卓球世界選手権開幕。ジャーナリスト注目選手は「カットマン」
卓球世界選手権団体が4月28日に開幕しました。開催地はイギリス・ロンドン。1926年に第1回大会が行われた“卓球の聖地”であり、ちょうど100周年という節目の大会です。日本時間では夕方から深夜にかけて試合が行われ、4月28日から5月10日まで熱戦が繰り広げられます。4月28日の『CBCラジオ #プラス!』では、スポーツジャーナリストの生島淳さんが出演し、今大会から変更された方式や注目の選手について語りました。聞き手は西村俊二アナウンサーです。
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現在の世界卓球は、奇数年に個人戦、偶数年に団体戦が行われる形式で、2026年は団体戦の年です。団体戦ではチーム力がより重要になるため、個人戦以上に国ごとの総合力が試されます。
その中で立ちはだかるのが中国の存在です。
生島「男女ともにね、中国の大きな壁に向かってどんな戦いが見られるのか楽しみ」
西村「団体になるともうなお一層それが色濃く見えます」
長年にわたり世界の頂点に立ち続ける中国に対し、日本がどう挑むかが大きな焦点となりそうです。
新方式の大会構造
今大会では試合方式が変更され、より戦略性の高い構成となりました。
これまでのような全チーム一律の予選ではなく、上位国は第1ステージとしてシード順位決定戦からスタートします。
上位7カ国と開催地イングランドが2グループに分かれて総当たり戦を行いますが、この8チームはすでに決勝トーナメント進出が決まっているとのこと。
つまり、第1ステージは敗退をかけた戦いではなく、決勝トーナメントでの位置取りを決める重要なラウンドです。
西村「現状の世界ランクではなくって、この大会の中のシード順位を改めて決め直す第1ステージがあって、そこに強いチームが7チーム入ってるってことは、これも事実上の決勝戦みたいなことがまず最初に行われるってことですよね」
ここで順位を落とすと中国と早い段階で当たる可能性が高まるため、生島さんも「できるだけ第2、第3シードは取りたい」と強調しました。
第2ステージは32チームによるトーナメント方式で、1回戦から準々決勝、準決勝、決勝へと勝ち上がるノックアウト方式です。
初導入となる新方式だけに、第1ステージの戦い方や各国の戦略にも注目が集まります。
注目選手はカットマン
日本代表は男女ともに実力者がそろいます。男子は張本智和選手、女子は張本美和選手や早田ひな選手が中心となり、チームを引っ張ります。
今大会はオリンピックと異なりダブルスは行われず、シングルスのみで構成される点も特徴です。
最大5試合行われ、2試合戦う選手が2人、1試合だけの選手が1人となるため、起用法が勝敗を大きく左右します。 誰をどの順番で起用するかというベンチワークも、団体戦ならではの見どころです。
その中で注目選手として挙げられたのが橋本帆乃香選手。守備型の「カットマン」として知られ、ラリーを長引かせて相手のミスを誘うスタイルが特徴です。
生島「ボールを切って持久戦に持ち込むタイプで、相手のイライラを誘うんですね。後方に陣取って回転数を高して、どこに弾むかわかんないぞっていうようなね、相手のイライラを誘うような線形なんですけれども」
そんな橋本選手は外国人選手相手に41連勝を記録した実績も。2024年7月時点では139位だったランキングが、2025年10月末に10位まで浮上しました。
生島さんは子の成長曲線にも触れ、「今一番充実している選手」と評価しました。
右利きの張本選手、左利きの早田選手、そしてカットマンの橋本選手という構成について、生島さんは「いいバランス」と分析。
限られた試合数の中で、橋本が“ジョーカー”としてどの場面で起用されるのかも大きなポイントです。
ヨーロッパ勢にも警戒
優勝争いの軸は中国ですが、それ以外の勢力も侮れません。特にヨーロッパ勢は近年力を伸ばしており、無視できない存在です。
生島さんは、2012年のロンドン五輪で取材した際、中国との差について監督らは「長い時間」としか答えられなかったそうです。その壁の高さを改めて強調しました。
一方で、パリオリンピックではスウェーデンが銀メダル、フランスが銅メダルを獲得しており、勢力図に変化の兆しも見えています。 さらに今回はヨーロッパ開催という地の利もあり、「ヨーロッパ勢も強いと思う」と警戒感を示しました。
西村「第1、第2シードに入ったからと言っても、そのあと来るヨーロッパ勢にしっかりとコミットしとかないと、思わぬ足の掬われっていうのがあるかもしれないと」
100周年という節目に、卓球の聖地ロンドンで行われる世界卓球。新方式の導入によって戦略性が増し、各国の実力がより鮮明にぶつかり合う大会となりそうです。
日本代表が中国の壁にどう挑み、そしてヨーロッパ勢との競り合いをどう制していくのか。大型連休を彩る注目の大会として、最後まで目が離せません。
(ランチョンマット先輩)
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