとつ。セ・リーグの頂点を極めて日本一に。
末筆ではありますが、ドラゴンズファンのみなさん、来年もよろしくお願いします。

ドラゴンズライター高橋健二

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