毎日昼過ぎには完売!?子どもにも人気の餡玉『上玉』の魅力とは?名古屋市の老舗和菓子店『不朽園』が作る愛されフードを調査

その町以外ではあまり知られていないけど…地元の人はみんな知っている!その町で生まれ、根づく“愛されフード”。CBCテレビの加藤愛アナウンサーが全力で調査します。今回は、名古屋市中川区の『不朽園の上玉(うわだま)』です。
手間暇かけて作り上げる裏の看板商品『上玉』とは

聞き込みによると、『不朽園の上玉』は薄いようかんでコーティングされた餡玉。ブラックパールのような艶と丸みを持つ、気品溢れる和菓子だとか。
加藤アナがやってきたのは、尾頭橋商店街の入口にある『不朽園』。まもなく創業100年を迎える、名古屋を代表する最中の名店です。
「最中と比べると、随分端っこに置かれていますね」と加藤アナ。しかし、控えめな場所に置かれていても、毎日昼過ぎには売り切れてしまうほどの人気商品なのだとか。

「上玉(じょうだま)」と書いて「うわだま」と読むこの和菓子。上品な餡玉という意味が込められています。一般的なあんこは、一晩水にさらしたあずきを使うことが多いですが、『不朽園』では乾燥したあずきをそのまま煮上げる「即ごね」を採用。あんこの水分量を減らし硬めにすることで、むっちりとした食感の餡玉に仕上げています。

そして、上玉をコーティングするようかんには、波照間島産の純黒糖を使用。素材本来の深いコクを活かし、甘さは控えめに仕上げています。「黒糖の深みとあんこの甘さがものすごく合いますね」と加藤アナも絶賛。
ちなみに、お店では数種類のようかんを通年販売していますが、実は黒糖のようかんはありません。上玉だけのためにわざわざ特別に作っているのに、あえて溶かして液体に戻し、餡玉を包み込むという手間暇かけた製法なのです。
熱烈なファンも多数!期間限定の「夏玉」や「芋玉」も販売

上玉は創業当時からあるそうですが、手間暇かけて作るわりに店の端っこにひっそりと置かれています。最中の製造数が1日およそ3000個に対し、上玉はわずか15パック。それでも、およそ90個が毎日完売し、店員さんは「置けば置くほどどんどん売れる」と語ります。

主力商品ではないものの、昔から熱烈なファンが多いことから、夏にはさっぱりしたこしあんの「夏玉(なつだま)」、秋にはホクホクのサツマイモを使った「芋玉(いもだま)」を「3玉兄弟」として、毎年期間限定で販売しています。
そして驚くべきことに、この上玉のファンには小さな子どもも多いのだとか。取材時には7歳の情報提供者・春花ちゃんも登場し、「中に甘いあんこが入っていて、外がつるっとしたところが好き」と愛らしく食レポ。「子どもたちが大きさ的にも食べやすいかなと思って買ってきたら、すごく反応が良くって」と春花ちゃんの祖母も語るように、子どもから大人まで幅広い年齢層に愛されています。
加藤アナは「名古屋市中川区『不朽園の上玉』、食べなきゃ人生損しちゃいますよ」と今回の調査を締めました。100年近く愛され続ける「上玉」は、表立った宣伝はしなくても、その美味しさで世代を超えて伝えられる、まさに地元の“愛されフード”でした。
CBCテレビ「チャント!」2025年4月25日放送より
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