「AIあるのに勉強する意味ある?」こどもからの問いにどう答えるか
朝日新聞の記事によれば、AI(人工知能)に計算結果や知識について一瞬で解答を示される現在において、「なぜ勉強をする必要があるのか?」とこどもに尋ねられることが増えているといいます。それに対し、AI研究者で北海道大学大学院の川村秀憲教授は、その問いに対する答えを「一人称で伝えよう」と呼びかけています。9月26日放送『北野誠のズバリサタデー』(CBCラジオ)では、教育の現場ではデジタル教科書や人工知能などの使用が進んでいく可能性が高い中、勉強の意義について今後どう考えていけば良いのか、川村教授が解説しました。聞き手は北野誠と大川興業総裁・大川豊、加藤由香アナウンサーです。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くAI登場で勉強の意義はなくなった?
まずは冒頭の「勉強の意義を一人称で伝えよう」とは、どういうことなのでしょうか。
特にここ1年のAIの進歩はすさまじく、今や大学入試で満点を取るほどで、学生がAIを使って大学のレポートを提出することも話題になっています。
川村教授「つまり、人間が勉強で得られる能力や結果を今のAIが凌駕している状況になっているといえ、一生懸命勉強して得た能力が将来価値をもつ、お金に換えられるという価値観が崩れてきているのが大前提になっている」
そのような状況で生徒が教師に対し「なぜ勉強をしなければならないのか?」と問われることは容易に想像できます。
「一人称で伝える」の意味
こう言う場合、「将来、希望する大学に行くためには入試で良い点数を取らなければならないから」という答えるのが一般的です。
しかし「サイン・コサインや微分積分などは何の役に立つのか?」に対する回答にはなっていません。
例えば、自動車のエンジンを作るエンジニアを招いて、「エンジンを作るには物理現象を知らなければならず、そこでサイン・コサインといった知識は自分が大好きなエンジンを開発するためには道具として必要だった。それが自分のやりたいことにつながっていった」となど、自分ごととしてのストーリーを語っていただくのが大事、と川村教授。
これは音楽家や医者、商社マン、あらゆる職種に当てはまること。勉強が自分の自己実現に役立っていることを伝えれば、説得力は増すと思われます。
教育現場でAIをどう活用する?
教育現場では、AIをどのように活用しようとしているのでしょうか?
教科書を基にして講義を受けし、答えがあるものに対してテストを行ない、その結果で成績をつける従来のスタイルでは、AIに答えさせれば済んでしまいます。
一方で研究機関では、まだ誰も答えを見つけていないものを研究テーマにしています。
世界中の論文を参考にしたり、研究者と議論して、世界で初めて答えを見つけるのが尊いということになります。
その議論相手が仮にAIだとしても、発見の手助けになるのならプラスに働くことになります。
「こどもの場合は、何年生ぐらいからAIを使わせるのがいいのか?」と疑問を呈す北野。
これまでAIを使うべきかという議論では、漢字や算数、理科、社会などの知識を覚えることに焦点があたってしまいます。
しかし、一方で例えば昆虫など自分が好きなことの知識に対して、最先端の大学教授があたかも身近にいて教えてくれるのはメリットと語る川村教授。
北野は「その点では、AIを今の教育に組み込むというよりも、新しい教育を考え直す時期に来ているのではないか?」とまとめました。
(岡本)
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