泉ピン子【スジナシ】小道具持参の迫真演技に脱帽!鶴瓶「どんどん出てくんねや!細かいわぁ」

【2001年3月23日初回放送】
ゲストは、自らこの番組への出演を申し出てやって来た泉ピン子。名古屋滞在時には必ずこの番組の放送を見続け、鶴瓶に直接交渉したのである。それだけに即興ドラマに対応する傾向と対策は十分すぎるくらいに研究済みだと自負しての登場だった。しかし、真のスジナシを理解しきってはいなかったのだ。

決められているのは設定だけ・・というスジナシの絶対条件があるにもかかわらず、自分が誰で相手は誰なのか?は決められているものと思いこんでいたらしい。それを知ったのはつい最近らしい。「だから夕べは、眠れなかったわ・・。」と言う泉ピン子。しかし作戦は、実に明確な2点で(1)小道具をたくさん持っていく(2)誰もがわかりやすい役柄で演じるである。

ドラマのスタートと同時に、この作戦が見事に的中し、完全に泉のペースで展開した。即興ドラマ中に泉が使用した小道具は優に10点を越し、繰り出す度に笑いを呼んだ。そして彼女の役柄は、「渡る世間は鬼ばかり」の自身の役とかぶらせたり、「家政婦は見た」の市原悦子を思い起こさせたりと、泉ピン子を見ているだけで充分満喫出来るドラマである。

スジナシドラマの設定は、喫茶店である。鶴瓶が店内に居るところに大荷物を持った泉ピン子が入って来る。入るなり誰も居ない奥に向かって、「荷物、ここに置いてもいいですか?」と一人芝居をする。鶴瓶は他人の振りをするのだが泉は、「待ったでしょ?」と言いながら鶴瓶の前に座る。見るからに田舎から家出をしてきた奥さんの容姿である。

「店に電話しちゃだめだって言ったっしょ・・。」と泉から出る台詞は、一世風靡した「おしん」の母親を思わせる東北訛りである。どうやら、鶴瓶がビール会社の営業で赴任していた先で関係を持ったらしい・・。泉は、夫婦で食堂を営んでおり娘も居たのだが、夫の暴力にも堪えかねて鶴瓶を頼って出てきてしまったということになった。喫茶店は鶴瓶の親戚であるということになり鶴瓶は、喫茶店の従業員やマスターに気を使いながらの展開をするのだが泉は、それをも武器にしてしまう。「私、住み込みでここで働く!」と言い出す。

逃げの体制一色の鶴瓶は、「この春に子供が産まれるんや・・。」と泉を何とかあきらめさせようとするのだが、「実はあたしもお腹にあんたの子がいるんだわ・・あん時、だめだって言ったのにあんた、大丈夫だからってやっちまったから・・。」とその時の状況描写も加える。その上「あんた、あたしは遊びだったんだね。わかった、開き直った・・。」といよいよ決意を固めてしまう。「産まれて来る子供は、今度産まれるあんたの子供の下の子として引き取ってほしい、私は今更帰れないから、ここで暮らす。」と言い出す。八方塞がりになる鶴瓶・・。泉ピン子の手のひらでもてあそばれるだけであった。

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