宇宙研究開発サークル、世界大会で“1割の方“を選んだ理由
北海道室蘭市の室蘭工業大学にある、ロケットや模擬人工衛星などを製作する宇宙系ものづくりサークル「学生宇宙研究開発機構(SARD)」。9月には、メンバーがアメリカ・ネバダ州で開催される超小型惑星探査機の世界大会「ARLISS」に挑戦します。9月11日放送の『CBCラジオ #プラス!』では、SARD宇宙探査開発プロジェクトのプロジェクトマネージャー・高岩琥太郎さんに、ARLISSの内容や、今回開発したドローンタイプの探査機について話を聞きました。聞き手は天野なな実と竹地祐治アナウンサーです。(画像はイメージです/写真AC)
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くARLISSとは
室蘭工業大学の公認学生サークル「学生宇宙研究開発機構(SARD)」は、ロケットや模擬人工衛星などを製作している宇宙系ものづくりサークルです。
プロジェクトマネージャーを務める高岩琥太郎さんも、宇宙や惑星に興味があり、それを目的に室蘭工業大学へ進学したといいます。
今回、高岩さんたちが挑戦するのは、アメリカ・ネバダ州のブラックロック砂漠で9月13日から18日まで開催される「ARLISS」です。
大会では、ロケットを使って自分たちが開発した惑星探査機を約4000メートルの高さまで打ち上げます。その後、パラシュートで探査機を降下させ、着陸した探査機を走行または飛行させて、指定されたゴール地点にどれだけ近づけるかを競います。
竹地「4000メートルって、富士山の高さぐらいじゃないですか」
高岩さん「そうですね。なので、もうロケットが見えなくなるんですよね。そこまで行くと本当に点になってしまって」
あえての1割にいく理由
ARLISSでは、多くのチームが車輪を使って地上を走るタイプの探査機を開発しています。一方、SARDが今回用意したのは、ドローンタイプの探査機です。
高岩さんによると、参加チームの約9割がタイヤで走行する探査機を製作するなか、SARDは「空を飛ばして素早くゴール地点に向かおう」という発想で開発しました。
なぜ、あえて飛行タイプを選んだのでしょうか。
高岩さん「やっぱり空飛ばしたかったんですよね(笑)」
自身らのロマンを機体に詰め込んだようです。
課題は小型化と自動運転
探査機の開発では、ロケットに搭載するための小型化も大きな課題になります。
高岩さんは、通常のドローンよりも小さくする必要があることに加え、打ち上げや着地の衝撃に耐えられるよう設計する難しさについて説明しました。
さらに、大会では探査機を人が直接操縦することはできません。あらかじめプログラムを組み、探査機が自動で動くようにする必要があります。そのため、打ち上げ後は人が手を加えることができず、探査機が思い通りに動くかを見守るしかありません。
高岩さんが「1番楽しい」と感じるのは、そんな苦労の末に探査機が狙い通りに動いた瞬間です。
高岩さん「『こういう風に動いてほしいな』ってプログラムを頑張って、試験を頑張ってやって、で、最後に飛んで『わー飛んだ!』ってのが、すごい嬉しいですね」
SARDは団体としては約10年にわたってARLISSに参加してきましたが、今回のメンバーは全員が初出場です。高岩さんは現在の心境について「楽しみ半分、不安半分」としながらも、「楽しんでいきたいと思います」と意気込みを語りました。
将来の夢は
今回のARLISSでは、SARDとして初めてドローンタイプの探査機で挑戦します。高岩さんは「万全の準備をして、良い結果を残せるように頑張りたいと思います」 と意気込みを語りました。
将来の夢を聞かれると、高岩さんは航空宇宙系のエンジニアと回答。竹地からJAXAなどへの期待を寄せられると、天野も「我々のロマンも膨らませていただきたいと思います」とエールを送りました。
ロケットで約4000メートルまで打ち上げられ、そこから自律飛行してゴールを目指すSARDの小さな探査機。学生たちの技術と挑戦が、どんな結果につながるのか。高岩さんたちの挑戦を応援しています。
(ランチョンマット先輩)
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