自転車に乗っている子どもも車道を走行するべき?意外と知らない自転車の交通ルール

2022年10月3日(月)放送
自転車に乗っている子どもも車道を走行するべき?意外と知らない自転車の交通ルール

歩道から突然車道に出てくる自転車。危険な運転をする自転車と、歩行者・自動車の事故が相次いでいます。自転車は「原則、車道を走るのがルール」とされていますが、幼い子どもが自転車に乗るときも車道を走らないといけないのか、疑問は尽きません。知っているようで知らない、自転車の交通ルールを調べました。

疑問①:自転車は危険な場所でも、車道の左端を走行しなければいけない?

CBCテレビ:画像 『チャント!』

自転車は法律上では「軽車両」とされています。車の仲間なので原則、車道の左端を走るのがルールですが、道路の路肩に車が荷下ろしなどのために停車していることも珍しくありません。

路肩の車を避けようとすると自転車は車道の真ん中に出てしまうこともあり、自転車と車の双方にとって非常に危険な状況に。こんな場合でも、自転車は車道を走らなければいけないのでしょうか。

(市民・自転車フォーラム・木村雄二理事長)
「自分が危険を感じたり、車道を走ることが怖いと思ったら(歩道に)上がっていただいて結構です」

専門家によると、車道を走る方が危ないと思う場合は歩道を走ってもOKとのことでした。

また、「自転車通行可」の標識がある場所や、13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体が不自由な人なども歩道を走ってもいいと法律(道路交通法)で定められています。

小さな子どもは運転技術が未熟なため、交通量が多い車道を走ると、かえって危険な場合もあるからです。

疑問②:自転車も走行可能な歩道が、工事などで道幅が狭くなっている場合の対応は?

CBCテレビ:画像 『チャント!』

続いては繁華街などでよく見かける光景です。自転車も通行可能な歩道の一部が、ビルの建設工事や歩道の補修工事などで狭くなっていることってありますよね。しかし狭くなっている分、歩行者などの通行量が多いことがあります。

自転車に乗っている人にとっては、歩行者が多くいると、怖さを感じます。逆に歩行者にとっては、後ろが見えない中、猛スピードで自転車に追い越されるのが怖いと言います。

(市民・自転車フォーラム・木村雄二理事長)
「一番安全なのは、自転車を押して進むこと。自転車を降りて引いていくと歩行者の扱いになる」

他には、一本隣の脇道を選んで自転車で走行するという手もあると言います。

疑問③:横断歩道はないが歩道橋はある交差点…自転車で渡りたい場合はどうしたらいい?

CBCテレビ:画像 『チャント!』

今度は、歩道橋がある交通量の多い交差点での自転車ルールです。この交差点には自転車も通れる歩道橋がありますが横断歩道がありません。

(CBC記者)
「自転車が車と一緒に、横断歩道のないところを渡っていきます」

横断歩道のない車道を車と一緒に直進していく自転車を何台も見かけました。

警察によると、一般的に横断歩道がない交差点で車道を直進することには「問題ない」とのこと。(自転車横断帯のある横断歩道ではそちらを通行)。

しかし、この交差点には、手前に自転車の専用道路である「自転車道」があり、自転車は車道ではなく、この自転車道を走らなければならないと定められています。車道とはガードパイプで区切られていて、交差点を渡るには途中で車道に移らなければなりませんが、自転車道から途中で車道に出ることは交通違反となります。

自転車道が併設されている場合は、道路を渡りたいからと車道に出て交差点へ侵入してはいけないため、歩道橋を自転車で押して渡るのが正しいルールとなります。

自転車が走りやすく、歩行者や車にとっても安全な街づくり

CBCテレビ:画像 『チャント!』

知れば知るほど、複雑な自転車の交通ルール。2022年9月20日、名古屋市中村区で警察による自転車の取り締まりが行われました。

コロナ禍で公共交通機関を避け、自転車を利用する人が増加。自転車事故は全国的に増えており、警察も取り締まりを強化しています。

(中村警察署 落合実樹交通課長)
「自転車は非常に身近で手軽な移動手段だが、車の仲間なのでルールを守っていただきたい」

自転車を都市部の交通手段にしようという動きは、世界中で起きています。自転車が走りやすいだけでなく、歩行者や車にとっても安全なまちづくりをどう進めていくのかが今後の課題となります。

CBCテレビ「チャント!」10月3日放送より

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