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「電話が長いんすよ」川上憲伸が明かす井端弘和との特別な絆

「電話が長いんすよ」川上憲伸が明かす井端弘和との特別な絆

『ドラ魂キング』(CBCラジオ)の「川上憲伸、挑戦のキセキ」は、野球解説者の川上憲伸さんが、自身のプロ野球人生を「挑戦」という視点から振り返るコーナーです。11月5日の放送では、ドラフト同期で入団した井端弘和さん(現侍ジャパン監督)とのグラウンド外での交流について伺いました。長電話や治療院のシェアなど、ふたりの深い友情が明かされます。聞き手は宮部和裕アナウンサーです。

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野手と投手の珍しい交流

川上さんによると、野手と投手は基本的にほとんど一緒に食事に行かないといいます。しかし、立浪和義さんと井端さんとの3人で、年に2、3度は東京で食事をしていたそうです。

「野手では一番行きますね。立浪さんが店を開けてくれてたりとか。井端が多分言ってくれたと思うんです。『憲伸を連れて行きませんか』とか」

意外なことに、ピッチャー同士、特に先発投手同士での食事も少なかったそうです。リリーフ陣同士は頻繁に行くものの、先発投手がチームの誰かと食事に行くことはあまりなかったといいます。

井端さんからの長電話

川上さんは、井端さんの意外な一面も明かします。

「電話が本当に長いんすよ。普通だったら、男の人って照れ屋なのか何か分かんないですけど、男同士で話すときって、『あーね、じゃあね』『あい』バチって切るじゃないですか。要件だけで」

しかし井端さんからの電話は違いました。

「『ケンのことが心配になってさ、最近。解説来ても元気ないじゃん』みたいな感じで。冗談まじりに『ちょっとどうなってんのかなと思って電話したんだ』とか」

このように、井端さんは何かあると電話をくれるといいます。

「『大丈夫か?大変だろう?』って聞くと、『大変だよ、胃に穴が開くくらい大変だよ。代表監督とか代表監修とかで。ケンちゃんは楽しそうに解説やってるけど、いいなー』って」

第三者がいるときの不思議な関係

意外なことに、井端さんと川上さんの関係は、第三者が加わるとなぜか全く違う様子になるそうです。

「井端、川上、もうひとり誰か先輩がいたりすると、イバはほとんど僕に話しかけてこないです。あれは不思議なんですよ」

立浪さんがいる場合も同様で、他の人から見ると「井端と川上は仲が悪いんじゃないか」と思われるほど話さないというのです。

先輩と川上さんが話している時に、井端さんが割って入ってくることはなく、完全に会話の隙間ができた瞬間に、ようやく話し出す程度。

川上さんによると、ふたりの間でぶつかったことや議論したことは一度もないといいます。

治療院の先生をシェアする優しさ

互いにベテランになり故障も増える中、井端さんは個人的に県外から招いていた腕の立つ治療の先生を、川上さんにも紹介してくれたそうです。
試合で井端さん自身が出場する時には、川上さんが登板予定でなければ、その先生に川上さんの治療も頼んでくれていました。

「『先生には伝えてるから、どこどこのホテルにいるから、身体メンテしてもらって』とか。そういうのがありましたね」

チームメイトの垣根を越えた配慮

こうした配慮は立浪和義さんや谷繁元信さんも同じで、プロ野球の世界では珍しく、当時のドラゴンズには野手が投手に声をかけるという文化があったといいます。

本来、自分が抱えている先生を紹介すると、どこで情報が広がっていくかわかりません。他球団の選手にも使われるようになれば、自分が呼びたい時に呼べなくなる可能性もあります。

「僕だったら自分のものにしちゃおうかなと思うんですけど、それをしっかり同じチームメイトだからって『どうぞどうぞ』っていうところが違いますよね、僕とは(笑)」

川上さんと、井端さん。グラウンド外での深い友情が垣間見えるエピソードでした。
(minto)
 

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