ノーベル平和賞逃したトランプ氏「平和だけを考える義務なし」
アメリカのドナルド・トランプ大統領がノルウェーの首相に書簡を送り、「もはや平和だけを考える義務はない」と伝えていたことが明らかになりました。これは昨年、トランプ大統領がノーベル平和賞を受賞できなかったことを踏まえての発言のようです。更に改めてグリーンランドの領有も求めるなど、不安な動きを見せています。1月20日に放送されたCBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、この発言について、リスナーの投稿を交えながら、つボイノリオと小高直子アナウンサーが紹介します。
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この記事をradiko(ラジコ)で聴くメダルの譲渡
トランプ大統領は、昨年のノーベル平和賞受賞に意欲的でした。しかし受賞者は、べネズエラの野党指導者であるマリア・コリーナ・マチャド氏となりました。
ベネズエラの独裁政権の下、マチャド氏が長年にわたって民主化を求めて活動してきたことをたたえた賞でしたが、実はこの受賞メダルは今月15日、マチャド氏の手からトランプ大統領に贈呈されています。
今月3日、米軍による奇襲的な軍事作戦を通じ、強権的統治者であったニコラス・マドゥロ大統領を拘束したことに対する謝意を示すものであったようです。
ノーベル平和賞の受賞にこだわっていたトランプ大統領ですが、結果として渇望していたメダルを手に入れるという形になったわけです。
受賞者は変わらない
この話題を受けて、リスナーからはこんな疑問が届きました。
「財団から一度贈られたノーベル賞は、他の人に渡してもいいんでしょうか?」(Aさん)
つボイ「私も他人にあげていいのかな?と思いました。でも一度メダルを譲渡したとしても、受賞の記録はちゃんと残っているそうです」
小高「メダルや賞状、賞金などの扱いに関しては制限がなく、とやかく言わないという声明はノーベル委員会が発表していますね。たとえそれらが誰かの手に渡ったとしても、ノーベル平和賞受賞者ということに関しては、その権利が委譲するわけではないということです」
メダルがトランプ大統領の手に渡ったからと言って、トランプ大統領が受賞者に代わるわけではないようです。
ノーベル賞をくれなかったから…
受賞は逃しましたが、メダルは手に入れた。トランプ大統領も気を良くするかと思いきや、そうではなかったようです。
「トランプ大統領がノルウェーに対して『平和賞をくれなかったから俺は好きにする』というようなことを言っているらしいです」(Bさん)
小高「きわめて平和的でない発言のような気がします」
英語での発言を日本語訳したものなので、どの程度正しいニュアンスを拾っているのかは定かではありませんが、『もはや純粋に平和のみを考える義務を感じない』という旨の発言をしています。
つボイ「もう平和なんて知らない、ということでしょ?」
小高「この言葉の通りだとするなら、そうとも取れますよね」
そもそもノーベル平和賞は独立したノーベル委員会によって授与されるものであり、ノルウェー政府が授与しているわけではありません。ノルウェーのヨーナス・ガール・ストーレ首相はそう強調しましたが、トランプ大統領は主張を変えていません。
力による支配
トランプ大統領はノルウェー政府に対し、「米国が完全かつ全面的にグリーンランドを支配しない限り、世界は安全ではない」とも言及しています。そのことに対してこんな意見も寄せられました。
「身勝手な言い分を上げて他国の領土を欲しがるなんて、本当に何様なんでしょうか。ノーベル平和賞を逃したからといって、関税をちらつかせてヨーロッパ諸国を脅していますが、本質はロシアのウクライナ侵攻と変わりないじゃないですか」(Cさん)
つボイ「力による現状変更なのは変わらない、ということですね」
小高「中国が侵攻してきてグリーンランドを取られると、国際平和的にまずいことになるという主張は分からなくもないんですが、デンマーク領のグリーンランドをアメリカとして援助していけばいいだけの話だと思います」
アメリカ領にしないと平和が守れないという訳ではないと小高。
つボイ「日本にだってアメリカの基地があって、中国の覇権に対してにらみを利かせているわけですからね」
世界が不安定な今、改めて平和について考えさせられます。世界を大きく左右するトランプ大統領の動向は、今後どのような方向に向かっていくのでしょうか?
(吉村)
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